このトピックでは、線形解析、熱解析、静電解析の接触設定の詳細を説明します。非線形解析については、表面接触の設定非線形解析ブランチののページを参照してください。
[スマート接着]タブ
このタブは、スマート接着が有効になっている線形解析、熱伝導解析、または静電解析の接着または溶接接触の場合にのみ表示されます。関連する設定の詳細については、スマート接着のページを参照してください。
[摩擦]タブ
このタブは、次の接触タイプの場合にのみ表示されます。:
- サーフェス
- [スライド/接触なし]
- [接触/スライドなし]
- [エッジ接触]
[摩擦]タブには、次の設定が含まれています。
[摩擦係数]: このチェック ボックスをオンにし 、隣接する入力フィールドに適切な値を指定します(通常、0 < 摩擦係数 ≤ 1)。
[表面接触方向]: 接触要素の作用方向(接触の反作用の力の方向)を決定するために使用される方法を選択します。 (摩擦力の方向は、表面接触方向に対して直角になります。)使用できるメソッドを以下に示します。
- [方向を合わせて計算]: これが既定のオプションです。 このプログラムでは、各節点における要素の法線の方向を計算します。推奨されるのはこの計算方法です。メッシュが粗く、サーフェスがカーブしている場合は、要素の中に平坦でない(つまり 4 番目の節点が他の 3 つの節点と同一平面上にない)ものが含まれることがあります。この場合、既定の方法では妥当な方向が算出されないこともあります。妥当な方向を算出するためには、[方向許容誤差角度]フィールドの値を大きくします。
- [第 1 部品/表面の法線方向]: 接触ペアの第 1 部品または表面に平坦な要素があり、第 2 部品または表面にはそれがない場合、このオプションを使用して、接触方向を第 1 部品または表面に対して垂直にします。
- [第 2 部品/表面の法線方向]: 接触ペアの第 2 部品または表面に平坦な要素があり、第 1 部品または表面にはそれがない場合、このオプションを使用して、接触方向を第 2 部品または表面に対して垂直にします。
注: ブリックからプレートへ接触させる場合は、ブリック パーツを基準にして接触方向を設定します。プレート パーツ間の自動接触はサポートされていません。(もちろん、どのタイプの要素間でもギャップ要素を手動で作成することは可能です。)
[方向許容誤差角度]: (既定 = 20 度。) 表面要素に歪みがある(フラットではない)場合は、表面接触方向を計算するためにこの許容値を大きくすることができます。
図 1 では、固定サーフェスの上にブロックがあります。法線方向の力 N を加えると、摩擦力 Ff が生じます。静摩擦係数 μ は、ブロックと固定サーフェスとの間の状態によって決まる定数です。F は、ブロックに対して加えられる、固定サーフェスに平行な力です。また、静的に安定なモデルにするため、ブロックと壁の間にはばねが設置されています。Ff は、次のように 0 から μN までの値をとることができます。
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F >= μN の場合:
Ff=F
Fs=0
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F >= μN の場合:
Ff=0
Fs=F
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図 1: 静摩擦
横方向の力が摩擦力の最大値を超えた時点で摩擦力は 0 になり、運動に対する抵抗はそれ以降無くなります。ここから先の過程が解析の対象となる場合は、サーフェス間接触を使用したメカニカル イベント シミュレーション(MES)を実行する必要があります。MES では、力が静摩擦力を超えた後に働く摩擦力を計算するための動摩擦係数を指定できます。
[焼ばめ]タブ
このタブは、線形材料による静解析のみに適用されます。次のオプションを使用できます。
[干渉]:
- [自動]: CAD ジオメトリからの干渉の量(フィットの強度)を決定します。モデルが CAD ベースで、CAD アセンブリ内にジオメトリの干渉がある場合は、干渉はジオメトリから削除され、メッシュはネット フィット(ゼロの干渉、ゼロのクリアランス)で相互に一致されます。ただし、元の CAD アセンブリからの干渉は数値で保持されます。Simulation Mechanical で焼ばめ接触を定義する必要があるとします(干渉の影響を定量化すると仮定します)。[自動]干渉オプションは既定でアクティブになり、干渉の大きさは節点ごとに自動的に割り当てられます(不均等になる可能性があります)。
重要: [自動]干渉割り当てが正常に動作するには、明示的なサーフェスのペアで接触を定義する必要があります。[自動]干渉は、パーツ間の接触または既定の(全体)接触タイプでは機能しません。
