分散チームのインストール

Autodesk Vault Professional は分散環境のチームをサポートしています。

Vault を複製して、ワークグループによるデータ制御を強化することができます。マルチサイト環境の設定に関しては、このセクションの手順を参照してください。

分散環境のチームに関する追加の考慮事項

Vault Professional 用のサーバ コンポーネントをインストールすると、複数の拠点に分散したチームのサポートを強化するさまざまなオプションを利用できます。Vault Professional では、中央リモート データベースのマルチサイト複製をサポートしています。Vault Professional では、専用のデータベース サーバを持つ Vault の実装を、単一のサイトで行うこともできます。

マルチサイト

複数のリモート サイトから同じ Vault データにアクセスするようリモート サイトを構成できます。サイトは、専用の Autodesk Data Management Server とファイル保管場所から構成されます。各サイトは、共有の AUTODESKVAULT SQL インスタンスにアクセスします。

アーキテクチャの拡張

従来のマルチサイト環境の構成に加え、Autodesk Vault File Server を使用して、マルチサイト アーキテクチャを拡張することができます。このレイアウトでは、リモート サイトがファイル保管場所をローカルでホストする点で、従来のマルチサイト環境と基本的に同じですが、メタデータのトラフィックを接続先の Autodesk Data Management Server に転送する点が異なります。この構成は、リモート サイトと SQL Server との接続環境が悪かったり通信速度が遅い場合に、パフォーマンスが大幅に向上します。

複製

複製は、2 つのサーバ間(通常は、それぞれ物理的な場所が異なる)でデータをコピーするプロセスを指します。このプロセスによって、2 つの異なる場所にある Vault 環境の設定が可能になります。ユーザは、ワイド エリア ネットワーク(WAN)接続を経由しないで済むため、サイズの大きい CAD ファイルでも時間をかけずにダウンロードできます。

Autodesk Vault Professional の接続ワークグループ機能では、Microsoft SQL マージ レプリケーション テクノロジによる複数のデータベース サーバの使用をサポートしています。このテクノロジにより、複数の場所にある SQL データベースの複製が可能になります。

分散チームのインストール手順

分散チームのインストールを実行するには、このセクションの手順を実行します。Vault Server インストールの設定が完了した後、「Autodesk Vault Client インストールをカスタマイズする」を参照してください。

注: マルチサイト サポートは Autodesk Vault Professional エディションで使用できます。
  1. ご使用の環境に適したマルチサイト環境を決定します。
  2. ローカルまたはリモート SQL データベースのいずれかを使用するかを決定します。
  3. ライセンスをインストールして設定します。
  4. Microsoft SQL Server を事前にインストールします。Microsoft SQL Server をまだインストールしていない場合、インストール パッケージによって Microsoft SQL Express Adv 2017 が自動的にインストールされます。より豊富な機能が必要な場合や SQL データベースの環境をカスタマイズしている場合、Microsoft SQL Server を事前にインストールすることができます。
  5. Autodesk Vault Server をインストールします
  6. マルチサイト環境用の Vault を有効化します。Autodesk Vault サーバのインストールが完了したら、マルチサイト環境用の Vault を有効化する必要があります。
  7. 必要に応じて、複製の必要性を判別します。
  8. 必要に応じて、接続ワークグループを作成します。

Autodesk Vault サーバのマルチサイト対応を設定した場合は、「Autodesk Vault Client インストール」のセクションに進んでください。