IK 精度を制御(HD ソルバ)

関節の優先順位や関節パラメータを慎重に指定しても、エンド エフェクタのあらゆる配置での有効な IK ソリューションはたくさん存在します。IK の正確性とソリューションの速度を制御するには位置と回転のしきい値を設定します。

位置しきい値

エンド エフェクタがどれくらい従属オブジェクトやカーソル位置に近づけば有効なソリューションとみなすかを設定します。この値は現在の単位系での距離を表します。値が小さければ精度は上がりますが解決に時間がかかります。

回転しきい値

エンド エフェクタと従属オブジェクトの方向が、どの程度正確に一致したときに、有効なソリューションとみなすかを設定します。この値は回転の角度を度数で表します。値が小さければ精度は上がりますが解決に時間がかかります。

反復

3ds Max が有効な解決を発見するまでに、IK 計算を繰り返す最大回数を設定します。反復の値が大きいほど3ds Maxが有効なソリューションを見つける可能性は高くなりますが、完了には時間がかかります。次の規則が適用されます。

  • 計算は有効なソリューションが見つかれば、最大反復回数の計算を行っていない場合でもすぐに終了されます。
  • 計算の最大反復回数に達すると、位置および回転のしきい値に達しているかどうかとは無関係に最後に計算されたソリューションが適用されます。

適用されたしきい値とインタラクティブしきい値の設定

しきい値と反復は正確性と速度の間のバランスで設定します。設定グループは 2 つあり、適用された IK とインタラクティブ IK の動作を個別に調整できます。

次の表は適用された IK とインタラクティブ IK の設定の既定値を示しています。

しきい値 適用された IK インタラクティブ IK
位置 0.100 1.000
回転 0.100 1.000
反復 50 10