スナップ オプションの設定

[グリッドとスナップ設定](Grid And Snap Settings)ダイアログ ボックスの[オプション](Options)パネルで、スナップに関するオプションを設定します。

スナップによる回転とスケーリング

スナップによる回転とスケーリングの効果は、[オート キー](Auto Key)のオン、オフで異なります。

手順

スナップ オプションを設定するには:

  1. メイン ツールバーで、[スナップ切り替え](Snap Toggle)、[角度スナップ切り替え](Angle Snap Toggle)、または[パーセント スナップ切り替え](Percent Snap Toggle)を右クリックします。

    [グリッドとスナップ設定](Grid And Snap Settings)ダイアログ ボックスが開きます。

  2. 必要に応じて、[オプション](Options)タブをクリックします。
  3. 必要に応じてオプションを調整します。

例: スナップ プレビューを使用するには:

    [スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)設定では、実際にスナップを行う前に結果をプレビューすることができます。[スナップ半径](Snap Radius)設定により、実際にスナップが実行されるタイミングが決定されます。これは、旧バージョンの[スナップ強度](Snap Strength)で実現されていた機能と同じものです。

    この手順では、キーボード ショートカットを使用して使用可能なスナップ ポイントとプレビュー ポイントを順に切り替えていく方法についても示します。

  1. 3ds Max をリセットしてから、パース ビューポートを最大化します。

    パース ビューポートを最大化するには、パース ビューポートがアクティブ(境界線がハイライト表示)であることを確認し、[Alt]+[W].

  2. 少し拡大して、グリッド正方形が比較的大きくなるようにします。

    スナップとスナップ プレビューはピクセルで計測されます。したがって、グリッド ポイントが比較的離れていても、スナップ プレビューとスナップの差異は簡単に確認できます。

  3. メイン ツールバーで、[スナップ切り替え](Snaps Toggle)をクリックしてスナップをオンにし、このボタンを右クリックして、[グリッドとスナップ設定](Grid And Snap Settings)ダイアログ ボックスの[スナップ](Snaps)パネルを開きます。

    既定値の[スナップ](Snaps)設定は、[グリッド ポイント](Grid Points)のみです。こうなっていない場合は、そのように設定にします。グリッド ポイントは 2 本のグリッド ラインの交差するところです。

  4. ダイアログ ボックスで、[オプション](Options)パネルをクリックします。

    [一般](General)領域で、[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)に 30 ピクセル、[スナップ半径](Snap Radius)に 20 ピクセルを設定します。スナップの使用中、このダイアログ ボックスは開いたままにしておけます。

  5. [作成](Create)パネルで、[シェイプ](Shapes)をクリックして、[オブジェクト タイプ](Object Type)ロールアウト [ライン](Line)をクリックします。

    これでラインの作成モードに切り替わりました。

  6. ビューポートの任意の場所をクリックして、ラインタイプのスプライン オブジェクトの作成を開始します。
  7. ビューポート内でカーソルを移動します。

    カーソルの移動中、マウス カーソルと開始点はラバーバンド ラインによって接続されています。

  8. マウス カーソルをグリッド ポイントの近くに配置(ただし近づけすぎない)し、スナップ カーソル(ボックスと十字形)がグリッド ポイントの位置に表示されるようにします。ただし、ラインの終点はマウス カーソルにアタッチされたままです。

    これはスナップ プレビューを示しています。次のステップでこの目的について説明します。

  9. マウスの左ボタンをクリックします。

    2 つ目のライン頂点は、クリックした場所ではなくスナップ プレビューで示されているグリッド ポイントに作成されます。スナップ プレビューを使用すると、実際にスナップを実行する前に、スナップが実行される位置を確認できます。

  10. カーソルを別のグリッド ポイントに移動します。

    [スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)で設定した距離(30 ピクセル)をおいて、グリッド ポイントにスナップ カーソルが表示されます。

  11. さらに続けて、カーソルを別のグリッド ポイントに移動します。

    カーソルを 10 ピクセル([スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)と[スナップ半径](Snap Radius)の間の距離)近づけると、ラインの終点がマウス カーソルからグリッド ポイントへジャンプします。これは従来のスナップ機能です。

