概要 - 照明

既定の照明

シーンに光源がない場合、シーンは既定の照明を使用してレンダリングされます。既定の照明は、1 つまたは 2 つの離れた場所から照らし、モデルの周りをオービットすると、視点に沿って移動します。モデルのすべての面が照らされるため、そのすべてを視覚的に識別できます。レンダリング イメージの露出は調整できますが、自分で光源を作成したり配置する必要はありません。

ユーザ定義の光源を配置したり、日照光を有効にするときは、必要に応じて、既定の照明をオフにすることができます。既定の照明はビューポートごとに設定されます。また、ユーザ定義の光源をシーン内に配置するときは、既定の照明を無効にすることをお勧めします。

フォトメトリック照明

光源を追加すると、シーンを自然かつリアルに表現できるようになります。照明によってシーンの明瞭度と立体感が向上します。フォトメトリック光源は、現実世界にある光源をより正確に定義できるフォトメトリック(光エネルギー)値を使用します。さまざまな配光特性と色特性を持つ光源を作成したり、照明メーカーから入手可能な特定のフォトメトリック データ ファイルを読み込むことができます。

フォトメトリック光源では、照明メーカーによって公開されているIlluminating Engineering Society (IES)フォトメトリック データ ファイル形式を使用できます。メーカーによって公開されている IES データ ファイルを使用することにより、市販の照明をモデル内で視覚化することができます。その後、さまざまな照明器具を試したり、光源の強度や色温度を変更して、希望の結果を得る照明装置を設計できます。

日照と上空

日照は、フォトメトリック ワークフローの一部として利用できる特別な光源で、遠隔光源と似ています。日照光の角度は、モデルに指定した地理的位置と日付、時刻によって定義されます。日照光の強度と色を調整して、1 日の内の異なる時間や大気条件を反映することができます。日照と上空は、自然照明の主要な光源です。日照と上空のシミュレーションを使用して、プロパティを調整し、上空のイルミネーションを有効にすることができます(上空の背景機能を使用する)。上空の背景機能は、太陽と大気との照明の相互作用によって発生する柔らかい微妙な照明効果を追加します。

標準照明

照明をより独創的にコントロールするために、標準光源を使用してモデルを照らすことができます。点光源、スポットライト、遠隔光源を作成して、希望の効果を得ることができます。グリップ編集を使用して光源を移動または回転したり、オン/オフを切り替えることもできます。また、色や輝度などのプロパティを変更することもできます。変更の効果は、ビューポートにリアルタイムに表示されます。

スポットライトと点光源は、それぞれ光源記号(光源の位置と方向を示すために使用される記号)によって表されます。遠隔光源は、その位置に関係なくシーン全体に影響を及ぼすため、図面上には光源記号が表示されません。作業中に光源記号の表示/非表示を切り替えたり、光源記号を印刷するかどうかを指定することができます。既定では、光源記号は印刷されません。

注: AutoCAD 2016 ベースの製品から、すべての標準光源がフォトメトリック光源として計算されるようになりました。シーン内のすべての標準光源をフォトメトリック光源に更新することをお勧めします。

照明アセンブリ

照明器具は、照明アセンブリによって表すことができます。照明アセンブリは、ジオメトリも含むブロック内にフォトメトリック光源を埋め込むことによって作成されます。自己照明マテリアルは、アセンブリ内のオブジェクトが輝いているかのような外観を実現するために、しばしば照明アセンブリのジオメトリに割り当てられます。