Maya FBX プラグインのこのバージョンで既に判明している制限事項の一覧を次にリストします。この一覧に含まれていない問題がプラグインで発生した場合は、「トラブルシューティング」を参照してください。
スムーズ エッジ法線を持つ FBX ポリゴン オブジェクトを書き出して、Maya Creative に再度読み込む場合は、書き出すときに、含める > ジオメトリ(Include > Geometry)セクションにあるスムージング グループ(Smoothing Groups)オプションを有効にし、読み込むときにFBX 読み込みオプション(FBX Import options)にあるスムージング グループ(Smoothing Groups)オプションを有効にしないと、誤った法線情報が読み込まれてしまいます。
FbxNode のユーザ プロパティに Maya トランスフォーム ノードのカスタム アトリビュートをエクスポートすることができます。ただし、FbxGeometry に Maya シェイプ ノードのカスタム アトリビュート(メッシュ ノードなど)を書き出すことはできません。FbxGeometry では、現在ユーザ プロパティをサポートしていないためです。
FBX では、すべての Maya アトリビュートの書き出しをサポートしていません。たとえば、SmoothDrawType、ShaderFX プリミティブ変数ノード アトリビュートなどです。
書き出しの際にサポートされていないアトリビュートが検出された場合、FBX プラグインは再読み込み時にこのアトリビュートを既定値にリセットします。
旧バージョンの Maya UI (2011 以前)では、「クラシック」の OS ネイティブ(OS Native)な UI も使用できます。ただし、これらの UI では、既存のファイルを上書きする場合に、上書き(Overwrite)ダイアログ ボックスが表示されます。はい(Yes)を選択し、その後に表示された FBX エクスポータ(FBX Exporter)ウィンドウで書き出しをキャンセルすると、FBX ファイルは上書きされずに削除されます。
Maya の既定の UI を使用して FBX へ書き出す場合は、ファイル ブラウザとエクスポータ オプションが同じウィンドウに表示されるので、このような問題は発生しません。Maya の既定の UI (Default UI)を使用して FBX に書き出す場合は、書き出し操作をキャンセルしてもオリジナルの FBX ファイルは削除されません。「FBX プラグインのユーザ インタフェース」の「FBX UI の切り替え」のセクションを参照してください。
クラスタを正しく Maya に読み込むには、FBX の読み込みオプション ウィンドウで要素をジョイントに変形(Deforming elements to joints)オプションを無効にします。そうしないと、クラスタのピボットが正確に読み込まれません。
FBX には、インスタンス化されたジオメトリのうち、オリジナルのジオメトリ オブジェクトとは異なるマテリアルを含むものはサポートしないという制限があります。
インスタンス化されたジオメトリはサポートされますが、マテリアルの違いはサポートされません。たとえば、ジオメトリの 2 つのインスタンスの色が A (オブジェクトの元の色)と B である場合、FBX に書き出しされると、どちらの色も A になります。「直交」とは、互いに垂直に(90 度で)交わる 2 つのベクトルを説明した用語です。3D 空間では、X、Y、Z 軸が垂直に交わっていない場合、それはら「非直交」とみなされ、FBX プラグインはそれらの軸をマトリクスとしてサポートしません。たとえば、回転とスケーリングによってオブジェクトをスキューすると、非直交の軸セットが生じる場合があります。
FBX プラグインは X、Y、Z 軸の間は必ず 90 度であると想定しているため、直交マトリクスのみをサポートできます。非直交の TRS マトリクスを持つ変形軸はすべて無視されるので、軸が直交でないときに作成された効果は読み込みも書き出しもされません。このため、非直交の効果(スキューイングなど)は失われます。
他のオブジェクトから継承した変形データを持っている場合でも、この制限事項によって問題が生じることがあります。たとえば、親オブジェクトを介してスケーリングした結果、非直交のローカル TRS マトリクスになった場合などです。
アニメーションのベイク処理(Bake Animation)設定(開始(Start)/終了(End)/ステップ(Step)の値)は、プリセット ファイルに保存できません。アニメーションのベイク処理(Bake Animation)の値について特定の設定を含むプリセットを作成すると、これらの値は次にプリセットをロードする際に使用されません。代わりに、シーンのタイムラインに設定された値が常に既定値として使用されます。
たとえば、シーンのアニメーションの長さが 102 フレームの場合、アニメーションのベイク処理(Bake Animation)設定のプリセットに格納されている値に関係なく、開始(Start)の値は 1、終了(End)の値は 102、ステップ(Step)の値は 1 になります。
Maya FBX Plug-in 自体に、スケール補正の設定に関する制限事項はありません。
ただし、3ds Max には制限事項があります。Maya で他のジョイントの親になっているジョイントのスケールを修正すると、変換が実行され、3ds Max にはないスケーリング動作を補正します。この場合、子のジョイントのスケールがアニメートされます。この変換により、Maya アニメーションの見た目が 3ds Max で維持されます。
スケール補正の動作内容
Maya でスケール補正を使用して親のジョイントをスケーリングする場合、スケーリングするのではなく、子のジョイントにオフセットを作成します。しかし 3ds Max で同じ操作をする場合、子のジョイントがスケーリングされ、オフセットは作成されません。
アイソパラム(Isoparm)、コントロール頂点(CV)、サーフェス パッチ(Surface Patch)などの NURBS サブコンポーネントを含むセットの場合、NURBS サブコンポーネントの情報が保持されず、書き出しもされないという既知の制限が存在します。
FBX には、書き出し > ジオメトリ接線と従法線を含める(Export > Include Geometry Tangents and Binormals)というオプションをアクティブにしていても、書き出した従法線や接線の情報が表示されないという既知の制限事項があります。
接線と従法線(Tangents and Binormals)オプションは、三角ポリゴンのみを持つメッシュに対してのみ機能するため、このオプションをアクティブにする前に、メッシュの三角化が必要になる場合があります。