概要 - シンボルの命名規則

AutoCAD Electrical ツールセット の自動機能を正常に動作させるためには、特定の命名規則を守る必要があります。強制ではありませんが、AutoCAD Electrical ツールセット 対応のシンボルを新規作成して AutoCAD Electrical ツールセット で使用する場合は、次のセクションの命名規則に従うようにしてください。カスタム シンボルによって、AutoCAD Electrical ツールセット の機能を十分に活用することができます。

コンポーネント(一般)

リレー、スイッチ、パイロット ランプ、個別モーター制御装置などの回路図コンポーネント(ただし、PLC I/O シンボルを除く)は、下記の命名規則に従います。

重要: シンボル ブロック名の最初の 2 文字に、「HH」、「HV」、「VH」、「VV」を使用しないでください。

例:

HCR1.dwg

制御リレー コイル、水平横線挿入

VCR1.dwg

制御リレー コイル、垂直線挿入

HCR21.dwg

水平リレー接点、N.O.

HCR22.dwg

水平リレー接点、N.C.

HCR22T.dwg

水平リレー接点、N.C.、インライン端子番号付き

VPB11.dwg

垂直押しボタン、親接点、N.O.

VPB21.dwg

垂直押しボタン、子接点、N.O.

HLS11.dwg

水平リミット スイッチ、親、N.O.

HLS11H.dwg

水平リミット スイッチ、親、N.O.、ヘルド クローズ

VLT1RP.dwg

垂直パイロットランプ、赤、プレステスト

HW01.dwg

水平ケーブル マーカー、これによる線番変更なし

ケーブル マーカー シンボル

AutoCAD Electrical ツールセット のケーブル コンダクタのマーカー シンボルは次の規則に従います。

例:

HW01.dwg

親ケーブル コンダクタ マーカー、水平線挿入

HW02.dwg

子ケーブル マーカー、水平線挿入

VW01.dwg

親ケーブル コンダクタ マーカー、垂直線挿入

VW02.dwg

子ケーブル マーカー、垂直線挿入

コンポーネント ロケーション マーカー シンボル

AutoCAD Electrical ツールセット では、ロケーション シンボル名が「WDXX」で始まることを想定しています。

設定とラダーの基準ライン リファレンス シンボル

AutoCAD Electrical ツールセット はこれらのブロック挿入の検出を予期します。

WD_M.dwg

約 50 個程度の非表示属性で構成されるブロック挿入。これにより、図面の設定を保持します。

WD_PNLM.dwg

数種類の非表示属性で構成される任意のブロック挿入。これにより、パネル レイアウト図面機能の設定を保持します。

WD_MLRH.dwg

ラダーの 1 番目のライン リファレンス番号と、横線間隔、ラダー長などの詳細情報を保持するブロック挿入。

WD_MLRV.dwg

上記シンボルと同様(ただし、ラダーは横向き)。

WD_MLRHX.dwg

任意のユーザ定義の代替 WD_MLRH.dwg。このシンボル名は、[図面プロパティ]ダイアログ ボックス [図面形式]タブ [リファレンスの形式設定]領域で、[リファレンス番号]を選択し、次に[設定]をクリックし、[ライン リファレンス番号]サブダイアログボックスで[ユーザ ブロック]を選択している場合に、AutoCAD Electrical ツールセット で使用されます。

WD_MLRVX.dwg

上記シンボルと同様(ただし、ラダーは横向き)。

注: AutoCAD Electrical ツールセット が使用するラダーのライン リファレンス ブロックは、[図面プロパティ]ダイアログ ボックス [図面形式]タブの[リファレンスの形式設定]領域で選択するラダー リファレンス設定により決まります。

コネクタ シンボル

例:

HCN1_14P.dwg

水平方向の親、左または下からの単独(プラグ)配線接続

VCN2_18P.dwg

垂直方向の子、左または下からの単独(プラグ)配線接続

HCN1_11J.dwg

水平方向の親、右または上からの単独(レセプタクル)配線接続

VCN2_12P.dwg

垂直方向の子、右または上からの単独(プラグ)配線接続

パラメトリック ビルド コネクタの作成が完了すると、一意の新しいブロック定義が作成されます。各コネクタには、同じプロジェクト内で名前が一意になるようにラベルが設定されます。

