ベクトル フィールドは障害オブジェクトの周りに生成されます。ベクトル フィールドを使用すると、群集メンバがシーン内の障害オブジェクトを回避できるようになります。ベクトル フィールドは、3 次元配列のベクトルで構成され、障害オブジェクトの周りにある代理オブジェクトなどのオブジェクトをガイドします。このロールアウトの設定値は、ベクトルの生成、表示、他のオブジェクトへの影響を決定します。
この領域のチェック ボックスを使用して、ベクトル フィールド スペース ワープ の 4 種類の要素の表示を有効または無効にすることができます。
ベクトル フィールド範囲内のラティス交差部でベクトルが生成されます。
この範囲は障害物オブジェクトと同じシェイプとサイズから始まり、通常は[ベクトルの計算](Compute Vectors)領域 [範囲](Range)設定を使用して拡大されます。
このラインは、ベクトル フィールドの計算後でなければ、表示されません。詳細については、「分解サンプリング」を参照してください。
以下のパラメータは、ベクトル フィールドがそのボリューム内で他のオブジェクトに与える影響を決定します。
[フォース](Force)領域の設定値を変更するために、ベクトル フィールドを再計算する必要はありません。
ベクトル フィールドに入るオブジェクトの動きに対してベクトルが及ぼす効果の度合いを設定します。[ベクトル フィールドを表示](Show Vector Field)がオンの場合、[強度](Strength)を調整するとビューポートでのベクトル ラインのサイズがリアル タイムに変化します。既定値は 1.0 です。
値が 0 の場合、すべてのベクトルのサイズは同じになります。値が 0 より大きい場合は、オブジェクトのサーフェスから遠ざかるにつれて小さくなります。値が 0 より小さい場合は、遠ざかるにつれて大きくなります。
ベクトルがオブジェクトのサーフェスに垂直である上、代理オブジェクトをサーフェスに平行に移動させるのが一般的なので、たいていは、垂直方向のフォースを使用します。
ベクトル フィールドに垂直に移動するオブジェクトは、サブサンプル不足から、ときどき進路をそれる傾向があります。[引っ張り](pull)(pull)パラメータを使うと、オブジェクトを元に戻すことができます。[引っ張り]値が 0 より大きい場合、ベクトル フィールドのベクトルのソースに向かって引っ張るフォースが生成されます。[引っ張り](pull)値が 0 より小さい場合、ベクトル フィールドのベクトルが向かっている方向に引っ張るフォースが生成されます。値が 0.0 の場合、ベクトル フィールドのベクトルに完璧に垂直なフォースが生成されます。
障害物オブジェクトを指定できます。このボタンをクリックし、周りにベクトル フィールドを生成するオブジェクトを選択します。この手順の後は、オブジェクトの名前がボタン上に表示されます(ラベルの初期値は[なし](None))。
範囲は、オリーブ色のワイヤフレームとしてビューポートに表示されます。最初は、障害オブジェクトと同じサイズ、同じ形状で表示されます。[範囲](Range)設定を大きくすると、ワイヤフレームは、障害オブジェクトからそのサーフェスの法線の方向に遠ざかります。
群集シミュレーションでは、代理オブジェクトが障害物を見始めて、その回避を開始するところが[範囲](Range)のアウトラインです。群集のメンバが障害物に侵入したり、迂回する前に近づきすぎたりする場合、[範囲](Range)設定を大きくしてください。また、[ベクトル フィールド](Vector Field)(Vector Field)ラティスの解像度または[分解サンプリング](Sample Res)(Sample Res)設定、あるいはその両方を増やしてみてください。
基本的なサンプリング レートは、ラティスのサイズと各ポリゴンのサイズを基に、3ds Max によって決定されます。
既定値では、ベクトルは障害物オブジェクトの面法線と同じ方向に生成されます。その面法線は外を指していて、群集シミュレーション中のオブジェクトはその外部を動き回ると仮定されているからです。しかし、障害物オブジェクトの内部にオブジェクトを保持する場合は、[反転面を使用](Use Flipped Faces)オプションをオンにします。
[フォース](Force)領域のパラメータを除いて、パラメータの変更後は常にベクトル フィールドが再計算されます。
[ブレンド ベクトル](Blend Vectors)パラメータは、近接するベクトルの角度の突然変化を低減するためのものです。たとえば、オブジェクトのサーフェスが波状の場合、たるんだベクトルが生じ、それがシミュレーションに影響を与える場合があります。[ブレンド ベクトル](Blend Vectors)を使用してこの状態を修正します。
クリックするとブレンドが実行されます。