Physique と他のモディファイヤの組み合わせ

Physique をモディファイヤ付きオブジェクトに適用すると、パフォーマンスに影響を与える場合があります。Physique と他のアニメートされるモディファイヤを組み合わせて使用した場合、どうしてもパフォーマンスが低下してしまいます。他のモディファイヤをアニメートしない場合は、Physique を使用する前に、スタックを集約してモディファイヤを削除できます。これにより、パフォーマンスが大きく改善されます。

スタックに現れる頂点が Physique によってどう再評価されるかは、スタックの更新オプションによって異なります。

スタックの更新オプション

Physique には、3 つのスタック更新オプションが用意されています。これらのオプションは、[Physique 詳細レベル](Physique Level of Detail)ロールアウトから使用でき、アニメートした頂点をモディファイヤ スタックに追加する方法を決定します。

変更を追加

[変更を追加](Add Change)を使用すると、スタックからの変更を追加してメッシュ変形を適用します。頂点の再マッピングや再割り当てはされません。これは既定値のオプションで、通常は必要な変形が用意されます。Physique を使用してもパフォーマンスは低下しません。

ローカルに再マップ

[ローカルに再マップ](Remap Locally)では、曲げるために使用されるスプライン上の頂点と、ツイストを補間するために使用されるリンクの位置がリセットされます。このオプションは、頂点がスプラインの長さ方向に沿って移動するとき、スプラインの位置に基づいて頂点を曲げたりツイストさせ、重みを変更しない場合に使用します。

グローバルに再割り当て

[グローバルに再割り当て](Reassign Globally)は各フレームに対して頂点の完全な再割り当てを行います。このオプションは、頂点が別のエンベロープに移動するときと頂点を新しいエンベロープに再割り当てするときに使用します。このオプションを使用することはほとんどありません。使用される唯一の理由は、頂点がリンクに沿ってスライドし、ツイストを新しい位置に基づいて補間するときです。

変化するジオメトリに対する Physique の使用

Physique では、ダイナミックに変化するジオメトリを効果的に処理できます。つまり、モディファイヤ スタックを経由して Physique に送られるジオメトリが変化する場合、変化はジオメトリに適合するようにダイナミックに調整されますが、頂点の手動割り当てなどの Physique パラメータの設定値はそのまま保持されます。このため、最適化の使用時に、Physique によって変形されるジオメトリの解像度を効果的に変更できます。

ジオメトリの変化のためにデータの密度が急激に増加する場合にのみ、頂点の割り当てを手動で調整する必要があります。Physique では、頂点の手動割り当てが記憶され、ジオメトリが変化したとき、記憶された割り当てを使って頂点が再割り当てされます。