一般接触設定(非線形)

[接触要素更新]タブ

非線形解析の一般的な表面間接触では、モデルの接触要素は解析時に定期的に更新されます(既定)。目的は、剛性物体運動に対応させ、表面が近接している場合にのみ接触を考慮するようソルバーを制限することです。表面接触の領域が定義されていますが、隣接する接触領域から遠く離れているため、無視できます。

使用可能な[接触要素更新]オプションは次のとおりです。

• [自動]: 表面間接触処理では、各時間ステップ中に接触表面のどの領域が接触するかを判定し、それらの領域にのみ接触要素を生成します。 別の時間ステップでは、別の領域が接触または接触に近い状態になります。したがって、自動更新では、必要な要素が追加されたり、不要な要素が削除されます。たとえば、メッシュされた 2 つの歯車について考えてみましょう。歯車のすべての歯がギアのすべての歯と接触するように定義されていますが、時間 T=1 では、現在接触している歯のみに接触要素が必要になります。その他の歯の接触を評価すると解析時間が長くなるため、それらの接触要素は解析から削除されます。その後の時間(T=2)では、別の歯が接触するため、別の領域で接触要素が作成されます。[自動]オプションを選択すると、距離の基準(接触半径)および更新周波数は、2 つの接触表面の相対運動に応じて変化します。接触半径の計算では、線形化速度の推定が使用されます。毎秒 10 回の周波数が、接触領域の更新時の初期周波数として使用されます。
• [行わない]: このオプションを選択すると、接触要素はすべての領域に生成され、その後は解析時に更新されません。 この解法はメッシュ サイズに対して非常に運動量が小さい、明確に定義された接触領域のあるモデルに対してのみ推奨されます。この方法のメリットは、解法への接触要素の追加または削除を実行するタイミングを決定する時間が発生しないため、解析中の時間を節約できます。
  ヒント: [行わない]オプションを使用している場合は、[最大初期距離](SimMech ソルバーのみに適用可能)を指定することにより、作成される接触要素の数を最小限に抑えることを検討してください。 ページの「ジオメトリ タブSimulation Mechanical の表面間接触オプション(非線形)」セクションを参照してください。
• [ユーザ定義]: このオプションを選択すると、プロセスによる接触要素の更新頻度を指定する必要があります。 指定は[周波数]入力フィールドで行います。 更新周波数の単位は、モデルの現在アクティブな時間単位によって異なります(イベント時間ラインに基づき、1 秒あたりの更新数(またはヘルツ)、1 時間ごとの更新数)。
  重要: また、接触要素を作成する場所の決定に使用する、プロセッサの接触検索半径を指定する必要があります。次のいずれかの方法を使用して、各接触ペアの検索半径を定義する必要があります。これらは使用するソルバーによって異なります。

  ブラウザで 1 つまたは複数の個別の接触ペアの見出しを選択します。選択した見出しを右クリックし、右クリック メニューから[設定の編集]を選択します。 次に、

  • ネイティブの Simulation Mechanical ソルバーの場合、[接触オプション]ダイアログ ボックスの上部にあるドロップダウン メニューから[SimMech 接触オプション]を選択します。 次に、[ジオメトリ]タブの[接触間距離]フィールドに値を指定します。
  • Nastran ソルバーの場合、[接触オプション]ダイアログ ボックスの上部にあるドロップダウン メニューから[Nastran 接触(BSCONP)オプション]を選択します。 次に、[一般]タブの[最大有効距離]フィールドに値を指定します。