Vault 履歴テーブルを使用する(Add-in のみ)

履歴テーブルは図面に関する情報のボックスで、図面の主要な情報やライフサイクル内の位置が分かる情報が含まれています。履歴テーブルには、変更、最終変更日、ゾーン情報、および承認情報を説明する履歴文字が通常含まれています。履歴テーブルク内に含まれている値は、図面に関連付けられているプロパティを表すものです。関連付けられたパーツやアセンブリまたはその子のプロパティではありません。

図面の履歴テーブルを手動で更新するプロセスは時間がかかる可能性があります。特に図面のライフサイクルにわたって単純なプロパティの更新が必要になるような変更の場合は時間がかかります。Vault 履歴テーブル機能では、自動的に図面の履歴テーブルを更新することができます。複数の履歴テーブルが同一の図面内に存在する可能性があるため、Vault 履歴テーブル機能により名前付き識別子で始まるすべてのテーブルが追跡および更新されます。

管理者は、[履歴テーブル設定]ダイアログ内でマッピングされた値および表示設定を指定することで Vault 履歴テーブルの動作を設定できます。このダイアログは、Autodesk Vault Client の[Vault 設定]ダイアログ上にある[動作]タブからアクセスできます。

リリース別の機能対応状況

この機能は、Autodesk Vault の特定のエディションで使用できます。ご使用のエディションがこの機能に対応しているかどうかについては、下の表を参照してください。 
  2012 2013 2014
Autodesk Vault Basic    
Autodesk Vault Workgroup
Autodesk Vault Collaboration
Autodesk Vault Professional

AutoCAD Vault Add-in - Vault 履歴テーブルを管理する

Vault 履歴テーブル機能は、AutoCAD および AutCAD Mechanical 図面(.dwb)をサポートします。

注: Vault 履歴テーブル機能は、履歴テーブルの作成や編集を行う前に有効化する必要があります。Vault Client の Vault 設定で、履歴テーブル機能を有効化できます

Vault 履歴テーブル テンプレートの場所を設定する

管理者は、Vault での標準化用の図面の履歴テーブルに表示される情報を設定できます。[履歴テーブルの設定]は、Autodesk Vault Client の[履歴テーブルの設定]で定義されます。これらの設定を変更するには、管理者権限が必要です。 

既定では、ユーザのアプリケーション データ　フォルダで　Vault 履歴テーブル スタイル、レイアウトおよび形式を決めるテンプレートが作成されます。それらのテンプレートをローカル コンピュータ内の他の場所または共有ネットワークの場所から参照することも可能です。

これは、AutoCAD のインストール フォルダ内にあるacad.exe.config file に XML タグのセットを挿入することで実現されます。

インペリアル単位の図面用の Vault 履歴テーブル テンプレートの場所を変更する

  1. AutoCAD のインストール フォルダから、XML エディタやメモ帳を使用して acad.exe.config ファイルを開きます。
  2. <AppSettings>タグの中に次の XML タグが入ります。

    <add key="VltRevBlockImperialTemplate" value="C:¥Imperial.dwg"/>

    この場合、Imperial.dwg ファイルは C:¥ drive のルート ディレクトリに位置しています。この場所を随意に変更することも可能です。

メートル単位の図面用の Vault 履歴テーブル テンプレートの場所を変更する

  1. AutoCAD のインストール フォルダから、XML エディタやメモ帳を使用して acad.exe.config ファイルを開きます。
  2. <AppSettings>タグの中に次の XML タグが入ります。

    <add key="VltRevBlockMetricTemplate" value="C:¥Metric.dwg"/>

    この場合、Metric.dwg ファイルは C:¥ drive のルート ディレクトリに位置しています。この場所を随意に変更することも可能です。
    3. 注: AutoCAD アプリケーションを再起動して、変更された設定内容を acad.exe.config に適用する必要があります。

Vault 履歴テーブルを作成する

vltrevblock コマンドを使用して、Vault 履歴テーブルを作成し、その後にデータをテーブルに適用します。Vault 履歴テーブルは、vaac_RevBlock という名前のカスタム ブロックの形式で AutoCAD 内に存在します。 vaac_Revblockブロックをパージしたり名前変更しないでください。これは今後の更新のために、Vault Client および AutoCAD Vault Add-in によって参照されています。

