練習 V1: オプションを設定し、基本的なベクトル オブジェクトを作成する

この練習では、ベクトル化ツールのオプションを設定する方法と、基本的なラスター ジオメトリをベクトル図形に変換する方法を学びます。

[ベクトル化ツール]の設定は、[Raster Design オプション]ダイアログ ボックスの[ラスター図形の検出][ベクトル化ツール一般][ベクトル化ツール フォロー]の 3 つのタブで行います。

図面の基本要素は、線分、円弧、円、長方形、およびポリラインです。

関連する練習

この練習を行う前に、AutoCAD Raster Design toolsetのオプションが「練習 A1: AutoCAD Raster Design Toolsetのオプションを設定する」で説明したとおりに設定されていることを確認します。

練習

  1. ..\Program Files\Autodesk\ApplicationPlugins\RasterDesign2023.Bundle\Contents\Tutorials¥Tutorial6 フォルダの図面ファイル VTools_02.dwg を開きます。

    [Raster Design オプション]ダイアログ ボックスを開く

  2. [Raster Design オプション]ダイアログ ボックスを表示するには、リボンでの[ラスター ツール]タブ [REM]パネル ダイアログ ボックス ランチャー()をクリックします。
  3. [Raster Design オプション]ダイアログ ボックスで、[ラスター図形の検出]タブをクリックし、[最大ギャップ幅]オプションを 20 に設定します。

    この設定により、ラスター ポリラインをフォローするときに AutoCAD Raster Design toolsetが無視するギャップの最大幅を指定できます。この機能は、線にかかっているラベルを無視したり、実線ではない点線などを 1 本の線として認識するために使用できます。

  4. [ベクトル化ツール一般]タブで、[削除方法][REM]に設定されていることを確認します。

    このオプションをオンにすると、背景にあるラスター データは削除されますが、交差するラスター データは残ります。新規図形の背後のラスター データをすべて削除するには、[消しゴム]オプションを使用します。

  5. [値を丸める]チェックボックスをオンにし、[精度を指定]オプションをクリックして、[長さ]の精度を 0.01 に設定します。

    この設定は、ベクトル化ツールの 1 点指定オプションでベクトルを作成する場合の AutoCAD 距離精度より優先されます。ただし、手作業で(複数の点を指定して)サイズを指定している場合は、指定した点が優先し、新規図形のサイズには AutoCAD の精度が使用されます。

  6. [ベクトル化ツール フォロー]タブで、[閉じたループが検出されたら現在のポリラインを終了]をクリックします。

    このオプションにより、閉じた境界すなわちループが検出された時点で、新規ベクトル ポリライン図形の作成が終了します。

  7. [OK]をクリックし、[Raster Design オプション]ダイアログ ボックスを閉じます。

    1 点を指定し、ラスター円をベクトルに変換する

  8. 新しい円を作成するために、リボンの[ラスター ツール]タブ [ベクトル化と文字認識]パネル [プリミティブ]ドロップダウン メニュー [円] をクリックします。
  9. 円周上の任意の点をクリックします。

    円のプロパティを確認する

  10. r と入力して、円に新しい半径を入力します。
  11. 新しい半径に 1.75 と入力します。

    これにより、新しいベクトル円がラベルの寸法(直径 3.5)と同じサイズになります。

  12. [Enter]を押して、コマンドを終了します。

    コマンドにより、新たに作成されたベクトル円の背後のラスター円が削除されますが、円と交わるラスター寸法線は残ります。

    ラスター スナップを設定する

  13. 定常ラスター スナップを設定するために、リボンの[ラスター ツール]タブ [スナップ]パネル ダイアログ ボックス ランチャー()をクリックします。
  14. [ラスター スナップ オン]をオンにし、[すべて選択解除]をクリックします。

    これによりラスター スナップがオンになり、既定値で選択されていたラスター スナップ モードはオフになります。ラスター スナップを使用すると、AutoCAD の オブジェクト スナップでベクトル ジオメトリ上の点が指定されるのと同じように、ラスター ジオメトリ上の点が指定されます。

  15. [コーナー]を選択し、[OK]をクリックします。

    これにより、ラスター スナップが 2 本のラスター線が接続するコーナーを指定するよう設定されます。

    2 点を指定し、ラスター線分をベクトルに変換する

  16. 新しい線分を作成するために、リボンの[ラスター ツール]タブ [ベクトル化と文字認識]パネル [プリミティブ]ドロップダウン メニュー [線分] をクリックします。
  17. 2p と入力し、2 点を選択することにより線分を描きます。
  18. まず部品の左下コーナーを指定し、次に右下コーナーを指定します。

    線分のプロパティを確認する

  19. 線分の長さを変更するには、l (エル)と入力します。
  20. 新しい長さとして 13.3 と入力します。

    これにより、新しいベクトル線分がラベルの寸法と同じ長さになります。

  21. a と入力し、線分の方向を変更します。
  22. 新しい角度として 0 (ゼロ)と入力します。

    これにより、新しいベクトル線分が強制的に直交になります。

  23. [Enter]を押して、コマンドを終了します。

    このとき、コマンドによって新しい線分の背後のラスター情報が削除されます。

  24. 変更を保存せずに図面を閉じます。