  12. クリックしてスナップを受け入れます。
  13. ラインを完成させ、縮小してグリッド ポイントを互いに近づけます。別のラインの作成を開始し、マウス カーソルをグリッドの正方形の中央に配置して、プレビューのスナップ ポイントがグリッド ポイントの 1 つに表示されるようにします。

インタフェース

注: [グリッドとスナップ設定](Grid And Snap Settings)ダイアログ ボックスのレイアウトは実行時に生成されます。そのため、ここに示したイメージと若干異なる場合があります。

[マーカー](Marker)領域

スナップ ポイントの視覚表示に影響する設定があります。

表示(Display)
スナップ ガイドの表示/非表示を切り替えます。チェックマークが付いていない場合、スナップは機能し続けますが、スナップ カーソルは表示されません。
サイズ(Size)
スナップの「ヒット」ポイントのサイズをピクセル単位で設定します。このサイズは、ソースまたはターゲットのスナップ ポイントを示すボックス形状のアイコンを指しています。

[一般](General)領域

スナップ機能には、操作性を向上させる機能がいくつか含まれています。スナップを使用する場合、カーソルとスナップ ポイントとの距離が、[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)の値より短いが[スナップ半径](Snap Radius)の値より長くなると、スナップ カーソルはスナップが実行される位置のプレビューとしてそのポイントにジャンプしますが、実際のスナップは実行されません。

プレビュー ポイントをスナップ ポイントとして使用するには、状況に応じてマウス ボタンをクリックしたり、離したりします。そうではなく、カーソルをスナップ ポイントの方に移動し続けて、カーソルの位置を[スナップ半径](Snap Radius)の値以下の距離にすると、スナップが実行されます。

ヒント: 最適な結果を得るには、[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)の値を 10 ピクセルにするか、[スナップ半径](Snap Radius)の値より大きく設定しておきます。これによって実際のスナップの前にプレビューが表示されます。
スナップ プレビュー半径(Snap Preview Radius)
カーソルとスナップ先のポイントの距離が[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)の値と[スナップ半径](Snap Radius)の値の間である場合、スナップ マーカーは最も近いスナップ先のポイントにジャンプしますが、スナップは実行されません。既定値は 30 です。

スナップ先のプレビュー ポイントがハイライト表示されたら、(状況に応じて)マウス ボタンを放したり、クリックして、現在の選択をその位置にスナップします。または、表示されたスナップ ポイントを使用する前に、[Alt]+[Shift]を押したままで [S]を繰り返し押すことで、他の使用可能なプレビュー ポイントとスナップ ポイントに順に切り替えていくことができます。

注: 通常は、[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)の値を[スナップ半径](Snap Radius)の値より大きく設定して、スナップの前にプレビューを表示できるようにします。[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)の値を[スナップ半径](Snap Radius)の値より小さく設定しようとすると、3ds Max は、2 つの値が同じになるように[スナップ半径](Snap Radius)の値を自動的に小さくします。これによって実際はプレビューがオフになり、スナップのみが実行されます。
スナップ半径(Snap Radius)

カーソルを中心とした領域のサイズを、ピクセル単位で設定します。この範囲内でスナップが自動的に実行されます。既定値は 20 です。

注: 通常は、[スナップ半径](Snap Radius)の値は[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)の値より小さく設定して、スナップの前にプレビューを表示できるようにします。[スナップ半径](Snap Radius)の値を[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)の値より大きく設定しようとすると、3ds Max は 2 つの値が同じになるように[スナップ プレビュー半径](Snap Preview Radius)の値を自動的に大きくします。これによって実際はプレビューがオフになり、スナップのみが実行されます。
角度(Angle)

角度スナップがアクティブの場合は、指定された軸(角度)でオブジェクトを回転するときの増分量を設定します。角度スナップには次の効果もあります。

  • パン/オービット カメラ コントロール
  • 視野(FOV)とロール カメラの設定
  • ホットスポットとフォールオフ ライトの角度

詳細は、「角度スナップ切り替え」を参照してください。

パーセント(Percent)

パーセント スナップがアクティブの場合は、スケール変換のパーセント増分を設定します。

詳細は、「パーセント スナップ」を参照してください。

フリーズ オブジェクトにスナップ(Snap to frozen objects)