  1. コマンド ラインに vltrevblock と入力して[Enter]を押します。
    注: Vault に格納されていない図面の Vault 履歴テーブルのマッピングされたフィールドには、空の値が表示され、Vault での情報のヌル状態が反映されます。
  2. 図面領域で Vault 履歴テーブルを配置する位置をクリックします。

    新規の Vault 履歴テーブルが配置されると、以前挿入されたすべてのインスタンスも、管理者によって定義されたとおりに、Vault プロパティで更新されます

注: Vault 履歴テーブルを図面テンプレートに適用して、組織内で容易に配置できるようにします。

Vault 履歴テーブル テンプレートを編集する

Vault for AutoCAD Add-in を初めてロードしたときに、既定のテンプレートのセットが作成されます。そのテンプレートをカスタマイズして、スタイル、レイアウト、Vault 履歴テーブルの形式を変更できます。

テンプレートに対して加えられた編集はテンプレートを使用する新規の図面のみで利用できます。テンプレートを使用する既存の図面はそれらの変更内容を反映しません。新規または修正されたテンプレートの設定で Vault 履歴テーブルを更新する場合は、新しい履歴テーブルを作成する前に、すべての既存の Vault 履歴テーブルを削除し、vaac_RevBlock ブロックをパージする必要があります。

既定のテンプレートはインペリアル単位系およびメートル単位系の両方に基づいて計測されます。両方の測定単位系を使用している場合は、両方のテンプレートを編集する必要があります。

インペリアル単位の図面用の Vault 履歴テーブル テンプレートを編集する

  1. AutoCAD で vaac_RevBlockImperial.dwg を開きます。
    • Windows XP: C:¥Documents and Settings¥{username}¥Application Data¥Autodesk¥AutoCAD {version} Vault Add-in¥
    • Windows Vista、Windows 7: C:¥Users¥{username}¥AppData¥Roaming¥Autodesk¥AutoCAD {version} Vault Add-in¥
  2. コマンドラインで Bedit と入力して、[ブロック定義を編集]ダイアログ ボックスを開きます。
  3. vaac_RevBlock ブロック インスタンスを選択します。
  4. ブロック エディタ ではテーブル スタイル、レイアウト、形式に対する編集を実行します。
  5. リボンの[ブロック エディタ]タブに移動して[ブロックを閉じる]をクリックします。
  6. ファイルを保存します。

メートル単位の図面用の Vault 履歴テーブル テンプレートを編集する

  1. AutoCAD で vaac_RevBlockMetric.dwg を開きます。
    • Windows XP: C:¥Documents and Settings¥{username}¥Application Data¥Autodesk¥AutoCAD {version} Vault Add-in¥
    • Windows Vista、Windows 7: C:¥Users¥{username}¥AppData¥Roaming¥Autodesk¥AutoCAD {version} Vault Add-in¥
  2. コマンドラインで Bedit と入力して、[ブロック定義を編集]ダイアログ ボックスを開きます。
  3. vaac_RevBlock ブロック インスタンスを選択します。
  4. ブロック エディタ ではテーブル スタイル、レイアウト、形式に対する編集を実行します。
  5. リボンの[ブロック エディタ]タブに移動して[ブロックを閉じる]をクリックします。
  6. ファイルを保存します。

テンプレートに対して加えられた編集はテンプレートを使用する新規の図面のみで利用できます。テンプレートを使用する既存の図面はそれらの変更内容を反映しません。新規または修正されたテンプレートの設定で Vault 履歴テーブルを更新する場合は、新しい履歴テーブルを作成する前に、すべての既存の Vault 履歴テーブルを削除し、vaac_RevBlock ブロックをパージする必要があります。

Vault 履歴テーブルにデータを手動で挿入する

Vault プロパティで制御されないデータを手動で挿入しなければならない場合があります。次の手順で、必要な変更を行います。

  1. コマンドラインで Bedit と入力して、[ブロック定義を編集]ダイアログ ボックスを開きます。
  2. vaac_RevBlock ブロック インスタンスを選択します。
  3. [OK]をクリックします。
  4. [ブロック エディタ]でテーブルに対して編集を行います。
  5. リボンの[ブロック エディタ]タブに移動して[ブロックを閉じる]をクリックします。
  6. ファイルを保存します。
注: Vault 履歴テーブル設定でマッピングされたコラムの手動入力や編集は、Vault 履歴テーブルの更新中に Vault 履歴テーブル機能によって上書きされます。詳細は、Autodesk Vault Client のヘルプを参照してください。