HCN1_14P_nnn

水平コネクタ。「nnn」は一意の乱数

VCN1_18P_nnn

垂直コネクタ。「nnn」は一意の乱数

油圧シンボル

ブロック名には最大 32 文字まで使用できます。

例:

HCYL1_plunger_cyl.dwg

水平のスタンドアロン シリンダ。「plunger_cyl」はシンボルを表す意味のある名前

インライン配線マーカー シンボル

AutoCAD Electrical に対応していないインライン配線マーカー シンボルは、それぞれの接続点で短いピッグテールの線分図形を使用して作成します。このシンボルは小さくなる場合がありますが、AutoCAD Electrical ツールセット が配線回路をトレースするときに、インラインで挿入されたブロックを正しく認識できるようにする必要があります。インライン配線マーカー シンボルは次の命名規則に従います。

例:

HT0_RED.dwg

「赤」インライン マーカー、水平線挿入

単結シンボル

単結シンボルは、回路図の親子シンボルと同じ命名規則に従います。シンボル名を一意にするには、単結シンボル名に「1-」という接尾辞を付けます。ただし、シンボル名によってシンボルが単結シンボルとして定義されるわけではありません。単線結線図シンボルは、シンボルに「1-」または単結母線タップ シンボルを表す「1-1」の WDTYPE 属性値を配置することで定義されます。

母線タップ シンボルには、次の 2 つの機能があります。

二重回路の単線テンプレートには、母線タップ シンボルが 3 つあります。1 つは、回路が母線に接続する通常のポイント上にあります。また、回路の 2 つの「脚」の上にはそれぞれ異なるバージョンのシンボルがあり、それぞれ二重回路の開始点がマークされています。これらの母線タップ シンボルを使用すると、単一回路図か二重回路図かにかかわらず、単線回路に関する正確なレポートを作成できます。

次の母線タップ シンボルが用意されています。

注:

WD タイプ属性値「1-1」は、母線タップ シンボルを示します。

P&ID シンボル

ブロック名には最大 32 文字まで使用できます。

例:

VTK1_ver_tank.dwg

垂直のスタンドアロン サイクロン。「ver_tank」はシンボルを表す意味のある名前

パネル レイアウト機器シンボル

準拠すべき命名規則はありませんが、ブロック名に関する AutoCAD の文字数制限(最大 32 文字)は遵守する必要があります。

パラメトリック ツイスト ペア線シンボル

パラメトリックに生成されたツイストペア線は、同じシンボルの 2 つのインスタンスで構成されています(親バージョンや子バージョンはありません)。このシンボルでは、ACE_FLAG 属性の値が「3」に設定されている必要があります。パラメトリック ツイストペア線シンボルの名前には、次の命名規則が適用されます。

例:

HT0_TW.dwg

水平パラメトリック コネクタ シンボル

VT0_TW.dwg

垂直パラメトリック コネクタ シンボル

PLC I/O パラメトリック ビルド シンボル

これらのシンボルは「HP」(水平横線)または「VP」(垂直線)で始まり、その後に数字(1~9)が続きます。この数字は、選択した PLC モジュールのスタイルまたは外観に対応します(1 ~ 5 は AutoCAD Electrical ツールセット ライブラリに用意され、6 ~ 9 はユーザ定義用)。

プラグ/ジャック コネクタ ピン シンボル

AutoCAD Electrical ツールセット のコネクタ シンボルは次の規則に従います。

スプライス シンボル

スプライス シンボルには次の命名規則が適用されます。

例:

HSP1001.dwg

1 番目の水平スプライス

VSP1001.dwg

1 番目の垂直スプライス

HSP1003.dwg

3 番目の水平スプライス

渡り線発側/着側呼び合い矢印シンボル

AutoCAD Electrical ツールセット の渡り線呼び合い矢印シンボルは次の規則に従います。

これらの未使用の数字を使用して、ユーザ独自の矢印スタイルを作成できます(HA5S…、HA5D…など)。たとえば、Autodesk¥Acade {バージョン}¥Libs¥jic1¥ha1s*.dwg を ha5s*.dwg に、Autodesk¥Acade {バージョン}¥Libs¥jic1¥ha1d*.dwg を ha5d*.dwg にコピーします。コピーした各矢印シンボルを AutoCAD で開き、目的に合わせて編集します。新たに編集した矢印スタイルにアクセスするには、[図面プロパティ]ダイアログ ボックス [スタイル]タブで既定の矢印スタイルを[5]に設定します。