オンの場合、[フリーズ オブジェクトにスナップ](snapping to frozen objects)が使用できます。既定値はオフです。このオプションは、[Shift]を押しながらビューポート内を右クリックすると表示される[スナップ](Snaps)ショートカット メニューや、[スナップ](Snaps)ツールバーからも利用できます。

[解釈](Translation)領域

軸コンストレイントを有効(Enable Axis Constraints)

このチェック ボックスをオンにして、[移動](Move)ギズモまたは[軸コンストレイント](Axis Constraints)ツールバーの軸コンストレイントを使用してオブジェクトを移動した場合、選択したオブジェクトは指定した軸または平面に沿ってのみ移動するようにコンストレイントされます。チェックマークが付いていない場合、コンストレイントは無視され、スナップされたオブジェクトをどの次元でも変換することができます(3D スナップを使用した場合)。

また、[軸コンストレイントを有効](Enable Axis Constraints)にチェックマークが付いている場合、円は[移動](Move)ギズモ軸の交点(つまり、基点)に表示されます。ギズモをドラッグする代わりにこの円をドラッグした場合、スナップによって[軸コンストレイントを有効](Enable Axis Constraints)が一時的にオフになり、コンストレイントは無視され、オブジェクトは画面スペース内で移動します。視覚的には、このモードがアクティブの場合はギズモのすべての軸と平面要素が黄色で表示されます。マウス ボタンを放すとすぐに[軸コンストレイントを有効](Enable Axis Constraints)が再びアクティブになります。

移動ギズモ上で円アイコンをドラッグすると、[軸コンストレイントを有効](Enable Axis Constraints)が一時的にオフになり、自由な移動が可能になります。

[軸コンストレイント](Axis Constraints)ツールバーのボタンは、ギズモまたはジオメトリのどの部分を使用してオブジェクトを移動するかによって、インタラクティブに更新されます。

このオプションは、[Shift]を押しながらビューポート内を右クリックすると表示される[スナップ](Snaps)ショートカット メニューや、[スナップ](Snaps)ツールバーからも利用できます。

ラバー バンドを表示(Display rubber band)

このチェック ボックスにチェックマークを付けて、選択を移動した場合、元の位置とマウスの位置の間にラバーバンド ラインが表示されます。モデルの微調整を行う場合は、精度を高めるためにこの視覚的な補助機能を使用します。既定値はオンです。

注: 詳細は、「オブジェクトの移動中にハンドルをスナップする」を参照してください。

[シェイプの作成](Shape Creation)領域

シェイプの角度拘束を有効化(Enable Shape Angle Constraints)
ラインの作成中に角度拘束を定義できます。[シェイプの角度拘束を有効化](Enable Shape Angle Constraints)は既定でオンになっています。
[作成](Create)パネルや[編集可能スプライン](Editable Spline)オブジェクトまたは[スプライン編集モディファイヤ](Edit Spline Modifier)の[ラインを作成](Create Line)操作でライン オブジェクトを作成する際に、[Shift]または[Ctrl]を押したままにすると、作成するラインを 15.0 度に制限できます。この値を変更して、ライン作成の制約に使用するスナップをカスタマイズすることができます。
  • [Shift]: ラインを作成するときに、グリッドに位置合わせされた絶対スナップを使用するには、[Shift]を押しながら操作します。次の例は、30 度のスナップ増分を使用して、ラインの始点を配置するとすぐにグリッド スナップが行われることを示しています。ヘッズアップ ディスプレイには、追加のポイントを配置する場合の角度の増分が表示されます。
  • [Ctrl]: ラインを作成するときに、作成済みのラインを基準にスナップするには、[Ctrl]を押しながら操作します。このホットキーを使用すると、ラインを継続したり、任意の角度で作成されたラインを基準にして作成することが簡単に行えます。次の例では、30 度のスナップ増分を使用しています。3ds Max では、スナップの参照点として使用するラインが必要です。そのため、2 番目のポイントを配置するまでヘッドアップ ディスプレイは表示されません。
  • ヒント: シェイプの角度拘束の詳細については、ステータス バー(画面の左下隅)に表示される情報を参照してください。この情報は、ラインのポイントを配置すると動的に更新されます。