概要 - ポイント ファイルの形式

ポイント ファイルの形式によって、ポイントの読み込み、変換、書き出し時にポイント データをファイル内にどのように配列するかを記述することができます。

「ポイント ファイル形式」には、ポイント データは含まれません。ここには、ポイント データを含むファイルとなる「ポイント データ ファイル」のレイアウトが記述されています。

ポイント ファイルの形式を使用する

ポイント データの読み込み、書き出し、変換を行う場合、ポイント データの読み込み、書き出しの対象となる各ポイント データ ファイルのポイント ファイルの形式を指定する必要があります。ポイント データ ファイルからポイントを読み込むときには、読み込まれるファイル内にポイント データをどのように配列するかを記述したポイント ファイルの形式を指定します。ポイント データをファイルに書き出すときには、書き出す先のファイルにポイント データをどのように書き込むかを記述したポイント ファイルの形式を指定します。あるファイルから別のファイルにポイント データを変換する場合、ソース ファイルにデータがどのように配列されているかを記述した形式と、保存先ファイルにデータをどのように書き込むかを記述した形式の 2 つの形式を指定します。

読み込み、書き出し時にポイント データを変換する

ポイント ファイルの形式には、関連するポイント データ ファイルでポイント データの作成に使用された測地座標系を指定する情報を含めることができます。ポイント データの読み込み、書き出し、変換を行うときに、測地座標系情報を使用してポイント データを変換することができます。

ポイント ファイルの形式には、関連するポイント データ ファイルに、そのファイル内の標高の調整に使用できる値が含まれていることを示すことができます。ポイント データを読み込むときに、指定した値をポイントの標高に加えたり、ポイントの標高から引いたりすることができます。

ポイント ファイルの形式のタイプ

ポイント ファイルの形式には、次の 2 つのタイプがあります。

Autodesk Civil 3D で提供されているポイント ファイルの形式を使用することも、ユーザ独自の形式を作成することもできます。図面で使用できるポイント ファイルの形式は、[ツールスペース][設定]ツリーに一覧表示されます。

ポイント ファイル形式のプロパティ

ポイント ファイル形式のプロパティには、次の内容が含まれます。

ポイント ファイル形式のプロパティの表示、変更に使用するダイアログ ボックスは、形式がユーザのポイント ファイル形式かユーザのポイント データベース形式かによって異なります。ポイント ファイル形式のプロパティの表示、変更に使用するダイアログ ボックスの詳細は、「[ポイント ファイルの形式]ダイアログ ボックス」を参照してください。ユーザのポイント データベース形式のプロパティの表示および変更に使用するダイアログ ボックスの詳細は、「[ユーザのポイント データベース形式]ダイアログ ボックス」を参照してください。

ポイント ファイル形式の測地座標系変換プロパティ

関連するポイント データ ファイルのデータが作成された測地座標系を指定するには、ポイント ファイルの形式の「測地座標系変換」プロパティを使用します。

ポイント データ ファイルの読み込み、書き出しを行う場合、ポイント データ ファイルではなく、ポイント ファイルの形式に測地座標系の情報が含まれます。読み込みまたは書き込み時にこの情報を使用することによって、ある測地座標系から別の測地座標系にポイントを変換することができます。

たとえば、現在の図面の測地座標系が NAD83 の場合に、測地座標系 NAD27 で作成された ASCII(テキスト)ファイルを読み込むには、ポイント ファイルの形式に測地座標系 NAD27 を指定します。ポイントを読み込むときに、図面の測地座標系 NAD83 にポイントを変換するオプションを指定することもできます。

ポイント ファイル形式の列名プロパティ

ポイント データ ファイルに含めるポイント情報を指定するには、ポイント ファイル形式の列名を使用します。

新規のポイント ファイル形式を作成する場合、未使用の列のリストが表示されます。

1 列目のヘッダをクリックし、ポイント プロパティを指定することにより、ポイント データ ファイル内の 1 列目のコンテンツを指定します。たとえば、[ポイント ファイルの形式 - 列名を選択]ダイアログ ボックスのリストから[東座標]を選択します。最初の列のヘッダが、指定した列名を反映して更新されます。

次の図のように、ダイアログ ボックスで 2 列目をクリックし、別のポイント プロパティ(たとえば、[北座標])を指定することによって、ポイント データ ファイル内の 2 列目の内容を指定します。

ポイント ファイル形式の列名がポイント データ ファイルのレイアウトを反映するまで、列見出しの指定を続けます。

ポイント ファイル形式の列の中には、その列を形式に含めることによって計算に使用できるものがあります。詳細は、「読み込み、書き出し時に標高を調整するには」、「概要 - 書き出し時に収束角度を計算する」、「概要 - 書き出し時に尺度係数を計算する」を参照してください。

ポイント ファイルの形式設定オプション

ポイント ファイル形式で、形式設定オプションを使用して、関連するポイント データ ファイルを列に配列するか、指定した文字で区切るかを指定します。

[列形式]または[区切り記号]を選択し、ポイント データ ファイルへのポイント データの保存方法を指定します。

[列形式]

[列形式]オプションを使用すると、ポイント データ ファイル内の値がタブで区切られます。このオプションは、ファイルを読み込むときに、ファイル内のデータが列と行に配列されていることを前提としています。各行には 1 つのポイントのデータが含まれ、行内の個々の値は、タブで区切られます。ポイントの書き出しまたはデータの変換を行うと、結果ファイル内の値は列に配列されてタブで区切られ、各行には 1 つのポイントのデータが配列されます。

たとえば、形式の列名が番号、北座標、東座標、標高の場合、ポイント データ ファイルの内容は次のように表示されます。

1002

5000.00

2010.00

100.00

1003

5001.00

2020.00

100.00

1004

5002.00

2030.00

100.00

[区切り記号]

[区切り記号]オプションを選択すると、ポイント データ ファイル内の値を、カンマやスペースなどの区切り文字で区切ることができます。このオプションは、ファイルを読み込むときに、ファイル内の各行に 1 つのポイントのデータが含まれていることを前提としており、個々の値は指定された区切り文字で区切られます。ポイントの書き出しまたはデータの変換を行うと、結果ファイル内の値は、1 行に 1 つのポイントのデータが書き込まれた状態でファイルに書き出されます。個々の値は、指定した区切り文字で区切られます。

たとえば、形式の列名が番号、未処理注釈、北座標、標高で、区切り文字にカンマ(,)を指定した場合、ポイント データ ファイルの内容は次のように表示されます。

101,MONA,300,500,0

102,MONB,302,499,0

103,MONA,303,501,0

ポイント ファイルの形式を作成する

ユーザのポイント ファイル形式とユーザのポイント データベース形式の 2 つのタイプのポイント ファイル形式を作成することができます。

ポイント ファイルの形式には、ポイント データは含まれていません。ポイント ファイルの形式は、ポイント データをポイント データ ファイルに保存する方法を記述したものです。ポイント ファイルの形式を作成する場合、ユーザのポイント ファイル形式かユーザのポイント データベース形式かには関係なく、次のプロパティを指定することができます。