フレーム レートと再生速度を選択

アニメーションのフレーム レートは、FPS (毎秒フレーム数)で表します。これは、3ds Max で表示やレンダリングに使用される 1 秒あたりのフレーム数をリアルタイムで表したものです。3ds Max では、リアルタイムのアニメーション キーを内部精度 1/4800 秒で保存するので、アニメーションのフレーム レートはアニメーションのタイミングに影響を与えることなくいつでも変更できます。

たとえば、NTSC ビデオ フレーム レート 30 FPS で 3 秒アニメーションを作成すると、90 フレームのアニメーションが得られます。後から PAL ビデオに 25 FPS で出力する場合、PAL フレーム レートに切り替えると、アニメーション出力は 75 フレームに設定されます。アニメーションにタイミング上の変更は発生しません。3ds Max で表示、レンダリングされるフレーム数だけが変更されます。

フレーム レートを設定

[時間設定](Time Configuration)ダイアログ ボックス [フレーム レート](Frame Rate)領域の設定を使用すれば、いつでもフレーム レートを前後に切り替えることができます。

[NTSC]: 約 30 FPS のアメリカと日本のビデオ標準

[PAL]: 25 FPS のヨーロッパのビデオ標準

[フィルム](Film): 24 FPS のムービー標準

[カスタム](Custom): FPS パラメータで設定するフレーム レート

アニメーション再生を設定

[時間設定](Time Configuration)ダイアログ ボックス [再生](Playback)領域は、再生速度とアニメーションを再生するビューポート数を設定します。

[リアルタイム](Real Time): 選択した再生速度でアニメーションが再生されます。必要に応じてフレームをスキップし、正確な速度を維持します。このチェック ボックスにチェックマークが付いていない場合、アニメーションのすべてのフレームが再生され正確な速度は維持されません。[モーション キャプチャ](Motion Capture)ユーティリティを使用する場合は、さまざまな再生速度があると便利です。

[アクティブ ビューポートのみ再生](Active Viewport Only): アニメーションがアクティブ ビューポートでのみ再生されます。このチェック ボックスにチェックマークが付いていない場合、アニメーションは 4 つのビューポートで同時に再生されます。

[速度](Speed): フレーム レートに選択した速度を掛けるには、このオプションの 1 つを選択します。

[方向](Direction): [リアルタイム](Real Time)にチェックマークが付いていない場合、アニメーションの再生方向を変更することができます。[反転](Reverse)を選択すると、アニメーションが最後から最初まで再生されます。[ピンポン](Pingpong)を選択するとアニメーションが最初から最後まで再生し、次に最後から最初まで再生します。

[ループ](Loop): [ループ](Loop)にチェックマークが付いていない場合、アニメーションが 1 回だけ再生されて停止します。

ビューポートの再生スピード

指定速度による 3ds Max のアニメーションの再生機能は、シーンの複雑さ、シーン内で移動するオブジェクトの数、ジオメトリの表示モードなど、さまざまな要因で変動します。最もパフォーマンスが低下するのは、シェーディング モードによるカメラ移動であり、ビューポートには詳細なジオメトリが表示されます。その場合、ワイヤフレーム表示か、極端な場合はボックス表示モードでビューポート表示を単純化するとよいでしょう。

一般に、アニメーションを 4 つのビューポートで表示すると演算力が余分にとられ、スムーズな再生が困難になります。[アクティブ ビューポートのみ再生](Active Viewport Only)にチェックマークが付いている場合、非アクティブ ビューポートのラベルをクリックするか、非アクティブ ビューポートを右クリックすれば、再生途中でもアクティブ ビューポートを切り替えることができます。