Vault 2018 では、設計リリース プロセス内でリリースされたドキュメントとしての CAD ファイルから 2D PDF ファイルを自動的にパブリッシュし、管理することができます。
設定可能な PDF 設定
Vault 2018 は自動的に、オーサリングの CAD システムと同じ設定を使用して、2D 設計ファイルから PDF 形式にレンダリングします。AutoCAD および Inventor の図面ファイルからの、DWG および IDW の 2D 設計ファイルをサポートしています。
詳細については、「PDF パブリッシュ オプションを設定する」を参照してください。
PDF のカテゴリの割り当て
Vault 2018 では、文書管理のために作成されたすべての PDF ファイルは、自動的にデザイン リプレゼンテーションのカテゴリに割り当てられます。 専用のカテゴリを使用することで、管理者は関連付けられている設計ファイルに依存せずにルール、ライフサイクル、およびプロパティを管理できます。
ライフサイクル定義の詳細については、「ライフサイクル定義の管理」を参照してください。
ステータスの変更時にPDFを作成する
管理者は、最終リリース中の文書管理のために自動で PDF ファイルをパブリッシュするように Vault 2018 を設定することができます。この移行では、正確な PDF の表示ができるように、Vault の Job Processor で図面の参照およびプロパティを自動更新します。
詳細については、「2D CAD ファイルから PDF をパブリッシュする」を参照してください。
PDF 添付の自動化
Vault 2018 では、文書管理用に作成された PDF ファイルは、伴う設計ファイルに自動的に添付されます。結果として、共有する設計者は Vault Client の[使用]タブで、すべての添付された PDF ファイルを参照できます。
Vault で PDF をパブリッシュして保存する
Vault 2018 では、ドキュメント管理用にパブリッシュされた PDF ファイルを、伴う設計ファイルと同じプロジェクトに自動的に保存することができます。 管理者は、設計ファイルごとに指定したフォルダとは別に、文書管理用のフォルダを指定することもできます。
バッチ印刷機能の強化
Vault 2018 では、PDF ファイルおよび TIF ファイルの印刷サイズ、向き、色、スケールを指定できるようにバッチ印刷が強化されました。また、印刷処理中の PDF ファイルに透かしやスタンプの配置をバッチ印刷でサポートするようになりました。
Vault 2018 では、アクション ルール マッピングがファイル名に復元され、アクション ルールが異なる Vault 間で使用可能になり(プロパティ定義が存在すると仮定した場合)、設計者がターゲット ファイルのプロパティを以前のファイル リビジョンのプロパティと同様に設定することができ、コピーされたデータに Inventor の iLogic ルールが保持され、ファイルのリンクされた図面とのコピー操作が改善されました。
詳細については、「Copy Design: ルール、条件、プロパティの動作」を参照してください。
Vault 2018 では、チーム メンバーが完全な管理者にならずに、設定またはセキュリティの設定などの Vault の側面を管理できる、新しい管理者ロールを導入しました。
アタッチ解除が可能な Vault ブラウザ
Vault 2018 Add-in for Inventor では、Vault ブラウザをアタッチ解除、フロート、および新しい画面位置に再アタッチして、メニュー レイアウトを最適化することができます。個別の Inventor ブラウザおよび Vault ブラウザを使用して、設計者は同じ Inventor 設計セッションで両方のコンポーネント ツリーを同時に表示することができます。
Vault ブラウザでの検索
Vault 2018 Add-in for Inventor は複数キーワード検索などの新しい Vault ブラウザ検索機能も備えており、設計者は Vault のコンポーネント ツリーでコンポーネントを簡単に特定して選択できます。新しいプロパティをブラウザの表示に追加した後、設計者はコンポーネントをプロパティで検索することもでき、大規模なアセンブリのコンポーネント構造の中でアイテムをもっと簡単に見つけられるようになります。
詳細については、「Autodesk Inventor における Vault ブラウザ」を参照してください。
Vault フォルダへ移動
Vault では、Inventor Vault Add-in 内に[Vault フォルダへ移動]コマンドが新たに導入されています。対象コンポーネントを選択した後に、[Vault フォルダへ移動]を選択することができます。これにより、プロジェクトが保存された場所で選択されたコンポーネントのバージョンおよびリビジョンを示す新しい Vault Explorer セッションが開きます。
[Vault フォルダへ移動]は、Inventor Vault Add-in でのみ使用できる機能です。
詳細については、「Vault フォルダへ移動」を参照してください。
新しいファイルを開くオプション
Vault 2018 Add-in for Inventor では、完全モードと簡易モードでファイルを開くことができます。[完全ロード]はすべてのコンポーネント データをロードし、すべてのコマンドが使用可能です。[簡易ロード]は大規模なアセンブリのファイルを開く時間が大幅に(3~5 倍)短縮されますが、一部のコマンドが使用できません。
詳細については、「詳細レベルと Vault ファイルを使用する」を参照してください。 また、「Inventor Vault Add-in を使用して Vault からファイルを開く」の「ファイルを開くオプション」を参照してください。
新しいアプリケーション バージョンのファイル プロパティ
Inventor ファイルの新しいアプリケーション バージョンのプロパティでは、ファイルが最後に保存された時間と、保存された Inventor のバージョンを示します。
[アプリケーション バージョン]プロパティは、現在 Inventor ファイルにのみあります。
詳細については、「ユーザ定義プロパティを追加または削除する」を参照してください。 また、「カスタム グリッドのオプション」の「列のカスタマイズ」セクションも参照してください。
採番スキーマの説明が新しいファイルを保存するときに表示される
採番スキーマを定義するときに、定義済みの一覧の説明を作成することができます。採番スキーマのこれらの説明については、Inventor または AutoCAD で新しいファイルを作成して保存したときに表示されるようになりました。
CAD に挿入
Vault 2018 では、Vault Explorer 内に[CAD に挿入コマンド]を導入しています。Inventor のパーツまたはアセンブリを選択した後、この機能では自動的に Vault ソース ファイルを検索してダウンロードし、アクティブな Inventor の設計セッションに配置します。数回クリックするだけで、この新機能によって、大規模アセンブリや複雑な設計コンテキストの作成が簡素化されます。
カスタム ジョブ タイプ
Vault 管理者は、[Vault 設定]ダイアログ ボックス内のライフサイクル変更にカスタム ジョブを直接割り当てることができるようになりました。新規または既存のライフサイクルを定義する場合は、Vault 管理者は、ライフサイクル ステータス変更を編集し、新しい[カスタム ジョブ タイプ]タブを使用してカスタム ジョブを指定することができます。
カスタム ジョブ ルーチンの書き込みやテストの作業は Vault の以前のバージョンと同じですが、ライフサイクルの一部操作を含めた必要な管理手順がはるかに簡単になりました。
カスタム ジョブを作成する方法の詳細については、「カスタム ジョブを作成する」を参照してください。