カラー管理を使い始める

カラー管理を行うことにより、ビューポートやレンダー ビュー(Render View)でお使いのディスプレイに適したプレビューを表示したまま、シーンリニア ワークフローのメリットを活用することができます。既定のカラー管理システムは OpenColorIO v2 (OCIO v2)です。

注:

OCIO の関連情報については、opencolorio.org をご参照ください。

カラー管理を設定する

  1. カラー管理(Color Management)プリファレンスを開き、カラー管理が有効になっていることを確認します。

    通常、カラー管理は新規シーンでは既定で有効になっていますが、この設定は新規シーン オプション(New Scene Options)で変更できます。

  2. プロジェクトで特定の OCIO 設定を使用する場合は、OCIO 環境設定パス(OCIO Config Path)をディスク上のフル パスとファイル名に設定します。
    注: Maya の起動時にカラー管理に関する遅延が生じた場合は、OCIO 設定ファイルに environment セクションが含まれていることを確認してください。セクションが空であるかどうかは重要ではありません。たとえば、次のようになります。
    environment:
      {}

    Maya を起動する前に、環境変数 OCIO を設定ファイルの名前とパスに設定した場合、OCIO 環境設定パス(OCIO Config Path)は読み取り専用になります。

  3. レンダリング スペース(Rendering Space)を、レンダリングに使用する作業カラースペースに設定します。「レンダリング スペースを選択する」を参照してください。
  4. ディスプレイ(Display)がディスプレイ デバイスに適していることを確認します。
  5. ビュー(View)をプロジェクトに最適なプレビューに設定します。「プレビューするビューを選択する」を参照してください。
  6. 入力カラー スペース規則(Input Color Space Rules)で、カラー スペースをテクスチャに割り当てる規則を必要に応じて設定します。少なくとも、ほとんどのイメージ入力で使用されるカラー スペースを割り当てる既定(Default)規則を設定する必要があります。ファイルの命名規則に基づいて追加の規則を追加することができます。「入力ファイルのカラー スペースを割り当てる規則を定義する」を参照してください。

    ルールによって決定されたカラー スペースは、既定で新規 2D ファイル テクスチャおよびその他のイメージ入力に対する初期設定として使用されます。「テクスチャおよびその他のイメージの入力用のカラー スペースを指定する」の説明に従って、各規則を個別に変更できます。

  7. 既にマテリアル、テクスチャ、またはライトを持つ既存のシーンにカラー管理を適用する場合は、「既存のシーンへのカラー管理の適用」を参照してください。
  8. 行わなければならない可能性のあるいくつかの表示設定およびレンダリング設定については、「カラー管理の重要な設定」を参照してください。
注: Turtle プラグインでテクスチャのカラーをベイク処理しているときは、カラー管理を有効にしないでください。有効化すると、ビューポート プレビューが不正確になります。

カラー管理イメージ入力を追加する

2D ファイル テクスチャおよびその他のイメージ入力をシーンに追加する際に、それらの入力カラー スペース(Color Space)が規則で割り当てられたものと異なる場合は、カラー スペースを指定する必要があります。詳細については、「テクスチャおよびその他のイメージの入力用のカラー スペースを指定する」を参照してください。

シーンをプレビューする

作業中は、ビュー変換およびディスプレイ変換によって、ビューポートとレンダー ビュー(Render View)に最終的なカラーがプレビューされます。ただし、一時的にビュー変換およびディスプレイ変換をオフに切り替えたり、診断などの目的で別のビューを選択したりできます。「カラー管理シーンをプレビューする」を参照してください。

プレイブラストの場合、出力変換をプレイブラストに適用(Apply Output Transform to Playblast)オプションによって、選択されたトランスフォームが適用されて、レンダリング スペースから変換されます。通常このオプションは、シーンリニア イメージに適切なビュー変換を適用しないデバイスや表示ソフトウェアを使用して結果を再生できるように、オンにする必要があります。

シーンをレンダリング

シーンをレンダーするときは、プレビューをレンダーしているのか合成などの高度な処理を行うためにイメージをレンダーしているのかに応じて、出力変換でベイク処理を行うオプションを使用できます。「カラー管理シーンをレンダリングする」を参照してください。

従来のカラー管理機能

互換性を保つため、defaultViewColorManager ノードはシーン内で引き続き使用することができます。ただし、このノードのオプションは使用できません。