ジオメトリ除外のためのクリッピング平面の使用

クリッピング平面ではシーンのいくつかのジオメトリを除き、シーンの特定の部分をビューまたはレンダリングします。それぞれのカメラ オブジェクトには、近接クリッピング平面と遠方クリッピング平面があります。近接クリッピング平面より近くにあるオブジェクトや、遠方クリッピング平面より遠くにあるオブジェクトは、カメラで見ることができません。

クリッピング平面は、多くの複雑なジオメトリを含むシーンの選択された部分をレンダリングする場合に便利です。また、切り取ったビューを作成するときにも便利です。

左: クリッピング平面によりフォアグラウンドの椅子とテーブルの前半分が除外されている状態。

右: クリッピング平面によりバックグラウンドの椅子とテーブルの後半分が除外されている状態。

クリッピング平面設定はカメラのパラメータの一部です。各クリッピング平面の位置はカメラの視界のライン(ローカル Z 軸)に沿って、シーンの現在の単位で測定されます。

近接クリッピング平面をカメラの近くに設定することによってすべてのジオメトリを含め、一方で遠方クリッピング平面を使用してオブジェクトを除外することができます。同様に、遠方クリッピング平面をカメラから十分に離れた位置に設定することによってすべてのジオメトリを含め、一方で、近接クリッピング平面を使用してオブジェクトを除外することもできます。

近接クリップの値は、遠方クリップの値より小さくなければなりません。

クリッピング平面がオブジェクトと交差している場合、その交差した部分が切り取られ、破断図が作成されます(破断オブジェクトがどれくらい表示されるかはオブジェクトのマテリアルが両面か否かによって決まります)。

クリッピング平面をカメラ以外のビューポートで使用することもできます。Point-Of-View (POV) ビューポート ラベルをクリックまたは右クリックして、POV ビューポート ラベル メニューから[ビューポート クリッピング](Viewport Clipping)を選択します。

警告: mental ray レンダラーでは、クリッピング平面外のジオメトリもレンダリングに表示される場合があります。