既存のデータ ショートカット プロジェクトを BIM 360 にマイグレートする
既存のプロジェクト ファイルを BIM 360 にマイグレートできますが、プロジェクトが正しく設定されていることを確認するために、いくつかの操作を行う必要があります。このセクションでは、プロジェクトをマイグレートする前に評価する必要があるプロジェクト設定のベスト プラクティスについて説明します。
データ ショートカット プロジェクトを BIM 360 にマイグレートする場合、Windows エクスプローラーを使用して、プロジェクト フォルダとドキュメントを接続されているドライブにドラッグ アンド ドロップすることをお勧めします。この方法では、Desktop Connector を使用して BIM 360 にファイルをアップロードします。Desktop Connector には、データ ショートカット プロジェクト内の外部参照およびデータ ショートカット参照をアップロードおよび再リンクする機能が含まれています。
- データ ショートカット プロジェクトをマイグレートするには、ホスト図面とソース図面を含むすべてのプロジェクト データをアップロードする必要があります。データ ショートカット プロジェクト フォルダ(_Shortcuts)または単一のデータ ショートカット .xml ファイルのみを BIM 360 にアップロードする場合、プロジェクトをマイグレートしたり、BIM 360 でコラボレーションを有効にするには十分ではありません。
- 参照ファイルがホスト図面と同じフォルダ構造内(同じフォルダ直下またはサブフォルダ内)にない場合、参照ファイルが、BIM 360 の「Related data」という名前のフォルダにアップロードされ、再リンクされます。
次の方法でこれを回避できます。
- ホスト図面と参照ファイルを同じフォルダ構造内に配置し、プロジェクト ファイルをマイグレートする前に参照を更新する。
- ルート フォルダ内にある関連するプロジェクト ファイルをすべて同時にマイグレートする。たとえば、ホスト図面を単独で BIM 360 にアップロードすると、Related data フォルダが作成され、参照がアップロードされて再リンクされます。
注: 上記の要件を満たした場合でも、既存のプロジェクトをアップロードすると、他のリンク ファイルに対して Related data フォルダが作成される場合があります。
- 参照ファイルが Related data フォルダにアップロードされて再リンクされた場合、一部のデータが Related data フォルダに格納されたことを通知するメッセージが表示されます。
Related data フォルダは、ホスト図面の宛先フォルダ内に作成されます。たとえば、ホスト図面の名前が Align-4.dwg で、参照ファイルが Program Files\Autodesk\AutoCAD 2020\C3D\Help\Civil Tutorials\ にある場合、Related data フォルダは次のように作成されます。<宛先フォルダ>\Align-4\Related data\Program Files\Autodesk\AutoCAD 2020\C3D\Help\Civil Tutorials\参照ファイルはこのフォルダ内に配置されます。
- Related data フォルダが作成されると、アップロードしたファイルの指定パスとファイル名が、260 文字の制限を超える場合があります。詳細については、「Desktop Connector ヘルプ」の「長いパス」を参照してください。
- アップロードしたプロジェクト ドキュメントが BIM 360 でアクセスできるようになるまで、しばらく時間がかかる場合があります。接続されているドライブに最初にドラッグ アンド ドロップしたときは、
Windows エクスプローラーに表示されるステータスは[新規]となり、バージョンはありません。Desktop Connector の[保留中のアクション]ウィンドウで、ステータスを確認できます。完全にアップロードされると、ステータスが
[同期済み]になり、バージョンが V1 になります。これで Civil 3D で開くことができます。
- ファイルがアップロードされたら、Civil 3D の作業フォルダを BIM 360 プロジェクトの場所に設定し、データ ショートカット プロジェクト フォルダを選択して、プロジェクトの確認に進むことができます。
- Windows エクスプローラーを使用して、接続されているドライブへデータ ショートカット プロジェクト図面をアップロードすると、ホスト図面の参照情報は BIM 360 の新しいパスを指すように自動的に更新されます。ただし、データ ショートカットの .xml ファイルの情報は更新されません。これは、データ ショートカット機能には影響しません。ソース図面が作業フォルダを基準にして同じパスに留まっていれば、データ ショートカットが見つかり、解決されます。
注: データ ショートカット .xml ファイル内の元のパスがデータ ショートカット エディタに表示されるので、プロジェクトを BIM 360 にアップロードした後に、そのパスへの変更を確認することはありません。
- プロジェクトのアップロード後、サーフェス データ ソース ファイルなどの一部の参照ファイルの再リンクが必要になる場合があります。