スタンドアロン クロスリファレンス シンボル

命名規則は渡り線発側/着側呼び合いシンボル(つまり、HA?S* および HA?D*)と同様ですが、このシンボルには WIRENO 属性がありません。

スタンドアロン PLC I/O ポイント シンボル

これらのシンボルは「PLCIO」で始まり、名前の最大文字数は 32 文字です。「PLCIO」の接頭辞以外は、AutoCAD Electrical ツールセット が参照する命名規則はありません。

例:

PLCIO50E1761-L16AWA.dwg

AB 1761 モデル L16-AWA、横線は 0.5 単位

PLCIOI1T.dwg

スタンドアロン入力ポイント、単線接続

スタンドアロン端子シンボル

スタンドアロン端子は次の命名規則に従います。

例:

HT0001.dwg

注釈付き四角端子、線番変更なし

HT1001.dwg

上記シンボルと同様(ただし、端子により線番変更)

HT0_01.dwg

インテリジェントでなく、注釈の付かない四角端子、線番変更なし

ユーザ定義シンボル

AutoCAD Electrical ツールセット のユーザ定義シンボルは次の規則に従います。

配線交点マーク シンボル

AutoCAD Electrical ツールセット では、このシンボル名は「WDDOT.dwg」としています。

線番シンボル

AutoCAD Electrical ツールセット の線番は、単一の線番属性で構成されるブロック挿入です。ブロック挿入の基点は配線上に、その線番属性はブロックの挿入点の上、下、または横に配置されます。

例:

WD_WNH.dwg

水平線挿入の線番

WD_WNV.dwg

垂直線挿入の線番

WD_WCH.dwg

水平線の線番の予備のコピー

WD_WCV.dwg

垂直線の線番の予備のコピー

AutoCAD Electrical ツールセット は、主線番の値に準拠したインライン線番もサポートしています。インライン配線マーカーには、線番変更をトリガーしない端子シンボルのブロック名に準拠したブロック名があります。

例:

HT0_W1.dwg

インライン線番マーカー、水平線挿入、短い線番

HT0_W3.dwg

インライン線番マーカー、水平線挿入、長い線番

VT0_W1.dwg

インライン線番マーカー、垂直線挿入、短い線番

VT0_W2.dwg

インライン線番、垂直線挿入、中線幅、垂直線挿入

ファミリ タイプ

シンボル名の 2 文字目と 3 文字目はファミリ タイプ(たとえば、押しボタンは「PB」、制御リレーは「CR」、リミット スイッチは「LS」など)を表します。ファミリ タイプは、カタログ参照テーブル名およびコンポーネントのタグ名の決定に使用できます。AutoCAD Electrical ツールセット に付属のライブラリ シンボルは、次のファミリ タイプを使用します。

ファミリ タイプ

[説明]

AM

電流計

AN

ブザー、ホーン、ベル

BA

電池

BV

ボール バルブ

C0、CN

コネクタ/ピン

CA

コンデンサ

CB

遮断器

CR

制御リレー

DB

分配ブロック

DI

ダイオード

DN

デバイス ネットワーク

DR

ドライブ

DS

断路器

DV

部品箱

EN

外カバー/ハードウェア

FL

レベル スイッチ

FM

周波数計

FS

フロー センサー

FT

フット スイッチ

FU

ヒューズ

GV

ゲート バルブ

LR

ラッチ リレー

LS

リミット スイッチ

LT

ライト、パイロット ランプ

LV

グローブ バルブ

MO

モーター

MS

モーター スタータ/コンダクタ

OL

オーバーロード

PB

押しボタン

PC

プルコード スイッチ

PE

フォト スイッチ

PG

プラグ スイッチ

PM

パワー計

PS

圧力スイッチ

PW

パワー

PX

近接スイッチ

RE

抵抗器

SP

スプライス

SS

セレクタ スイッチ

SU

サージ電圧サプレッサ

SV

ソレノイド

SW、TG

トグル スイッチ

T0、T1

端子

TC

熱電対

TD

タイマー リレー

TS

温度スイッチ

VM

ボルト メータ

VR

可変抵抗器

WO

ケーブル、マルチコンダクタ ケーブル

XF

変圧器