この計算は、軸力または接線力の荷重がかかった状態のボルト締結の設計とチェックに使用します。設計計算の目的は、必要な動作荷重を指定した後に適切なボルト締結を選択することにあります。この強度計算では、ボルト接続のチェック(たとえば、ジョイントの締め付け中や動作中のねじ山圧力とボルトの応力)を行います。
[穴]ダイアログ ボックスでは、ねじのタイプおよび穴のサイズの値に応じて、ボルト締結ジェネレータで使用されるねじの深さと穴の深さの既定値が指定されます。
ボルト接続の作成と設計を行い、ボルト接続をアセンブリに直接挿入できます。
ボルト締結ジェネレータを使用すれば、次の操作を行うことができます。
- コンテンツ センターから締結部品を選択し、締結部品を無制限に使用したボルト締結を選択して、アセンブリに挿入する。
- ユーザ コンポーネントを使用して、ボルト締結を挿入する。
- 必要に応じて、デザインに穴のみを作成する。
- パターン穴にボルト締結を挿入する。
- 複数のスケッチ穴や中心点にボルト締結を挿入する。中心点を基準にスケッチされた複数の穴や中心点は、同じスケッチに含める必要があります。
- 押し出しカットおよび回転カットにボルト締結を挿入する。
- ボルト締結をテンプレート ライブラリに保存する。
ボルト締結ジェネレータを使用して次の計算を実行できます。
- ボルト径の設計。入力されたパラメータ(荷重、材料プロパティ、その他の要素)に基づいて計算されます。
- ボルト数の設計。指定された荷重、ジオメトリ寸法、その他の要素に基づいて、正確なボルト数が計算されます。
- ボルトの材料の設計。指定された基準に適した材料が計算、選択されます。
- ボルトの強度チェックの計算。
- 選択した荷重のタイプ(変動荷重や繰り返し)に基づく疲労計算。
- 選択した方法(修正グッドマン方法やゲルバー放物線方法など)に基づく疲労計算。
ボルト締結ジェネレータはコンテンツ センターから締結部品を選択します。
注: ボルト締結ジェネレータを使ってコンポーネントを挿入するには、コンテンツ センター サーバに接続していることと、コンピュータ上でコンテンツ センターの設定を済ませておく必要があります。
ボルト締結の設計時には、グラフィックス ウィンドウで 3D グリップを使用して締結部品の寸法を修正すれば、迅速に設計できるようになります。
ボルト締結ジェネレータは、前回挿入された有効な設定で開きます。インストール時の既定の設定でボルト締結ジェネレータを開くには、[Ctrl]キーを押しながらボルト締結ジェネレータを開きます。
ボルト締結ジェネレータの制限事項
- ドリル穴はパーツに開けられますが、アセンブリには開けられません。そのため、ボルト締結ジェネレータでのドリル処理は、アセンブリ環境で作成された穴ではなく、パーツ環境で作成された穴のみに対して行われます。
- アセンブリ フィーチャで作成された面には、ドリル穴を開けることができません。
- ボルト締結ジェネレータを使って、ボルト締結を同一パーツの 2 つのインスタンスに挿入することはできません。
- 省略されたボルト締結コンポーネントを編集することはできません。
ボルト締結ジェネレータを使用してもボルト締結の設計や挿入ができない原因
ジェネレータを使用してもボルト締結の設計や挿入ができない場合、次のような原因が考えられます。
- コンテンツ センター サーバに接続しておらず、コンピュータ上でカテゴリを設定していない。
解決策: コンテンツ センターに接続し、[コンテンツ センター ライブラリの設定]コマンドをクリックして、ライブラリを設定します。
- 最初にボルト締結の配置を指定しなかったため、[設計]タブでボルト締結コンポーネントを指定できない。
解決策: [設計]タブの左側にあるオプションを使用し、ボルト締結の配置を指定します。
- コンポーネントを選択したときにエラー メッセージが表示される。これは、選択したコンポーネントに、コンテンツ センターで指定したパラメータが一部しか設定されていないことを意味します。
解決策: コンテンツ センターでコンポーネントのパラメータを編集、修正します。