オブジェクトを変換調整

オブジェクトをリンクした後で、子孫を変換せずにそのオブジェクトを変換したり、オブジェクトの変換をリセットしたりするには、[変換を調整](Adjust Transform)ロールアウトの機能を使用します。

親オブジェクトを変換

多数のオブジェクトをリンクした後に、子孫に影響を与えずに親を移動、回転、スケールしなければならないことに気付くことがあります。[階層](Hierarchy)パネルの[変換を調整](Adjust Transform)ロールアウトで[子に影響を与えない](Don't Affect Children)ボタンをクリックすることによって子孫に影響を与えずに親オブジェクトを変換することができます。

オブジェクトの方向とスケールをリセット

オブジェクトの基点を回転して親のローカル座標系に合わせるには、[リセット](Reset)領域の[変換](Transform)ボタンをクリックします。オブジェクトの子孫は影響を受けません。

オブジェクトのスケールのみをリセット

現在のスケールの値を選択されたオブジェクトの基本スケールの値として設定するには、[リセット](Reset)領域の[スケール](Scale)ボタンをクリックします。その後、その基本スケールが 100% の絶対ローカル スケールとして、後続するすべてのスケール変換に適用されます。

半径 20 単位の球体とリンクされた子オブジェクトについて考えます。

  1. [選択して均等にスケール](Uniform Scale)ボタンで球体を 200% にスケールします。球体と子は 2 倍の大きさになります。[スケール キー入力変換](Scale Transform Type-In)には絶対ローカル スケールとして 200% が表示され、オブジェクトの作成パラメータには半径として 20 単位が表示されます。球体の本当の半径は 20 単位の 200 % で 40 単位です。
  2. 球体を 選択して[スケール](Scale)ボタンをクリックしてリセットします。球体と子のサイズはそのままです。このしくみについてこれから説明します。

    200% のスケールはオリジナルの状態として球体に吸収されました。球体の実際の半径は 40 単位です。作成パラメータは半径として 20 単位を表示し、絶対ローカル スケールは 100 % です。

    球体の子オブジェクトは 200% のローカル スケールを受け入れるのでサイズは変わりません。

オブジェクトの実際のサイズ、絶対ローカル スケール、または作成パラメータが一致しなくなるため、オブジェクトのスケールをリセットすると混乱を生じる可能性があります。

[変換をリセット](Reset Transform)ユーティリティを使用

また、[ユーティリティ](Utilities)パネル[Xフォームをリセット](Reset XForm)をクリックすることによって、オブジェクトの方向とスケールをリセットできます。[Xフォームをリセット](Reset XForm)ボタンはオブジェクトの回転とスケール変換を使用して、変換をモディファイヤ スタックの X フォーム モディファイヤに入れます。

前述のものと同じ半径 20 単位の球体とリンクされた子オブジェクトについて考えます。

  1. [選択して均等にスケール](Uniform Scale)ボタンで球体を 200% にスケールします。球体と子は 2 倍の大きさになります。[スケール キー入力変換](Scale Transform Type-In)には絶対ローカル スケールとして 200% が表示され、作成パラメータには半径として 20 単位が表示されます。球体の本当の半径は 20 単位の 200 % で 40 単位です。
  2. 球体を 選択して[Xフォームをリセット](Reset XForm)ボタンをクリックします。球体のサイズは変わりませんが、子は元のサイズと位置に戻ります。このしくみについてこれから説明します。

    200% のスケールは、球体のモディファイヤ スタックの X フォーム モディファイヤに入ります。球体の実際の半径は 40 単位です。作成パラメータは半径として 20 単位を表示し、絶対ローカル スケールは 100 % です。

    このとき、球体の子オブジェクトは単なる 100% のローカル スケールを参照するため、サイズと位置は元に戻ります。