概要 - パネル機器シンボルの属性と XData

メカニカル機器シンボルのブロック シンボルについては、属性やシンボルの命名に関する要件はありません。機器シンボルを挿入すると、電気データを保持する特定の属性が検索されます。属性が見つからない場合は、値が拡張図形データ(Xdata)として保存されます。

製造元の中には、独自のコントロール コンポーネントの尺度変更が可能なメカニカル ライブラリを無償で提供しているものがあります。この場合、形式はすべて .dwg です。または、独自の社内用機器シンボルを設定することもあります。どちらの場合も、これらのライブラリをそのまま使用できます。そうしたブロック機器シンボルが挿入されると、必要な情報が追加されます。

属性および Xdata の最小要件

次に、ブロックがパネル機器シンボル、端子、または銘板として認識されるための最小要件を示します。

コンポーネント機器シンボル - ブロックには少なくとも次の 1 つが含まれる必要があります。

端子機器シンボル - ブロックには少なくとも次の 1 つが含まれる必要があります。

パネル銘板 - ブロックには少なくとも次の 1 つが含まれる必要があります。

機器シンボル ブロックの属性および Xdata 名

次に、挿入または読み込みが行われる機器シンボル ブロック データ名のリストを示します。機器シンボル ブロックに、ここに挙げるいずれかの名前が付いた属性がある場合、この属性がデータの特定の部分で使用されます。それ以外の場合は、ここに挙げたデータ名に VIA_WD_ 接頭辞を付けた名前(例: 「VIA_WD_DESC1」)を持つ拡張図形データが使用されます。

P_TAG1
パネル コンポーネント タグです。コンポーネント機器シンボルおよび銘板に使用されます(最大 255 文字)。
DESC1-3
説明行 1 - 3 です(最大 60 文字)。
P_ITEM
項目/詳細番号
ITEM_FLAG
値が 1 の場合、項目番号が確定であることを示します。
MFG
製造元名または製造元コードです(最大 24 文字)。

MFGn: 追加のパーツ番号の割り当てに使用される製造元名または製造元コードです。最大 99 個まで設定できます。「n」は、「01」から「99」までの連続するコード値です。これらの属性が存在しない場合、データは挿入されたシンボルに Xdata として保存されます。

CAT
カタログ パーツ番号の割り当てです(最大 60 文字)。

CATn: 追加のパーツ番号の割り当てに使用されるカタログ値です。最大 99 個まで設定できます。「n」は、「01」から「99」までの連続するコード値です。これらの属性が存在しない場合、データは挿入されたシンボルに Xdata として保存されます。

ASSYCODE
サブアセンブリ項目をメイン カタログ値にリンクし、BOM レポートに抽出するサブアセンブリコードです(最大 60 文字)。これらのサブアセンブリ項目は、ASSYCODE フィールドと ASSYLIST フィールドのアクティブなカタログ参照ファイル内に定義します。この属性の値は、サブアセンブリ情報が保持されているカタログ参照から選択を行うと自動的に設定されます。

ASSYCODEn: 追加のパーツ番号の割り当てに使用されるサブアセンブリ コード値です。最大 99 個まで設定できます。「n」は、「01」から「99」までの連続するコード値です。これらの属性が存在しない場合、データは挿入されたシンボルに Xdata として保存されます。

INST
装置コード(最大 255 文字)
LOC
ロケーション コード(最大 255 文字)
MOUNT
取り付けコード(最大 24 文字)
GROUPWITH
グループ コード(最大 24 文字)
WDBLKNAM
カタログ参照テーブル名
RATING1-12
定格値(それぞれ最大 60 文字)

端子台機器シンボル

端子台機器シンボルでは、端子台エディタの形状レイアウト、つまり端子台の物理レイアウトを容易にするための特殊なデータが使用されます。端子番号、線番、および端子台に接続されている接続先デバイスに注釈が付けられます。この注釈の作成時に、端子台シンボルに対する文字の位置を調整するため、属性が必要になります。次に、端子固有のデータのリストを示します。

LINKTERM
マルチレベル端子内の回路図端子を関連付ける場合、または回路図端子をそのパネル表示に関連付ける場合に内部的に使用する属性です。
P_TAGSTRIP
端子台タグ名を保持する属性です(最長 64 文字)。
TERM または WIRENO
端子ピン番号を割り当てるための属性です(最大 10 文字)。対応する線番に関連して設定することもできますが、線番とは無関係に設定することもできます。
WIRENOR、WIRENOL
左側と右側の回路図の相互接続の線番の注釈です(最大 24 文字)。
TERMDESCR、TERMDESCL
(最大 128 文字)

マルチレベル端子は 1 つの端子台機器シンボルによって表され、次の属性が必要です。

LTOTAL
マルチレベル端子のレベル数
L##LABEL
レベルの説明
L##TERM
レベルの端子番号
L##PINR、L##PINL
レベルの左側と右側のピン値
L##WIRENOR、L##WIRENOL
レベルの左側と右側の線番
L##DESC1-3
レベルの説明の値
L##INJUMP
レベルが別のレベルに内部ジャンパされているかどうかを示す値
L##RATING1-12
レベルの定格値
L##TERMDESCR、L##TERMDESCL
レベルの左側と右側の回路図の相互接続の端子説明の注釈
L##WIREPERC
レベルの接続あたりの配線数です。この値は、[端子台エディタ]が追加の端子が必要かどうかを判定するために使用されます。

「##」はレベルを示す 2 文字を表します。たとえば、レベル 2 の場合、各属性名の「##」は「02」になります。LTOTAL には、端子に使用したすべての "##" の値以上の数値を指定する必要があります。

注: シンボルで属性を使用できない場合、値は Xdata としてブロックに保存されます。Xdata 名は、想定される属性名の前に「VIA_WD_」が付いたものになります。

属性テンプレート図面

すべての機器シンボルについて、機器シンボルの挿入時に自動的に表示属性を追加するように設定することができます。インテリジェントでない機器シンボル表示を使用している場合でも、簡単な操作で、スマートな AutoCAD Electrical ツールセット 属性が自動的に追加された状態で挿入するように設定できます。

属性テンプレート図面には、次の 5 つがあります。

適切な属性のテンプレートが存在する場合は、パネル機器シンボルを挿入すると、次の手順が実行されます。

  1. 機器シンボルを構成するオブジェクトを収集し、平均を求めることによって、機器シンボルの中心を検出します。
  2. 機器シンボルの計算された中心に属性テンプレートを挿入します。
  3. 重複する属性が存在しないことを確認します。重複する属性が検出された場合、機器シンボルの属性が維持されます。
  4. 挿入した機器シンボルで追加した属性を再ブロックします。
  5. 回路図データを機器シンボルに追加します。ターゲット属性が存在する場合は、このデータが属性データとして追加されます。ターゲット属性が存在しない場合は、データが非表示の Xdata として追加されます。