カスタム オブジェクト セキュリティを管理する

カスタム オブジェクトは、Vault の管理者が拡張可能なシステムを使用して、所属するチーム、組織、または企業のニーズに即した新しい Vault エンティティを作成することを可能にします。管理者は、独自のカスタム オブジェクト定義を作成して、カテゴリ、ライフサイクル、およびプロパティに割り当てることができます。カスタム オブジェクト定義の作成後、ユーザはカスタム オブジェクトのインスタンスをユーザ インタフェースから直接作成できます。ファイルやフォルダと同様に、ユーザは多くの一般的な Vault のタスクをカスタム オブジェクトに対して実行できます。

リリース別の機能対応状況

カスタム オブジェクト機能は、Vault の特定のエディションで使用できます。ご使用のエディションがこの機能に対応しているかどうかについては、下の表を参照してください。

  2012 2013 2014
Autodesk Vault Basic    
Autodesk Vault Workgroup    
Autodesk Vault Collaboration    
Autodesk Vault Professional  

カスタム オブジェクトの詳細

カスタム オブジェクト エンティティ クラスには 2 つのコンセプトがあります。具体的にはカスタム オブジェクト定義とカスタム オブジェクト インスタンスです。

カスタム オブジェクト定義

カスタム オブジェクト インスタンス

カスタム オブジェクト定義セキュリティを管理する

カスタム オブジェクト定義についてセキュリティを設定できます。このセキュリティは、システムのアクセス コントロール リスト(ACL)で、カスタム オブジェクト定義のすべてのインスタンスに適用されます。

注: カスタム オブジェクト定義の作成に関する詳細については、「カスタム オブジェクトの管理」を参照してください。

カスタム オブジェクト定義セキュリティを定義する

  1. Autodesk Vault Client で、[ツール] [管理] [Vault 設定]の順にクリックします。
  2. [Vault 設定]ダイアログ ボックスで、[カスタム オブジェクト]タブを選択し、[設定]をクリックします。
  3. 新規カスタム オブジェクト定義を作成するか、既存のカスタム オブジェクト定義を編集します。
  4. [セキュリティ]をクリックします。
  5. [追加]ボタンを使用して、既存のユーザおよびグループをリストに追加します。ユーザまたhグループをリストに追加したら、ユーザまたはグループを選択し、その関連値をオンまたはオフにして権限を修正します。
  6. ユーザおよびグループをアクセス コントロール リストから削除するには、[削除]をクリックします。
  7. ロールベースのセキュリティのロールに関する詳細は、「ロールおよび権限」を参照してください。

カスタム オブジェクト定義セキュリティを編集する

    重要: カスタム オブジェクト定義のセキュリティに行った編集は、カスタム オブジェクトのすべての既存のインスタンスに影響を及ぼします。
  1. Autodesk Vault Client で、[ツール] [管理] [Vault 設定]の順にクリックします。
  2. [Vault 設定]ダイアログ ボックスで、[カスタム オブジェクト]タブを選択し、[設定]をクリックします。
  3. 既存のカスタム オブジェクト定義を選択します。
  4. [編集]ボタンをクリックします。
  5. [セキュリティ]をクリックします。
  6. [追加]ボタンを使用して、既存のユーザおよびグループをリストに追加します。ユーザまたhグループをリストに追加したら、ユーザまたはグループを選択し、その関連値をオンまたはオフにして権限を修正します。
  7. ユーザおよびグループをアクセス コントロール リストから削除するには、[削除]をクリックします。

カスタム オブジェクト インスタンスに対してセキュリティのオーバーライドを実行する

カスタム オブジェクトのセキュリティを編集すると、Vault で作成された各インスタンスのセキュリティが変更されます。たとえば、Contacts というカスタム オブジェクト定義のセキュリティを編集すると、Contact (例: Bob Smith、Marla Green、Bakersfield Motors など)の各インスタンスのセキュリティが変更されます。

セキュリティのオーバーライドを使用すると、各インスタンスに追加のセキュリティを設定できます。定義に対して設定したシステムのアクセス コントロール リスト(ACL)は、管理ダイアログでのみ修正できます。セキュリティのオーバーライドは、プロパティ ダイアログから各インスタンスに対して適用できます。

セキュリティおよびセキュリティのオーバーライドの詳細については、「セキュリティのオーバーライド」を参照してください。

カスタム オブジェクト インスタンスに対してセキュリティのオーバーライドを実行する

  1. Vault でカスタム オブジェクト インスタンスを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
  2. [セキュリティ]タブを選択して、インスタンスのセキュリティを表示し、修正します。
  3. [セキュリティ モード]フィールドに、インスタンスに対してロールベースのセキュリティまたはオブジェクトベースのセキュリティのいずれかが存在することが示されます。
  4. 注: ファイルの場合と同様に、インスタンスについても、システム ACL を修正することはできません。システム ACL は、管理ダイアログで定義全体に設定する必要があります。
  5. [セキュリティのオーバーライド]チェック ボックスをオンにします。
  6. インスタンスのオーバーライド済みのセキュリティが表示されたら、アクセス コントロール リストにユーザを追加します。
  7. [OK]をクリックします。
  8. カスタム オブジェクト インスタンスに対してセキュリティのオーバーライドが適用されます。これは、システム セキュリティが有効なセキュリティでなくなったことを意味します。オーバーライド済みのセキュリティが削除されるまで、そのセキュリティが有効なセキュリティになります。削除されると、システム ACL が再び有効なセキュリティになります。