詳細レベル リプレゼンテーション

詳細レベル リプレゼンテーションは、容量とパフォーマンスを改善します。詳細レベル リプレゼンテーションでは、不必要なコンポーネントを省略し単一パーツのリプレゼンテーションで多くのパーツを置換することによって、メモリ消費を減らし、モデル環境を単純化します。リプレゼンテーションに名前を付けて保存し、モデリング タスクのためにアクティブ化するか、図面、プレゼンテーション、派生したアセンブリなどの作成のために選択します。パーツ数を減らした詳細レベルを使用するアセンブリから作成された派生パーツは、作成元のアセンブリでとして使用できます。簡略化した代替では、省略のみの場合よりも多くのメモリが節約されます。代替詳細レベルがアクティブのときは、すべてのコンポーネントが省略され、ブラウザ内で非表示になります。

上位のアセンブリ(使用アセンブリ)が、パーツの数を減らした詳細レベル リプレゼンテーションを持つ下位のアセンブリや、代替詳細レベルを持つ下位のアセンブリを使用しているときは、パフォーマンスが向上します。

新しい詳細レベル リプレゼンテーションで、以下のいくつかのテクニックを使用します。

以下のいくつかのテクニックを使用して、アセンブリの代わりにパーツ ファイルを使用するための、代替の詳細レベル リプレゼンテーションを作成します。

注: ディスク上のパーツ ファイルを代替詳細レベルに使用するには、事前に、そのパーツ ファイルを代替として指定する必要があります。パーツ ファイルが代替として指定されている場合は、ブラウザ内のパーツ アイコンが変化して代替状態を反映します。

ステータス バーには容量メーターも表示されます。これにより、開いているドキュメントに合計いくつのオカレンスがあるかや、セッション全体で何個のファイルが開いているかが示されます。色付きのゲージには、Autodesk Inventor で使用できる合計メモリのうち現在使用されているメモリの割合が示されます。

システム定義の詳細レベル リプレゼンテーション

新規のアセンブリまたは更新されたアセンブリを開くときに、いくつかの詳細レベル リプレゼンテーションの中のどれかを選択することができます。

[開く]ダイアログ ボックスで[オプション]をクリックして、システム定義の詳細レベル リプレゼンテーションの、[マスター]、[ すべてのコンポーネントを省略 ]、[ すべてのパーツを省略 ]、または[ すべてのコンテンツ センターを省略 ]のいずれかを選択します。

たとえば、大きなアセンブリを開くときにすべてのパーツを省略して、アセンブリを開いた後で必要なパーツだけを省略解除すると効率的です。カスタム状態を新規の詳細レベル リプレゼンテーションとして保存することができます。

注: [すべてのコンテンツ センターを省略]リプレゼンテーションでは、次の 2 つの場所に保存されているすべてのコンポーネントが省略されます。1 つは、[アプリケーション オプション]ダイアログ ボックスの[ファイル]タブで指定した、既定の Content Center Files フォルダ。もう 1 つは、現在のプロジェクトの[フォルダ オプション]で指定した Content Center Files フォルダです。これらの 2 つの場所のいずれかに保存されていないコンテンツ センター コンポーネントは省略されません。

システムレベルのリプレゼンテーションは変更できませんが、変更内容をユーザ定義のリプレゼンテーションに保存することは可能です。たとえば、[すべてのコンテンツ センターを省略]をコピーしてから、すべての内側のコンポーネントを選択することができます。選択したコンポーネントを省略すると、外側のコンポーネントだけがメモリにロードされます。詳細レベル ブラウザの右クリック メニューで[新規作成]を選択すると、ユーザ定義の新しい詳細レベル リプレゼンテーションを作成して、現在の省略状態を取り込むことができます。

図面内の詳細レベル リプレゼンテーション

図面ビューを作成する時に、詳細レベル リプレゼンテーションを選択できます。リプレゼンテーションに省略されているサブアセンブリがあり、表示されていないサブアセンブリを処理できる場合、図面ビューはその状態を表します。代替詳細レベルから作成されたビューは、図面ビュー内の代替パーツの状態を反映します。

