アイテム
Vault でのアイテムの使用について説明します。
Autodesk Vault Professional は製品の製造に使用するアイテムのライフサイクルを追跡します。Vault は CAD 設計データやサポート ドキュメントといったアイテムの製作に必要なファイルを管理します。Vault の情報はエンジニア以外の部署で使用されるため、Vault 内のファイルはアイテムにリンクされています。ファイルをアイテムに割り当てると、会社の標準に基づいて独自のアイテム番号がアイテムに割り当てられ、BOM が生成されます。BOM は、関連付けられたアイテム間の関係を、Vault のファイル関係の情報を使用することで追跡します。
アイテムとは
アイテムとは、企業が管理、組み立て、販売、製造する物のことです。アイテムはアイテム番号または部品番号によって識別されます。アイテムは通常、以下のいずれかになります。
- 部品
- アセンブリ
- 燃料、潤滑剤などの消耗品
- BOM
アイテムは次の 2 つの方法で作成できます。
- [アイテムを割り当て]コマンドを使用して、ファイルにアイテムを割り当てます。
- [アイテム マスタ]タブにファイルをドラッグ アンド ドロップします。
- ブラウザの[アイテム マスタ]ノードにファイルをドラッグ アンド ドロップします。
- ゼロからアイテムを作成するには、アイテム マスタ内の[新規アイテム]コマンドを使用します。
注: 新規アイテムは、CAD 設計に含まれないユーザ定義アイテムの場合があります。たとえば、グリス、接着剤、モデリングされていない機械コンポーネントです。
アイテム マスタとは
アイテム マスタとは、Vault 内にあるすべてのアイテムの完全な一覧です。アイテム マスタ ビューに切り替えるには、アイテム マスタのグループ ボタンをクリックします。
アイテムに関する作業
Vault 内の各アイテムにはアイテム レコードがあります。アイテムに関する次の作業を行うには、[アイテム レコード]ダイアログ ボックスを使用します。
- 一般的なアイテムの詳細の表示
- アイテムのプロパティの表示と編集
- アイテム番号の変更
- アイテムのライフサイクル ステータスまたはリビジョンの変更
- アイテムのリビジョン履歴の表示
- BOM データの表示と編集
- 参照先の情報の表示
- アイテムに適用されている変更管理の表示
- 新規変更管理または既存の変更管理へのアイテムの追加
- ファイルの添付および添付の編集
アイテムのルール
以下のファイルにアイテムを割り当てることができます。
Inventor Add-in を使用してチェックインされた .ipt ファイルおよび .iam ファイル
AutoCAD 製品用 Add-in を使用してチェックインされた AutoCAD および AutoCAD Mechanical の .dwg ファイル
AutoCAD Electrical プロジェクト ファイル(.wdp)
注: AutoCAD Electrical プロジェクトに属する .dwg ファイルにアイテムを割り当てると、プロジェクト ファイルがアイテムに割り当てられ、そのプロジェクトに属する各 .dwg ファイルがアイテムに割り当てられます。
Microsoft Office ドキュメントなどの CAD 以外のファイル
ファイルを割り当てる前に、そのファイルを Vault にチェックインしておく必要があります。
アイテムの割り当ておよび更新のために BOM 情報を使用するには、ネイティブ アプリケーションでファイルをチェックインする必要があります。
ユーザに割り当てられる権限は、アイテムに対してユーザが実行できる作業を決定します。
アイテムのセキュリティは、アイテムに適用できる操作を決定します。
アイテムを操作するユーザ
Vault Professional では、セキュリティで保護されたデータベースを使用します。ユーザには、データにアクセスするためのアカウントが必要である他、適切なユーザ権限が割り当てられている必要があります。ユーザ権限は、以下のロールを使用して設定されます。
ロール | 説明 |
管理者 | Vault Professional のすべての権限とサーバでの管理者権限。ERP に関する作業が含まれます。 |
項目編集者(レベル 1) | Autodesk Vault 内の基本ファイルおよびアイテム権限です。ファイル、フォルダ、またはアイテムを削除することはできません。サーバの管理者権限はありません。 |
項目編集者(レベル 2) | Vault Professional のすべての権限。ただし、サーバでの管理者権限はありません。 |
項目評価者 | アイテムとファイルへの読み取り専用のアクセス権。 |
ドキュメント編集者(レベル 1) | Vault 内での基本ファイルの追加と編集権限です。ファイルとフォルダを削除することはできません。サーバの管理者権限はありません。 |
ドキュメント編集者(レベル 2) | Vault のすべての権限。ただし、サーバでの管理者権限はありません。 |
ドキュメント利用者 | Vault データのみへの読み取り専用のアクセス権。 |
ERP マネージャ | 以下の ERP 関連の作業を行います。 - MSMQ DWF キュー設定を構成および管理します。
- ERP のインポート: ERP システムから Vault Professional にアイテムをインポートします。
- ERP のエクスポート: ERP システムで使用するアイテムをエクスポートします。
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