リンク コンストレイントでは、オブジェクトにターゲット オブジェクトの位置、回転、スケールを伝えることができます。つまり、階層関係をアニメートして、リンク コンストレイントを適用したオブジェクトのモーションを、シーン内の他のオブジェクトによってコントロールできるというわけです。
リンク コンストレイントを使うと、ロボット アームでボールをパスできます。
たとえば、リンク コンストレイントを使うと、ボールを片方の手からもう片方の手にパスすることができます。 フレーム 0 (ゼロ)ではキャラクタの右手にボールがあると仮定します。フレーム 50 で両手が合わさり、ボールを左手にパスしてから、フレーム 100 まで離れるようにアニメートします。 そのためには、ボールにリンク コンストレイントを適用して、フレーム 0 では右手をターゲットに指定し、フレーム 50 でターゲットを左手に移します。
例: リンク コンストレイントを割り当ててリンクをアニメートするには:
[変換](Transform)エントリが[変換 : リンク コンストレイント](Transform: Link Constraint)に変わり、「Link Params : 位置/回転/スケール」という名前の子コントローラが追加されます。この子コントローラが、個々の変換トラックの直接の親になります。また、「Link Times : LinkTimeControl」という名前のコントローラ トラックも追加されます。
この LinkTimeControl コントローラによってトラック バーにリンク コンストレイントのキーが表示され、操作できるようになります。
あるいは、[アニメーション](Animation)メニュー [コンストレイント](Constraints)サブメニューからリンク コンストレイントを割り当てる方法もあります。
[ワールドにリンク](Link To World)を適用してからターゲット オブジェクトにリンクしてください。こうすると、ターゲット オブジェクトに最初にリンクするよりも先にオブジェクト自身をアニメートすることができます。
[Link Params]ロールアウトのリンク リストに[World]エントリ(フレーム 0)が追加されます。
円柱がターゲットとしてリンク リストに追加されます。球と円柱のリンク コンストレイントがアクティブになっています。
球が円柱の動きに応じて移動します。球はリンク コンストレイントが適用されています。
これで、フレーム 25 でアクティブになるターゲットが新しく追加されました。
「Sphere01: Link Times」という項目に注目してください。これは、「LinkTimes: LinkTimeControl」コントローラによって作成された特殊なキーで、トラック バーで操作できます。通常のアニメーション キーをタイムライン上でドラッグしたり削除するのと同じように、これらのキーを使用してトラック バーから直接、リンク アニメーションを編集できます。ただし、他のアニメーション キーとは違い、Shift キーを押しながらドラッグしてクローンを作成することはできません。
[モーション](Motion)パネルでリンク コンストレイントのパラメータにアクセスするには:
リンク コンストレイントを割り当てると、[モーション](Motion)パネルの[リンク パラメータ](Link Params)ロールアウトでそのプロパティにアクセスできます。このロールアウトでは、ターゲットを追加したり削除することができます。また、各ターゲットがコンストレイントされたオブジェクトのアクティブな親になるように位置をアニメートすることもできます。
トラック バーまたはトラック ビューでキーを操作して、リンク フレームのアニメーションを修正することもできます。ただし、通常のキーを削除する方法ではリンク キーは削除できません。リンク キーを削除するには、[Link Params]ロールアウトの[リンクを削除](Delete Link)を使用する必要があります。
[リンクを追加](Add Link)をクリックした後、リンクをアクティブにするフレームまでタイム スライダを移動してから、リンク先のオブジェクトを選択します。[リンクを追加](Add Link)がオンになっている間は、複数のリンクを続けて追加できます。リンクの追加を終了するには、アクティブなビューポートを右クリックするか、再度[リンクを追加](Add Link)をクリックします。
リストの最初のターゲットにすることをお勧めします。これにより、その他のターゲットがリストから削除された場合、独立した作成やアニメーション変換にオブジェクトが戻ることが防止されます。
リストでターゲット エントリをハイライト表示すると、オブジェクトが親になるフレームが[開始時間](Start Time)に表示されます。リンクを移すタイミングを変更するには、この値を調整します。