この練習では、色調調整に使用できるヒストグラムの基本的なコントロールについて学びます。
色調調整は、[ヒストグラム]を使用する機能の 1 つです。[ヒストグラム]は、特にイメージでの色調面の問題を特定して補正する際に役立ちます。[プレビュー]ウィンドウに調整結果が表示されるので、[プレビュー]ウィンドウをヒストグラムとともに使用したり、ヒストグラムの代わりに使用することもできます。
この練習を行う前に、AutoCAD Raster Design toolsetのオプションが「練習 A1: AutoCAD Raster Design Toolsetのオプションを設定する」で説明したとおりに設定されていることを確認します。
挿入するイメージを選択する
[クイック挿入]を使用してイメージを挿入する
イメージはあらかじめ配置設定されており、プロジェクト用に適切な尺度が設定されています。
必要に応じて、REGEN[再作図]コマンドを使用し、ベクトル情報がイメージの前面に表示されるようにします。
プロジェクトの右下の部分と左上の部分の色調が大きく違うことに注目してください。このままにしておくとプロジェクトのプレゼンテーション効果が減少してしまいますが、代わりの写真を入手すると費用が非常に高くつきます。このレッスンの目的は、色調調整を使用して、写真全体の色調に統一感を持たせることです。
2 つの領域のヒストグラムを比較する
ヒストグラムでは、指定した領域内に含まれる各グレー レベルのピクセルの数がグラフとして表示されます。この領域では、中間域のピクセル値が高く、右端の方には白に非常に近いピクセルもいくらか見られます。この領域では、明るすぎる(白っぽい)または暗すぎる(黒っぽい)ピクセルへの分布の偏りがあまりありません。この領域の視覚的な表示は、適切と言えます。
次のサンプルは、舗装道路の境界線上で点を指定する場所を示しています。
このヒストグラムでは明るいグレーと白のピクセル値が高く、分布が偏っていることに注目してください。次の練習では、イメージのこの部分の色調バランスを修正し、左上の部分の色調に近づけます。これは、実際には、これらの高いピクセル値を、左側の中間値の方にスライドして調整する必要があることを意味しています。右側の 2 つ目のピークに注目してください。これは、プロジェクトの左上部分のヒストグラムに現れているピークよりも顕著です。このピークは、建物の表面のより明るい色を表しており、プロジェクトの右下部分ではそれが顕著です。外観が修正されるかもしれませんが、このピークを保つように調整を行う必要があります。