サーフェスのドラフト角度を使用してサーフェスをシェーディングする

金型の製造性をチェックするために、選択したサーフェスをドラフトの内側と外側の領域を示すカラー マップでシェーディングします。

このシェーディング モードでは、サーフェスのどの部分が、指定されたプル ベクトルの両方向に対して(金型が多くの場合両方向に分割されるため)、または正/負のドラフト角度に対して、ドラフトの内側領域と外側領域であるかが示されます。サーフェスにおける、ドラフトの正および負の内側領域と外側領域、または許容領域には、異なるカラーのシェーディングが適用されます。許容領域は、ドラフトの外側領域の一部を形成する「grain wash」ゾーンです。

ドラフト角度のシェーディングは、ダイアグノスティック シェーディングを使用して生成するか、Evaluate > Parting Line ツールを使用して多くのオプションから選択することができます。

ドラフト角度ダイアグノスティック シェーディングを使用する

  1. Diagnostic Shade ウィンドウにある ボタンをクリックします。

    Diagnostic Shading ウィンドウの場所

  2. 以下に示す小さな三角形をクリックすると、シェーディング オプションが表示されます。
  3. Type ポップアップ メニューから Draft Angle を選択します。
  4. 牽引方向を(法線の「上」方向からの)回転角度として指定するかベクトルとして指定するかを選択し、X、Y、Z 値を入力します。
    注:

    既存のベクトルまたはプレーンを使用してプルベクトルを指定する場合は、そのベクトルを選択し、次に Update From Selection ボタンをクリックします。これによって、X、Y、Z 座標がウィンドウにおいて適正な値に自動的に設定されます。

  5. プル ベクトルの一方向または両方向についてドラフト角度を表示させるかどうかによって、Positive Draft および Negative Draft チェック ボックスをオンまたはオフにします。
  6. 次のいずれかを実行します。
    • 正および負のドラフト角度を設定します。
    • ドラフトの内側領域と外側領域間の許容領域を示す、正および負の許容角度を設定します。
    • シェーダの透明度を調整します。

    オブジェクト上のシェーディングを更新します。次に示すように、最大 5 色のカラーが表示されます。

こんな場合は

必要なベクトル値がわからない
  1. Construction > Vector ツールを使用してリファレンス ベクトルを作成し、目的の方向に向けます。
  2. 基準ベクトルを選択し、コントロール パネルにある Draft Angle オプションの Update From Selection ボタンをクリックします(プレーンを選択した場合は、プレーンに直交する方向が使用されます)。

    このベクトルの X、Y、および Z 座標は自動的に設定されます。

牽引方向、ドラフト角度、ドラフトの内側、ドラフトの外側が何を意味するかわからない

製造工程には、射出成形のように、金型の設計が必要なものもあります。金型が使用されている場合、金型は完成したパートから牽引方向に沿って、また場合によっては両方向に同時に引き離されます。

牽引角度は、サーフェス上のあるポイントにおけるサーフェスの接平面とプル ベクタによる角度です。牽引角度が 0 度のとき、プル ベクタは、サーフェス上のそのポイントでサーフェス接平面に対して平行です。牽引角度が 90 度のとき、プル ベクトルはサーフェスの法線と同じ方向です。

多くの製造工程では、金型で作成されたサーフェスの牽引角度を「ある一定の角度」よりもやや大きい角度、たとえば1度、大きくする必要があります。そうでなければ、その部分が金型からはずれなくなります。この「ある一定の角度」がドラフト角度です。

牽引角度がドラフト角度より小さいとき、そのサーフェス ポイントはドラフトの外側にあります。牽引角度がドラフト角度より大きいとき、そのサーフェス ポイントはドラフトの内側にあります。

パーティング ライン ツールを使用する

Palette 内の Evaluate > Parting Line ツールでは、ドラフト角度のシェーディングに加えて、ドラフト ラインとパーティング ラインに沿ってカーブオンサーフェス(または単にビジュアル カーブ)を作成できます。

このツールの Control ウィンドウには、牽引方向の指定に役立つマニピュレータと標準的なベクトル オプションも用意されています。

詳細については、「評価データからカーブオンサーフェスを作成する」を参照してください。