Vault 履歴テーブルを更新する

Vault 履歴テーブル機能が有効化されると、管理者の設定と一致している列ヘッダを含んでいる新規および既存の Vault 履歴テーブルが、Vault に格納されているデータで更新されます。AutoCAD 環境では、Vault リボンの[プロパティを更新]をクリックすることによりこの更新が実行されます。このコマンドは図面のマッピングされたプロパティおよびその履歴ブロックを同時に更新します。

Vault 履歴テーブル マッピングを表示する

[Vault 履歴テーブル設定]ダイアログにアクセスして、マッピングされた値や Vault 履歴テーブルの表示設定を表示することができます。

  1. Vault にログインします。
  2. リボンの[Vault]タブに移動し、[オプション]をクリックします。
  3. [オプション]ダイアログで、[履歴テーブルの統合]グループ ボックスの下にある[設定]をクリックします。

Inventor Vault Add-in - Vault 履歴テーブルを管理する

注: Vault 履歴テーブルを有効化するためには、適切な所有者の権限を持った管理者でなくてはなりません。

Vault 履歴テーブル機能では、管理者が指定した、Vault によってリリースされた情報と共に図面の履歴ブロックを作成したり、それを基に図面の履歴ブロックを更新することができます。

Vault 履歴テーブルを作成する

    [Vault 履歴]コマンドを使用して、図面環境で Inventor 履歴テーブルを作成して、それに Vault データを適用します。

  1. リボンの[注釈]タブを選択し、[テーブル]パネル [Vault 履歴]コマンドの順にクリックします。
    注: Vault に格納されていない図面の Vault 履歴テーブルのマッピングされたフィールドには、空の値が表示され、Vault での情報のヌル状態が反映されます。
  2. グラフィックス ウィンドウで Vault 履歴テーブルを配置する位置をクリックします。
    3. 注: Vault 履歴テーブルには、Inventor 環境の既定のスタイル セットが適用されます。
    注: Vault 履歴テーブルを配置すると、管理者が定義した Vault プロパティによって図面範囲のリビジョン履歴オブジェクトのすべてが更新されます。
ヒント: Vault 履歴テーブルを図面テンプレートに適用して、組織内で容易に配置できるようにします。

手動エントリを挿入する

Vault プロパティで制御されないデータを Vault 履歴テーブルに手動で挿入しなければならない場合があります。こうした入力や編集は、Inventor の[履歴テーブルを編集]ダイアログ ボックスを使用して続行できます。

注: Vault 履歴テーブル設定でマッピングされたコラムの手動入力や編集は、Vault 履歴テーブルの更新中に Vault 履歴テーブル機能によって上書きされます。

Vault 履歴テーブルを更新する

この機能を有効化すると、管理者の設定と一致している列ヘッダを含んでいる新規および既存の Inventor 履歴テーブルが、Vault に格納されているデータで更新されます。これを手動で実行するには、Inventor 環境で[リビジョン履歴]オブジェクト メニューの[Vault データ]コマンドで[設定]を使用するか、図面のマッピングされたプロパティとその履歴ブロックの両方を同時に更新する Vault の[プロパティを更新]を使用します。

注: Vault 履歴テーブル機能では、図面範囲全体に基づいて Inventor リビジョン履歴オブジェクトのみが更新されます。シートの範囲の履歴テーブルにはこの機能は影響しません。

Vault 履歴テーブルの管理

次の手順を実行して、[Vault 履歴テーブル設定]ダイアログにアクセスして、マッピングされた値や Vault 履歴テーブルの表示設定を表示することができます。

  1. Vault のリボンで[ログイン]をクリックして、Autodesk Vault にログインします。
  2. Vault のリボンで、[ファイル ステータス]ドロップダウンをクリックし、[オプション]を選択します。
  3. [オプション]ダイアログで、[履歴テーブルの統合]ボックスの[設定]をクリックします。 
親トピック: 一般的な Vault タスク