- プリファレンス(Preferences)ウィンドウ(エディタ > 設定/プリファレンス > プリファレンス > アニメーション > 評価(Editors > Settings/Preferences > Preferences > Animation > Evaluation))で評価モードを切り替えます。
評価マネージャ(EM)はシーンの評価方法を決定し、利用可能な CPU および GPU 計算リソースの間で作業を分割してパフォーマンス速度を向上させます。これはバックグラウンドで動作し、既存のダーティ伝搬メカニズムを使用してシーンの直接グラフ(DG)表現をフォワード評価グラフ(FG)に変換します。FG が構築されると、伝搬が無効になり評価スケジュール(ES)が構築されます。ES はシーン ノードを正しい順序で評価し、「クラシック」な直接グラフベースの評価と同じ結果をシーンが生成します。
評価マネージャの機能に関する詳細な説明のためのショート ムービーをここで視聴できます。
FG はシーン要素間のディペンデンシーを決定します。シーンの 2 つのノードが独立している場合、異なるプロセッサでのパラレル評価に対する優れた候補となります。
注: 場合によっては、ノードの実装が原因でシーン内のノードが独立していてもパラレル モードで評価できない場合もあります。この場合、ノードはそのさまざまな「スレッド安全性」レベルに応じて分類されます。
注: FBIK により評価マネージャでディペンデンシーが失われるため、FBIK を使用するアニメーションはシリアル評価に戻ります。FBIK は廃止されているため、全体インバース キネマティクスおよびリターゲットには HIK を使用します。
評価モード
エディタ > 設定/プリファレンス > プリファレンス > アニメーション >
評価(Editors > Settings/Preferences > Preferences > Animation > Evaluation)セクションから適切な評価モードを選択します。
-
DG
- シーンにディペンデンシー グラフ ベースの評価モードを使用します。(詳細については、「ディペンデンシー グラフ」も参照してください。)Maya LT 2016 より前ではこれが既定の評価モードでした。
-
シリアル(Serial)
- 評価マネージャを使用しますが、1 つのコアの評価(シリアル評価)に制限されます。シリアル(Serial)を使用して、評価エラーを検出できるようにパフォーマンスに関するシーンの忠実度に優先順位を付けて、シーンのトラブルシューティングを行います。
注: DG モードよりもシリアル(Serial)評価モードの方がシーンの実行が遅くなることがあります。これは、シリアル(Serial)では DG モードよりも多くのノードが評価されるためです。この詳細な評価のために、シリアル(Serial)モードでシーンが正しくないように見えた場合、そのシーンが並列(Parallel)モードで適切に動作することはほとんどありません。
-
並列(Parallel)
- 評価を並列処理し、シーンを評価するために利用可能なすべてのコアを使用します。このモードでシーンに問題が発生した場合には、モードを無効にして前の標準の DG 評価モードに戻ります。
既定ではこのモードはオンになっています。
- GPU のオーバーライド(GPU Override)
- 評価マネージャと連携し、シリアル(Serial)または並列(Parallel)評価モードでデフォメーションを高速化します。シーンに標準の Maya LT デフォーマがあり、メッシュ ジオメトリが高密度な場合、これによりパフォーマンスが向上します。結果は、シーン内のデフォーマとメッシュの密度によって異なります。
- GPU オーバーライドの技術的な説明については、「Maya を並列に使用する」を参照してください。
- 評価グラフにコントローラを含める(Include Controllers in Evaluation Graph)
- 構築時に、評価マネージャでコントローラ メカニズムを使用した事前設定をアクティブ/無効にします。
評価モードの違い
リソースを大量に消費するタスクは、DG、シリアル(Serial)、平行(Parallel)モードでほぼ同じ長さの時間がかかります。たとえば、メッシュのデフォームに 0.5 秒かかるデフォーマを使用する場合、平行(Parallel)でこのデフォーマを評価してもパフォーマンスに変化はありません。
ただし、平行(Parallel)でのみ発生する問題がある場合には、共有リソースのコントロールと競合しながら複数のスレッドが一度に動作しようとするスレッド コンテンションの問題がシーンにある場合があります。