概要 - .WDP ファイル

.wdp ファイルは、相互に関係する図面のセットを構成する図面ファイルを一覧表示するテキスト ファイルです。 このファイルは、図面の追加、図面の削除、図面の順序の変更、フォルダ構造の変更、プロジェクトのプロパティの更新などを行うと、[プロジェクト マネージャ]によって更新されます。

注: AutoCAD Electrical ツールセットによって作成され管理される .wdp などのテキスト ファイルは、製品バージョン 2016 以降、Unicode フォーマットを使用しています。このようなファイルをバージョン 2015 以前で使用するには、テキスト エディタで各ファイルを開き、ANSI 形式で保存します。

.wdp ファイル形式の一般的な内容について以下に説明します。

プロジェクトの説明

接頭辞 "*[n]" と、その後に説明値(n=1 ~ xxx)が続きます。

[プロジェクト プロパティ]

接頭辞 "?[n]" と、その後にプロパティ値が続きます。これらの値の多くは、WD_M ブロックに保持される図面のプロパティです。

図面プロパティは、WD_M ブロックの警告ダイアログ ボックスで、プロジェクトのプロパティに一致するように設定することができます。AutoCAD Electrical ツールセット の新規図面または AutoCAD Electrical 以外の図面に挿入するための許可を求める、WD_M ブロックの警告ダイアログ ボックスが表示されます。チェック ボックスで図面の設定を制御できます。

  • オフ: 図面の設定が、WD_M.dwg ライブラリ シンボルに保持されている既定になります。
  • オン: 図面の設定が、現在のプロジェクトの .wdp ファイルに保持されている ?[n] 設定に合わせて設定されます。

既定の回路図ライブラリ パス

接頭辞 "+[1]" で始まり、その後にパスまたはセミコロン区切りのパスが続きます。複数のパスが表示される場合、検索シーケンスはここに表示される順序に一致します。

注: インストール中に使用される既定のライブラリ パスまたは wd.env ファイルで定義されている既定のライブラリ パスを示すには、変数、%SL_DIR% を使用します。

回路図アイコン メニュー ファイル

接頭辞 "+[2]" で始まり、その後にアイコン メニュー ファイル名が続きます。絶対パスまたはアイコン メニュー ファイル名のみを指定できます(ACE_JIC_MENU.DAT や ACE_IEC_MENU.DAT など)。

既定のパネル ライブラリ パス

接頭辞 "+[3]" で始まり、その後に基本パネル ライブラリ パスまたはセミコロン区切りの基本パスが続きます。複数のパスが表示される場合、検索シーケンスはここに表示される順序に一致します。

注: インストール中に使用される既定のライブラリ パスまたは wd.env ファイルで定義されている既定のライブラリ パスを示すには、変数、%SL_DIR% を使用します。

パネル アイコン メニュー ファイル

接頭辞 "+[4]" で始まり、その後にアイコン ファイル名が続きます。絶対パスまたはアイコン メニュー ファイル名のみを指定できます(ACE_PANEL_MENU.DAT など)。

クロスリファレンス オプション

"+ [5]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 1 = 自動/リアルタイム クロスリファレンス モードがオン
  • 2 = 相互接続クロスリファレンス モードがオン
  • 4 = 図面の既定と同じである場合は装置/ロケーション コードを使用しない
  • 0 または値なし = すべてのオプションがオフ

MISC_CAT テーブルを使用

"+ [6]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 1 = カタログ参照に常に MISC_CAT を使用する
  • 2 = コンポーネント固有のテーブルが見つからない場合は MISC_CAT を使用する
  • 0 または値なし = コンポーネント固有のみを使用する

レポートの LINEx エントリ

"+[9]" で始まり、その後にレポートの見出しとして含まれるプロジェクトの説明の行番号のカンマ区切りのリストが続きます。

組み合わせた装置/ロケーション/タグ

"+ [10]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 = モードがオフ
  • 1 = モードがオン
  • 3 = モードがオンで、タグ接頭辞として装置/ロケーションを含める

説明の大文字/小文字

"+ [11]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 = 入力された DESC1 ~ DESC3 を大文字/小文字にする
  • 値なしまたは 1 = 入力されたすべての DESC1 ~ DESC3 の値を大文字にする

配線回路モード

"+ [13]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 または値なし = 配線タグ付け標準モード(配線を 1 つの線番割り当てに結合する)
  • 1 = 配線単位モード(各接続配線に独自の線番を割り当てる)

IEC スタイルの装置/ロケーション タグ

"+ [14]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 または値なし = レポートに出力する場合はタグに接頭辞を追加する
  • 1 = レポートのタグに接頭辞を追加しない
  • 3 = 図面全体の装置/ロケーションの既定値をレポートに合わせる場合は、装置/ロケーション タグ接頭辞を付けない、