- 一部のファイル タイプは BIM 360 でサポートされていないため、アップロードされません。BIM 360 でサポートされているファイル タイプの詳細については、BIM 360 ヘルプの「サポートされるファイル」を参照してください。
Desktop Connector のメッセージの詳細については、「Desktop Connector の通知メッセージ」を参照してください。
Civil 3D
- データ ショートカット関連のコマンドの中には、BIM 360 プロジェクトで作業する場合に、Autodesk Collaboration for Civil 3D が必要なものがあります。現在この機能にアクセスできない場合は、Autodesk Collaboration for Civil 3D を必要とするデータ ショートカット コマンドを選択すると、要件を知らせる警告メッセージが表示されます。
詳細については、「BIM 360 のデータ ショートカット プロジェクトの使用について」および「Autodesk Collaboration for Civil 3D にアクセスするにはどうすればいいですか?」を参照してください。
- Autodesk Civil 3D 2020 で BIM 360 ドキュメントを開くと、ほとんどのタイプでは自動的にロックされるので、他のユーザは編集できません。詳細については、「BIM 360 に保存されているドキュメントのロックについて」を参照してください。
注: Civil 3D 2020.1、Civil 3D の旧バージョン、または任意のバージョンの AutoCAD または AutoCAD ベース製品で作業している場合、BIM 360 に保存されている図面を開いても自動的にロックされません。
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自動的なロックおよびロック解除は、測量データベースではサポートされていません。これらのファイルを操作する場合は、編集の競合を避けるために、手動でロックおよびロック解除する必要があります。
- Civil 3D で直接開くことができるドキュメント(DWG、DWT、DWS、DXF)のみが、[スタート]タブの[BIM 360]ページと[最近使用したファイル]ページに表示されます。
- 次の場合、BIM 360 ドキュメントを開けない可能性があります。
- オフラインで作業している場合(Desktop Connector のオフライン モードを使用しているか、インターネットに接続されていない場合)、およびステータスが[オンライン]の
ドキュメントを開こうとした場合。
- BIM 360 権限が変更されました。
- Autodesk Account にサインインしていません。
- データ ショートカット プロジェクトの作業フォルダは、BIM 360 プロジェクト フォルダの少なくとも 1 つ下のフォルダ レベルに配置する必要があります。たとえば、<BIM 360 ドライブ>\<アカウント名>\<プロジェクト名>\<作業フォルダ名> のように配置します。 Civil 3D 内からデータ ショートカット作業フォルダとして、¥Project Files 内のサブフォルダを設定することをお勧めします。指定した作業フォルダ内に Civil 3D データ ショートカット プロジェクトを作成することができます。
注: 最上位の ¥Project Files フォルダを作業フォルダとして設定することはできますが、¥Project Files フォルダを表示できるのは管理者のみであるため、¥Project Files フォルダ内のサブフォルダを使用することをお勧めします。
- BIM 360 プロジェクトで作業している場合、[参照ステータスをチェック]コマンドを使用して、現在の図面内の参照ファイルの更新を確認します。ほとんどの場合、参照を更新するために、図面を閉じて再度開く必要はありません。ただし、参照ファイルがダウンロードされない場合は、ホスト図面を閉じて開き直す必要があります。
データ ストレージ環境
- データ ショートカット プロジェクトと関連する図面は、同じデータ ストレージ環境(ローカル ドライブまたはローカル エリア ネットワーク)または BIM 360 に保存する必要があります。たとえば、BIM 360 に保存されているデータ ショートカット プロジェクトで作業している場合は、図面ファイルも BIM 360 に保存する必要があります。
- 現在の図面が BIM 360 にある場合、作業フォルダは BIM 360 内に存在する必要があります。現在の図面がローカルに保存されている場合、作業フォルダはローカル ドライブまたはローカル エリア ネットワークに保存する必要があります。
- ローカル図面を BIM 360 プロジェクトに関連付けたり、BIM 360 プロジェクトをローカル図面に関連付けることはサポートされていません。
- 参照ファイル(外部参照、データ ショートカットなど)は、ホスト図面と同じデータ ストレージ環境に存在する必要があります。参照ファイルがホスト図面と同じデータ ストレージ環境を共有していない場合は、参照をマイグレートするよう求めるプロンプトが表示されます。
- 同じプロジェクト内で異なるデータ ストレージ環境を使用しようとすると、警告メッセージが表示されます。