点とベクトルを使用する(CAL[ジオメトリック計算]コマンド)

点とベクトルは両方とも、2 つまたは 3 つの実数の組で入力します。点は空間での位置を定義しますが、ベクトルは空間での方向(または移動量)を定義します。

pldplt のようないくつかの CAL コマンドの関数は、点を返します。norvec のような他の関数は、ベクトルを返します。

点とベクトルの形式

点やベクトルは、3 つの実数値の組を角括弧([ ])で囲んで入力します。たとえば、[r1,r2,r3]と入力します。

p1p2 と表記されている場合は、点を示しています。v1v2 と表記されている場合は、ベクトルを示しています。図では、点はドットで示し、ベクトルは矢印の付いた線分で示しています。

CAL コマンドでは、すべての形式で表される点を使用できます。

点の形式

座標系

点の形式

[距離<角度]

円柱

[距離<角度,z]

[距離<角度1<角度2]

相対

@ 接頭語を使用して[@x,y,z]

WCS (UCS ではない場合)

* 接頭語を使用して[*x,y,z]

点またはベクトルの構成要素には省略できるものがあります。値が 0(ゼロ)の座標と、右角括弧(])の直前のカンマは、省略することができます。

次に、有効な点の例を示します。

[1,2]は、[1,2,0]と同じです。

[,,3]は、[0,0,3]と同じです。

[ ]は、[0,0,0]と同じです。

次の例は、WCS を基準にした相対球座標系で点を入力しています。距離は、1+2=3、角度は 10+20=30 度と 45 度 20 分です。

[ *1+2<10+20<45d20"]

次に示すのは、構成要素に数式を含む有効な点の例です。

[2*(1.0+3.3),0.4-1.1,2*1.4]

次の例は、END[端点]オブジェクト スナップとベクトル[2,0,3]を使用して、指定された端点からのオフセットを表す点を計算しています。

end + [2,,3]

計算結果の点は、指定された端点から X 方向に 2 単位、Z 方向に 3 単位離れた位置の点です。