アニメーションをプレビューする

アニメーションを操作していると、最終的なものに近いスピードで再生をプレビューしたいときがあります。プレビューの時間を節約するため、グラフィックの画質と再生パフォーマンスとのバランス調整が必要になります。ゴースト化、モーション軌跡などの表示オプションをオンにすると、キャラクタのモーションのフローを視覚化することもできます。

アニメーションを再生する

早送りボタンをクリックしたときに、各フレームが欠けることなくアニメーションの全画面が、完全にシェーディングされて、リアルタイムで再生されなければなりません。小さいアニメーションではこのような再生が可能ですが、シーンが複雑になるほど、各フレームを表示するまでの計算時間が長くなります。再生のパフォーマンスを向上させるヒントについては、再生のためシーンを最適化するを参照してください。

タイム スライダ(Time Slider)再生(Playback)アニメーション(Animation)サウンド(Sound)の各プリファレンスを設定すると、アニメーションの再生をカスタマイズできます。これらのオプションを編集するには、ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プリファレンス(Windows > Settings/Preferences > Preferences)再生(Playback)オプションに移動します。「アニメーション プリファレンスを編集する」を参照してください。

注: 再生時にオブジェクトのマニピュレータを表示するには、次のいずれかの方法を実行します。
  • ディスプレイ > トランスフォーム ディスプレイ > ローカル回転軸(Display > Transform Display > Local Rotation Axes)を選択し、ローカル軸の表示をオンに設定します。
  • play -record MEL コマンドを使用して、再生時にオブジェクトの実際のマニピュレータを表示します。

アニメートされたオブジェクトをゴースト化する

従来のアニメーションでは、ひとまとまりのセル図面を高速で反転させ、作業しているアクションのタイミングを感知していましたが、このテクニックをゴースト化でシミュレートすることができます。ゴースト化を使用すると、アニメーション中でのキャラクタのモーションのフローを概略化して視覚化できるので、モーションのタイミングに伴う問題を解消することができます。

Maya のゴースト化機能(視覚化 > 選択項目のゴースト化(Visualize > Ghost Selected))を使用して、現在のフレームの前後の指定したフレームで、アニメートされたオブジェクトを表示します。ゴーストとは、現在のものとは異なる、同時に表示されるキャラクタ イメージのことです。ゴースト化は、シーン内のオブジェクトごとにローカルで制御できます。また、スケルトン、オブジェクト階層、またはオブジェクトの特定部分の全体をゴースト化できます。詳細については、「選択項目のゴースト化オプション(Ghost Selected Options )」を参照してください。

注:

ダイナミクス(Dynamics)、Maya® nCloth または Maya® Classic Cloth のように、アニメーションがエクスプレッションまたはシミュレーションに基づいている場合には、ゴースト化できません。

ゴーストの色や表示される数を設定し、シーン ビューでのゴーストの表示方法を制御できます。詳細については、オブジェクトをゴースト化するを参照してください。

また、現在のフレーム/キーフレームの前後におけるゴーストのカラーを、現在のフレーム/キーフレームからの距離に応じて明るくすることもできます。

これはシーン ビューのシェーディング(Shading)ワイヤフレーム(Wireframe)に設定されている場合にだけ可視となります。次の例を参照してください。

下の例では、球のゴースト化のタイプ(Type of Ghosting)カスタム フレーム ステップ(Custom Frame Steps)になっています。球のゴースト オプションは、現在のフレーム前のステップ(Steps before Current Frame)が 3、現在のフレーム後のステップ(Steps after Current Frame)が 0、ステップ サイズ(Step Size)が 3 にそれぞれ設定されています。

ゴーストはオブジェクトの距離が長くなるのに応じて明るくなります。

次の例では、立方体のゴースト化のタイプ(Type of Ghosting)カスタム フレーム(Custom Frames)です。立方体のゴースト オプションは、表示するフレーム(Frames to Display)フィールドにフレーム番号 20、40、60、80 が存在し、階層(Hierarchy)はオンです。円柱は立方体の子になっています。

立方体には、フレーム番号付きのモーション軌跡もあります。

モーション軌跡

モーション軌跡を使って、オブジェクトの軌跡の表示や編集ができます。モーション軌跡は、キーフレーム アニメーション、デフォーマ、モーション キャプチャ、エクスプレッションでアニメートされたオブジェクトに対して機能します。モーション軌跡の作成は、オブジェクトをアニメートする前、またはアニメートした後に実行できます。モーション軌跡編集可能なモーション軌跡を作成するを参照してください。

注: モーション軌跡を編集できるのは、キーフレーム アニメーションが含まれるオブジェクトだけです。

プレイブラスト

シーン内のアニメーションをプレイブラストでプレビューすることもできます。

プレイブラスト(Playblast)は、正式なレンダリングに要する時間を必要とせずに、最終的なレンダー結果のリアルなアイデアを提供して、アニメーションの「スケッチ」の作成を可能にするすばやいプレビューです。プレイブラスト(Playblast)により、再生時にアニメーションの画面をフレームごとにビューポートに取り込み、そのイメージをイメージ ビューアに「掃き出し」て、オンザフライで作業を迅速に評価できます。

詳細については、「アニメーションをプレイブラストする」を参照してください。