ファイルのリビジョン イベントを実行する前に、リビジョンの仕組みを理解しておくことが重要です。
リビジョンを使用すると、ドキュメントとその関連ファイルの重要なマイルストーンや一連の変更に対してラベルを付けることができます。ラベル自体はリビジョンであり、そのリビジョンに影響されるファイルの集まりは 1 つのリビジョンレベルとみなされます。リビジョン レべルを後で取得することができ、このため特定のリビジョンに関連付けられたドキュメントと関連ファイルのバージョンは維持されます。
リビジョンの詳細および Vault 環境においてリビジョンがどのように機能するかについて学習するには、次の各セクションを確認してください。
バージョンとは、Vault に保存されているドキュメントとそのメタデータの版数のことです。
リビジョンは、ファイル/アイテムとそれに関連する子ファイルの履歴における重要なマイルストーンを表します。リビジョンで影響を受けるファイルのコレクションはリビジョン レベルとみなされ、割り当てられたリビジョン ラベルの一部として保存されます。リビジョン レベルを保存および取得することができ、そのリビジョンに関連付けられたドキュメント、アイテム、および関連ファイルを確実に保持できます。リビジョンは、通常は A または B などの 1 文字でマーキングされます。
リビジョンは、[リビジョン]コマンドを使用して作成します。リビジョンは、[ライフサイクル ステータスの変更]を実行した場合も自動的に生成されます。
Vault からリビジョンをダウンロードすると、そのリビジョンに含まれる 1 つのバージョンだけが、そのリビジョンを指定するために使用されます。ライフサイクルが使用されない場合、バージョンはそのリビジョンにおいて常に最新のものとなります。
アセンブリやその参照先コンポーネントなど、互いに関連付けられているドキュメントを使用すると、それらのドキュメントの特定のリビジョン間の関係が作成されます。アセンブリを Vault にチェックインすると、アセンブリの各コンポーネントのリビジョンが記録されます。その結果、そのリビジョンが呼び戻されたときに、記録されたリビジョンを使用して、関連する各ドキュメントが取り出されます。
新しいリビジョンを作成せずに参照先ファイルを編集する
ドキュメントで他のファイルを参照しており、別途リビジョンを作成せずにそれらのファイルを編集した場合は、参照しているドキュメントでその編集結果が使用されます。以下はその例です。
新しいリビジョンの作成後に参照先ファイルを編集する
ドキュメントで他のファイルを参照しており、そのいずれかのファイルについて新しいリビジョンを作成した場合、参照しているドキュメントでは元のリビジョンとの関係が引き続き維持されます。以下はその例です。
リビジョン内のバージョンをリリースとしてマークすると、そのバージョンは新しいバージョンより優先され、そのリビジョンを代表するものになります。この優先順位付けは、リリース データ優先と呼ばれ、いくつかのダイアログでオフにできるオプションです。
[最終承認者]プロパティは、ドキュメントの最新リビジョンを承認またはリリースしたユーザを示します。リリースされたファイルについて管理者が Vault のいくつかのプロパティを変更した場合、[最終承認者]にそのバージョンをリリースしたユーザが表示されます。
[最終リリース日]プロパティは、ドキュメントの最新リビジョンがリリースされた日時を示します。
リリース データ優先は、リリースされたデータがリリースされていないデータよりも優先されるべきであることを示します。使用されているリビジョンの中で、最新のファイルのバージョンが表示されます。このオプションはオフにできます。
以下は、Rev.A にアセンブリとパーツの両方がある例です。
[参照先]タブを見てみましょう。[参照先]タブには、現在のモデルで使用されているファイルが一覧表示されます。
[最新]は、親がリンクされている最新のリビジョン/バージョンを表します。その目的は、親に関連付けられたすべてのコンポーネントの最新/バージョンを表示することです。ただし、必ずしも親がそのバージョンを使っているとは限りません。
[リリース済み]は、リリースされたバージョンのことを指します。その目的は、使用済みのリリースされたバージョンを表示することです。
先頭バージョンまたは最新バージョンとは、リリース データ優先が有効になっている場合も含めて、常にファイルの最新バージョンのことです。
先頭リビジョンまたは最新リビジョンとは、リリース データ優先が有効になっている場合も含めて、常にファイルの最新リビジョンの最新バージョンのことです。
ライフサイクルと組み合わせることで、定義済みイベントの発生後にリビジョンを自動的に生成できます。たとえば、管理者は、ステータスを確認するために進行中の作業からファイルを移動したときに、システムによってファイルの新規リビジョンが作成されるように設定することができます。
クイック変更とは、新しいリビジョンを作成せずにファイルに加えられた編集のことです。クイック変更を使用するには、ドキュメントの状態を[クイック変更]に設定してから、ファイルを変更します。