概要 - 幾何拘束されたオブジェクトを修正する

グリップや編集コマンドを使用したり、幾何拘束を一時解除または適用することにより、幾何拘束されたオブジェクトを編集できます。

幾何拘束がジオメトリ オブジェクトに適用されている場合、定義上、オブジェクトに対して実行できる編集操作は限られます。

グリップを使用して拘束されたオブジェクトを修正する

グリップ編集モードを使用して、拘束されたジオメトリを修正できます。適用されているすべての拘束は、ジオメトリで保持されます。

たとえば、線分オブジェクトが円に接するように拘束されている場合、線分を回転してその長さと端点を変更できますが、線分またはその延長線は、円に接したままになります。

円ではなく円弧の場合、線分またはその延長線は、円弧またはその延長線に接したままになります。

拘束されたオブジェクトの修正結果は、既に適用されている拘束の種類と、修正対象であるオブジェクトのタイプに基づきます。たとえば、半径寸法拘束が適用されていなければ、線分の接点ではなく、円の半径が修正されることがあります。

システム変数 CONSTRAINTSOLVEMODE は、拘束が適用されているときや、グリップを使用してオブジェクトを編集するときのオブジェクトの動作を決定します。

BestPractice:

予期しない変更を制限するには、一致拘束や固定拘束など、追加の幾何拘束または寸法拘束を適用します。

拘束されたオブジェクトを修正する

MOVE[移動]、COPY[複写]、ROTATE[回転]、SCALE[尺度変更]、STRETCH[ストレッチ]などのコマンドを使用して拘束されたジオメトリを修正すると同時に、そのオブジェクトに適用された拘束を維持できます。場合によっては、TRIM[トリム]、EXTEND[延長]、BREAK[分割]、JOIN[結合]などのコマンドで拘束を削除することができます。

注: 既定では、拘束されたオブジェクトを編集コマンドを使用して複写すると、複写元のオブジェクトに適用されていた拘束も複写されます。この動作は、システム変数 PARAMETERCOPYMODE でコントロールされます。この複写テクニックを使用して、オブジェクトの複数のインスタンス、左右対称、または放射対称を利用することで手間を省くことができます。この機能は、AutoCAD LT では使用できません。