通常、ビデオ設定に矛盾があったり、メモリ割り当てに問題があると、3ds Max の実行パフォーマンスが悪くなります。パフォーマンスの問題の原因はさまざまで、簡単には突き止められません。ここでは、3ds Max の実行を妨げる、いくつかのよくあるシチュエーションと、問題の改善方法について説明します。
ダイアログ ボックスを開いたりドラッグしたりするときの応答性が悪い
時間がかかるセッション、特にレンダリングやビットマップ マテリアルの大規模な操作を行っているセッションでは、メモリの割り当てが原因で 3ds Max の動作が遅くなる可能性があります。3ds Max セッションを閉じて再開する前に、メモリを解放する次の MAXScript 関数を試してください。
ガベージコレクション ルーチンを実行します。
ビットマップに割り当てられているメモリを解放します。
元に戻す/やり直し操作のバッファをクリアします。この関数を呼び出す前に、シーンが目的の状態になっていることを必ず確認してください。
3ds Max ウィンドウの左下にある MAXScript ミニ リスナーに MAXScript 関数呼び出しを入力するだけで済みます。
これらの関数は、Tom Isaksen 氏によってオンライン ドキュメント化されています。
これは、新しいソフトウェアやソフトウェアのアップグレードのリリース時によく報告される問題です。お客様からの質問で多いのは、「なぜ新しいバージョンの起動時間は旧バージョンよりも長くなるのか」というものです。これには、いくつかの理由があります。
ファイルが 3ds Max にロードされる時間は、ファイルのサイズによって決定されることがよくあります。ただし、あるデザイン セッションから別のデザイン セッションへのロード時間が長い場合、3ds Max が効果的に動作するために必要なメモリが足りないか、ファイルを最適化する必要があります。
まず、システムのメモリ割り当てを確認します。3ds Max を実行するのに十分な RAM、スワップ スペース、およびハード ディスク空き容量が必要です。必要な容量については、http://www.autodesk.com/3dsmax-systemreq-2015-jpn を参照してください。
以下では、メモリとスワップ ファイルの割り当てを確認する方法について説明します。
RAM とスワップ ファイル割り当てを確認するには:
[コントロール パネル](Control Panel)エクスプローラが開きます。
[コンピュータの基本的な情報の表示](View Basic Information)ページに RAM の量が表示されます。
[システムのプロパティ](System Properties)ダイアログ ボックスが開きます。
[パフォーマンス オプション](Performance Options)ダイアログ ボックスが開きます。
[詳細設定](Advanced)パネルの[仮想メモリ](Virtual Memory)領域に、スワップ ファイルに割り当てられたハード ドライブ メモリ量が表示されます。この値を変更する場合は、[変更](Change)ボタンをクリックし、[仮想メモリ](Virtual Memory)ダイアログ ボックスを使用してスワップ ファイルのサイズを調整します。このダイアログ ボックスに、スワップ ファイルに割り当てることができる量の最小値と最大値が表示されます。
物理メモリと仮想メモリが適切に設定されている場合は、モデルを確認します。モデルが開いたら、次の作業を行います。
この問題は、[マテリアル エディタ](Material Editor)などのダイアログ ボックス、[トラック ビュー](Track View)などのグラフ ウィンドウを開くコマンドをクリックしたときに発生します。クリック後、ダイアログ ボックスやウィンドウが開くまで、かなり時間がかかることがあります。また、ダイアログ ボックスやウィンドウを別の場所にドラッグする場合に、カーソルに合わせてスムーズに移動しないことがあります。
この問題は、通常、ビデオ ドライバの競合か表示設定の問題によって発生します。その理由は、ダイアログ ボックスを開いたりドラッグしたりするとき、グラフィック カードによって画面のリフレッシュが行われるからです。次の手順に従って、問題を診断してみてください。