このオプションは、上記の +[10] が 1 または 3 に設定されている場合にのみ使用されます。

装置/ロケーションのオートフィル

"+ [15]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 1 = コンポーネントの挿入時に、図面の既定を使用して装置/ロケーション属性をオートフィルする
  • 0 または値なし = 属性値をオートフィルしない

回路図 - パネル配線形式

パネル配線図デバイスの機器シンボルに既存の端子ピン番号文字がない場合、つまり、注釈がマルチ テキスト図形の形式で終わっている場合は、"+[16]" の後に、配線接続エントリを処理する形式が続きます。また、"+[17]" の後には、パネル配線図デバイスの機器シンボルに含まれる目的の TERMxx/WIRENOxx 属性に書き込まれるデータの形式が続きます。

線番の自動非表示

"+ [18]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 1 = 線番端子が回路に存在する場合、配線回路上の線番を自動的に非表示にする
  • 0 = すべての線番の文字を非表示にしない

線番オフセット

"+ [19]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 または値なし = 線番を配線セグメント上の中央に配置する
  • 値 = 配線セグメントの左端または上端からのオフセット

WD.ENV の置き換え

"+[20]" で始まり、その後にファイル名が続きます。この別の .env ファイルが存在しないか、見つからない場合、既定の wd.env ファイルが使用されます。

画層ごとの線番

"+ [21]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 = 画層ごとの線番モードをオフにする
  • 1 = モードをオンにする。"+[22]" の後には画層の設定が続く

画層の設定の形式は、画層定義ごとに 4 つの要素のグループを繰り返し、セミコロンで区切ります。<layer name>;<tag format>;<starting wire number>;<suffix list>;...

カタログ参照の置き換え

"+ [23]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 = 別のカタログ ファイルが定義されていない
  • 1 = 定義されている。"+[24]" の後には、別のカタログ参照ファイル名が続く

除外する線番の範囲

"+[27]" で始まり、その後に連続した線番付けから除外する線番の範囲が続きます(空白または値なし= 線番を除外しません)。たとえば、100-199,500-699 のように指定します。

線番端子のオーバーライド

"+ [29]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 = 標準線番モード
  • 1 = 配線回路の最初の端子でなく、ロケーションに基づいて参照ベースの線番を計算する(または回路に端子がない場合は、標準線番モードに戻す)

"CLEN" 列の計算

"+[30]" で始まり、計算された配線セグメントの端点ごとに追加する値が続きます。この値は、From/To レポートの "CLEN" 列(計算された配線の長さ)の計算に役立ち、回路図配線接続をパネル物理レイアウトにマッピングできます。

[タグ/線番の並べ替え順]

"+ [31]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 空白または値なし = 並び替え順序をオーバーライドしない
  • さまざまな水平/垂直方向の並び替え順序に対応する 0 ~ 7 になる

リアルタイム エラー チェック

"+ [32]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 0 = モードがオフ
  • 1 = モードがオン

グリッド列見出し

"+[33]" で始まり、配線タイプ コマンドの列見出しで使用する列名が続きます。

ダッシュを使用しない

"+ [34]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 1 = 組み合わせた装置/ロケーション コンポーネント タグ モードがオンで、タグの先頭の文字がダッシュ(-)である場合に、ダッシュを使用しない
  • 0 または値なし = ダッシュを使用しない

パネル配線の注釈の区切り文字

"+[35]" で始まり、同じ配線接続の複数のパネル配線の注釈値を区切るために使用する区切り文字が続きます。

項目の番号付けモード

"+ [36]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 1 = 図面ごとに項目を割り当てる
  • 0 または値なし = プロジェクト全体に項目を割り当てる

項目の割り当て

"+ [37]" で始まり、その後に次が続きます。

  • 1 = パーツ番号ごとに項目を割り当てることができる
  • 0 または値なし = コンポーネントのみに項目を割り当てることができる

米国電気規則規格(NECS)

"+[38]" で始まり、その後に 3 文字の接尾辞が続きます。この接尾辞は、ace_electrical_standards.mdb 内の特定のテーブルを検索する際に、回路ビルダで使用される電気規則規格を定義します。

注: クロスリファレンス入力形式(+[7])、クロスリファレンス文字区切り(+[8])、クロスリファレンス順序(+[28])オプションは現在図面設定になったため、無効になりました。さらに、プロジェクト スクラッチ データベース(+[12])は PDS に置き換えられました。

残りすべてのエントリでは、プロジェクトを構成するフォルダの名前、図面の名前、および特殊な割り当てや説明が表示されます。図面名には、プロジェクトの WDP ファイルの場所に対する相対パスが含まれます。特殊な割り当てや説明の情報は、割り当て先の図面名よりも先に表示されます。

注: AutoCAD Electrical ツールセット では、拡張子が .aepx の補助プロジェクト ファイルが作成および管理されます。このファイルは直接編集しないでください。.aepx ファイルを削除すると、自動的に再作成されます。