大型の電子機器システムをモデル化する必要があるとします。しかし、このシステムには、アスペクト比の大きいフィンを数多く使用したヒートシンクが含まれています。そして、正確なシミュレーションを行うためには、実際のヒートシンクの幾何学的形状をモデルに含めるだけで数百万個の要素の追加が必要となるということに気づきます。幸いなことに、別の方法があります。それは、ヒートシンク材料を使用することです。ヒートシンク材料を使うと、目的のヒートシンクの流体特性と熱特性の両方のシミュレーションを行うことができ、計算負荷の高いメッシュは使用せずにすみます。
次のセクションでは、ヒートシンク材料の作成と割り当てのための基本手順を説明します。ヒートシンク材料の使用ガイドラインを含め、ヒートシンクに関する詳細は、「ヒートシンク」を参照してください。ワークフローの例を表示するには、「ヒートシンク材料 - マイクロ チャネルの例」を参照してください。
部品上で左クリックし、状況依存ツールバーから[編集]アイコンをクリックして[材料]クイック編集ダイアログを開きます。
[材料データベース名]メニューから適切なデータベースを選択します。
[種類]メニューから[ヒートシンク]を選択します。
材料を[名前]メニューから選択します。
進入サーフェスに関連付けられている数値をクリックします。サーフェスの数値が分かれば、その値を入力します。分からなければ、[進入サーフェス]ダイアログで[サーフェス選択]をクリックします。次に、その部品の適切なサーフェスをクリックします。
ベースのサーフェスに関連付けられた数値をクリックします。サーフェスの数値が分かれば、その値を入力します。分からなければ、[ベースのサーフェス]ダイアログで[サーフェス選択]をクリックします。次に、その部品の適切なサーフェスをクリックします。
[適用]をクリックします。
マテリアル エディタでは、新しいヒートシンク材料を一から作成することもできますが、既存のヒートシンクをコピーしてからカスタマイズすることができます。
材料エディタを開きます。
[リスト]ボタンをクリックします。
ここで、新規または既存の材料に対し作業ができます。
名前を指定します。
該当する[プロパティ]ボタンをクリックして、目的のヒートシンクの特性を示す値を定義します。どのオプションを使用すべきか分からない場合: 「ヒートシンク」を表示して、モデリング ガイドを参照してください。
ベースの厚さ
フィンを取り付けるベースの厚さを定義します。ヒートシンクのベースが薄い場合は、使用するコンポーネントの実際の値を使用します。ヒートシンクのベースが厚く、ヒートシンクを 2 つの部品としてモデル化しようとする場合、厚さには 0 を使用します。[適用]をクリックします。
ベースの伝導率
ベースの伝導率の値を設定し、[適用]をクリックします。
フィンの伝導率
フィンの熱伝導率の値を設定し、[適用]をクリックします。
タイプ
目的のヒートシンク コンポーネントに最も近い[変化方法]を選択し、適切な値を入力し、[適用]をクリックします。
マイクロ チャネル
以下を指定します。
フィン間の周期的間隔(S)。
フィンの幅(W)。
フィンの数。
ピン/フィン(直線配置)またはピン/フィン(千鳥格子)
以下を指定します。
流れと同じ方向の間隔(SL)。
流れと同じ方向のピン数(1 列の)。
流れに垂直の方向の間隔(ST)。
流れに垂直の方向のピン数(1 列の)。
直径(D)。
オフセット領域
以下を指定します。
流れと同じ方向の長さ(a)。
流れと同じ方向のフィンの数(1 列の)。
流れに垂直の方向の幅(b)。
流れに垂直の方向の間隔(S)。
流れに垂直の方向のフィンの数(1 列の)。
ヒートシンクのプロファイル
データに基づいて、次を指定します。
[OK]をクリックします。新規材料は、[材料]クイック編集ダイアログを開くと使用できます。