また、デザイン ビュー リプレゼンテーションとポジション リプレゼンテーションを選択すると、その組み合わせがビューに表されます。

ビューを作成した後、ビューを編集し、必要があれば異なる詳細レベル リプレゼンテーションに変更できます。

プレゼンテーション内の詳細レベル リプレゼンテーション

図面や他のアセンブリと同様に、プレゼンテーションも特定の詳細レベル リプレゼンテーションを使用します。代替詳細レベルを使用してプレゼンテーションを作成できますが、それは単一パーツから構成されます。

アセンブリ内で、詳細レベル リプレゼンテーションを作成し、ファイルを保存します。新しいプレゼンテーション ファイルで、ビューを作成し、適切なアセンブリ ファイルを参照します。[オプション]を使用して、適切な詳細レベル リプレゼンテーションを指定します。

さらに、詳細レベル リプレゼンテーションの変更に対応してプレゼンテーションが更新されます。たとえば、プレゼンテーションにツイークを追加し、次にアセンブリ内でリプレゼンテーションを編集してもっと多くのパーツを省略した場合、プレゼンテーションに戻ったときにそれは新しい状態を表します。ツイークに含まれるパーツが削除された場合、ツイークも削除されます。

アセンブリから詳細レベルが削除されている場合、プレゼンテーションはマスターの詳細レベル リプレゼンテーションに戻ります。

注: 代替詳細レベル リプレゼンテーションは 1 つのパーツであり、分解することはできません。

ビュー リプレゼンテーションおよびポジション リプレゼンテーションと詳細レベル リプレゼンテーションを合わせて使用する

詳細レベル リプレゼンテーション、ビュー リプレゼンテーションおよびポジション リプレゼンテーションを合わせて使用することができます。1 つのタイプのリプレゼンテーションを調整しても、他のタイプのリプレゼンテーションは変更されません。

マス プロパティを更新する

マスター レベル以外の詳細レベル リプレゼンテーションにまだ保存されていない変更がある時にマス プロパティは更新できません。

詳細レベル リプレゼンテーションでコンポーネントを省略または省略解除して、更新しようとすると、一部のコンポーネントが古くなっていることを知らせる警告が表示されます。この時、それらのコンポーネントを保存できます。すべてのコンポーネントを保存した時に、更新を行うことができます。

マス プロパティを計算する時、アセンブリに省略されたコンポーネントがある場合、すべてのコンポーネントのマス プロパティを計算するかどうかを指示するよう要求されます。すべてのコンポーネントのマス プロパティを計算する場合は、省略されているコンポーネントが計算のために一時的にロードされます。すべてのコンポーネントのマス プロパティを計算しない場合は、現在ロードされているコンポーネントのマス プロパティが計算されます。つまり、省略されているコンポーネントのマスは 0 とみなされます。

最上位アセンブリを右クリックして、iProperty を選択します。[物理]タブをクリックして、マス プロパティが更新されていることを確認します。

部品表を使用する

アセンブリの部品表は、マスター詳細レベル リプレゼンテーションを使用してビューに完全なモデルを表示します。これは次の操作に影響します。

注: 代替詳細レベルは単一パーツとしてバルーン表示されます。パーツ一覧には代替パーツが表示されず、アセンブリ全体が正確に反映されます。

DWF データをパブリッシュする

パブリッシュされるファイルは、アクティブな詳細レベル リプレゼンテーション(代替詳細レベルを含む)を表します。ブラウザで適切なリプレゼンテーションをアクティブ化し、 [パブリッシュ]または [コピーを名前を付けて保存]を選択します。DWF ファイルの種類と希望のオプションを指定します。パブリッシュされた DWF のモデル ブラウザには、すべてのコンポーネントが省略状態にかかわらず存在します。

拘束の解決

一部の拘束は、コンポーネントの省略の影響を受けます。たとえば、コンポーネントが省略されている場合、タッチ拘束は解決できませんが、回転または他のタイプの拘束は影響を受けません。

省略されているコンポーネントはアダプティブではありません。

一時的な詳細レベル リプレゼンテーション

サブアセンブリは、一時的な詳細レベルに設定される場合があります。これは、親アセンブリによってサブアセンブリ内の省略状態が調整された結果、詳細レベルが無効になった場合に起こります。ただし、サブアセンブリは変更されません。サブアセンブリ名の最後にあるティルデとインデックスは、サブアセンブリが一時的な詳細レベルの状態であることを示します。

サブアセンブリを独自のウィンドウで開いた場合、省略状態は保持され、新規の詳細レベル リプレゼンテーションが作成されるので、省略状態をアセンブリ内に保存することができます。