- [手動]: 手動で干渉の量を指定するには、このオプションをオンにします。 手動作成のモデルや、ジオメトリの干渉がない CAD モデルを使用している場合、接触パーツ間に均一な放射状の干渉を指定することができます。[手動]ラジオ ボタンに隣接している入力フィールドに放射状の干渉を指定します。たとえば、内径 40 mm の軸受が、直径 40.03 mm のシャフトに押し付けられた場合、放射状の干渉は、0.015 mm (直径の干渉の半分)です。
(40.03-40) / 2 = 0.015
干渉を手動で指定するのは、CAD ジオメトリを変更することなく、フィットのさまざまな強度の効果を迅速に確認できる方法です。また、CAD モデル、または手動作成のモデルで干渉が表現されていない場合に、干渉の影響を確認しやすくなります。
接触パーツ間のネット フィットを使用して CAD アセンブリをモデル化することができます。手動作成のアセンブリは、一致サーフェス(ネット フィット)でモデリングする必要があります。いずれの場合でも、[接触オプション]ダイアログの[焼ばめ]タブ内に均一な干渉を指定することができます。 さらに、ユーザが指定した均一な干渉値で、CAD モデル内のジオメトリの干渉(ある場合)をオーバーライドすることができます。
[表面接触方向]: 接触要素の作用方向(接触の反作用の力の方向)を決定するために使用される方法を選択します。 (摩擦力の方向は、表面接触方向に対して直角になります。)使用できるメソッドを以下に示します。
- [方向を合わせて計算]: これが既定のオプションです。 このプログラムでは、各節点における要素の法線の方向を計算します。推奨されるのはこの計算方法です。メッシュが粗く、表面がカーブしている場合は、要素の中に平坦でない(つまり 4 番目の節点が他の 3 つの節点と同一平面上にない)ものが含まれることがあります。この場合、既定の方法では妥当な方向が算出されないこともあります。妥当な方向を算出するためには、[方向許容誤差角度]フィールドの値を大きくします。
- [第 1 部品/表面の法線方向]: 接触ペアの第 1 部品または表面に平坦な要素があり、第 2 部品または表面にはそれがない場合、このオプションを使用して、接触方向を第 1 部品または表面に対して垂直にします。
- [第 2 部品/表面の法線方向]: 接触ペアの第 2 部品または表面に平坦な要素があり、第 1 部品または表面にはそれがない場合、このオプションを使用して、接触方向を第 2 部品または表面に対して垂直にします。
注: ブリックからプレートへ接触させる場合は、ブリック パーツを基準にして接触方向を設定します。プレート パーツ間の自動接触はサポートされていません。(もちろん、どのタイプの要素間でもギャップ要素を手動で作成することは可能です。)
[方向許容誤差角度]: (既定 = 20 度。) 表面要素に歪みがある(フラットではない)場合は、表面接触方向を計算するためにこの許容値を大きくすることができます。
[熱]タブ
このタブは、定常および非定常熱伝導解析の表面接触に適用されます。次のオプションを使用できます。
[熱抵抗]: 熱抵抗を定義するために使用する方法を選択します。
- [総抵抗力]: 接触ペアの総熱抵抗を定義します。 [値]: フィールドで定義した総抵抗は、接触表面領域上に均等に分散されます。 (2D 平面モデルの場合、総抵抗は対をなすパーツの厚さを基にした値になります。また 2D 軸対称モデルの場合、総抵抗は 1 ラジアン分の値になります。)
- 分布抵抗: 単位面積あたりの抵抗を定義します。値: フィールドで定義した抵抗は、接触ペアの面積で除算され、モデルに適用されます。
[表面接触方向]: 接触要素の作用方向(熱流束の方向)を決定するために使用される方法を選択します。 使用できるメソッドを以下に示します。
- [方向を合わせて計算]: これが既定のオプションです。 このプログラムでは、各節点における要素の法線の方向を計算します。推奨されるのはこの計算方法です。メッシュが粗く、表面がカーブしている場合は、要素の中に平坦でない(つまり 4 番目の節点が他の 3 つの節点と同一平面上にない)ものが含まれることがあります。この場合、既定の方法では妥当な方向が算出されないこともあります。妥当な方向を算出するためには、[方向許容誤差角度]フィールドの値を大きくします。
- [第 1 部品/表面の法線方向]: 接触ペアの第 1 部品または表面に平坦な要素があり、第 2 部品または表面にはそれがない場合、このオプションを使用して、接触方向を第 1 部品または表面に対して垂直にします。
- [第 2 部品/表面の法線方向]: 接触ペアの第 2 部品または表面に平坦な要素があり、第 1 部品または表面にはそれがない場合、このオプションを使用して、接触方向を第 2 部品または表面に対して垂直にします。
注: ブリックからプレートへ接触させる場合は、ブリック パーツを基準にして接触方向を設定します。プレート パーツ間の自動接触はサポートされていません。(もちろん、どのタイプの要素間でもギャップ要素を手動で作成することは可能です。)
[方向許容誤差角度]: (既定 = 20 度。) 表面要素に歪みがある(フラットではない)場合は、表面接触方向を計算するためにこの許容値を大きくすることができます。