コンテンツセンターエディタ

コンテンツセンターエディタは、ユーザライブラリを作成し、Autodesk Inventor に付属する標準コンテンツを修正または展開するために使用します。

以下のコマンドが使用できます。

カテゴリを作成する
特定のライブラリから別のライブラリにカテゴリ構造をコピーする
カテゴリプロパティを編集する
カテゴリを削除する
ファミリデータを編集できるようにするために、読み取り/書き込みライブラリへファミリデータをコピーする
ファミリのコピーを読み取り/書き込み可能ライブラリに作成する
ファミリプロパティとファミリテーブルを編集する
特定の読み取り/書き込みライブラリから他のライブラリへ内容を移動する
ファミリを削除する

コンテンツセンターのデータは、読み取り/書き込み可能ライブラリでのみ編集できます。読み取り/書き込みライブラリが存在しない場合は作成します。コンテンツセンターライブラリを Vault サーバに保存している場合は、Autodesk Server Console を使用してライブラリを作成します。[ライブラリを設定]ダイアログボックスを使用して新しいライブラリを現在のプロジェクトに追加します。デスクトップコンテンツを使用している場合は、[ライブラリを設定]ダイアログボックスの[ライブラリの作成]を使用します。

注: コンテンツセンターライブラリが Vault サーバにインストールされている場合、編集作業を実行するには、Editor 権限が割り当てられている必要があります。これには、Vault サーバへのログインが必要です。

読み取り/書き込み可能ライブラリにファミリをコピーする

コンテンツセンターのデータは、読み取り/書き込み可能ライブラリでのみ編集できます。コンテンツを読み取り/書き込み可能ライブラリに追加するためにコンテンツセンターエディタで使用できるコマンドは、[コピー先]と[コピーを名前を付けて保存]です。[コピー先]コマンドを使って、読み取り専用ファミリを編集可能にします。[コピーを名前を付けて保存]コマンドを使って、ファミリの同一のコピーを読み取り/書き込み可能ライブラリに作成します。

次の図に、読み取り/書き込み可能ライブラリにファミリをコピーする操作の概要を示します。

[コピー先]: ファミリテーブルとファミリプロパティの編集を有効にします。この方法では、ファミリデータがコピーされます。親ファミリの物理コピーは、読み取り/書き込み可能ライブラリに作成されません。

結合ビューとコピー先の読み取り/書き込み可能ライブラリのビューでは、親ファミリが編集可能としてマークされます。親が変更されると、コピーされたデータパッケージも更新されます。ファミリテーブルやファミリプロパティを編集すると、その内容は読み取り/書き込み可能ライブラリに保持され、Inventor の新しいバージョンにマイグレーションされます。

パラメータマッピングは編集できません。テンプレートファイルを変更した場合、ファミリが更新されると(親ファミリのテンプレートが変更されるため)、テンプレートファイルが上書きされます。

[コピーを名前を付けて保存](親ファミリへのリンクあり): 親ファミリの物理コピーをユーザライブラリに作成します。コピーされたファミリは、親ファミリが変更されると更新されます。結合ビューでは、コピーされたファミリは親ファミリから分離して表示されます。コピーされたファミリのみが、読み取り/書き込み可能ライブラリのビューに表示されます。

コピーされたファミリのテーブルとプロパティを編集できます。編集した内容は、親ファミリが更新されても読み取り/書き込み可能ライブラリに保持されます。

たとえば、[コピーを名前を付けて保存]を使って、同一のパラメータで材料だけが異なるパーツファミリを作成します。

[コピーを名前を付けて保存](親ファミリへのリンクなし): 独立したファミリをユーザライブラリに作成します。コピーされたファミリは、ユーザがパブリッシュしたファミリと同様に扱われます。コピーされたファミリのすべてのデータ(パラメータマッピングやパーツテンプレートなど)を編集できます。親ファミリへのリンクはないため、コピーしたファミリに更新は適用されません。

親ファミリへのリンク

親とコピーされたファミリ間のリンクにより、コピーされたファミリとその親との同期をとることができます。

親ファミリが編集され、コピーしたファミリを含むライブラリを更新ツールで同期するまで、リンクは使用することができません。親ファミリとコピーしたファミリ間のリンクがアクティブな場合、更新ツールによって親ファミリからコピーした(子)ファミリへ変更が反映されます。親ファミリと子ファミリで同じデータを編集する場合、編集データは上書きされません。

注: 更新ツールの同期が終了した後、アセンブリ内の子ファミリのメンバを更新して親と子のパーツファイルを同期します。

リンクがあるファミリは、次の例外を除いて、独立ファミリと同じように動作します。

リンクがあるファミリでは、パラメータマッピングを編集できません。
テンプレートファイルを変更した場合、ファミリが更新されると、テンプレートファイルが上書きされます。

ファミリへの[コピー先]を使用する場合、常に、親へのリンクが作成されます。ファミリを[コピーを名前を付けて保存]で保存する場合、リンクを作成するかどうかを指定できます。

コピーされたファミリの同期を延期するにはリンクを省略します。リンクが省略されたコピーされたファミリは、更新ツールでの同期でスキップされます。省略したリンクをアクティブにするには[省略解除]コマンドを使用します。ライブラリと対応するコピーされたファミリは、[同期が必要]とマークされ、ファミリの同期が可能になります。

[リンクを解除]コマンドは、[コピーを名前を付けて保存]ファミリの親へのリンクを削除するために使用します。このファミリは孤立します。解除されたリンクを復元することはできません。

カスタムファミリパラメータ

カスタムファミリパラメータを使用して、配置時にファミリメンバを変更します。ファミリテーブルに配置できるカスタムパラメータの種類は、数値の範囲、数値のシーケンス、またはブーリアン(真偽値)です。

注: カスタムパラメータが付いたファミリは、カスタムファミリと呼ばれます。Autodesk Inventor 環境で提供されるライブラリに含まれるカスタムファミリには、形鋼やリベットなどがあります。

カスタムファミリのメンバを配置するときは、[ファミリ]ダイアログボックスにカスタムパラメータの値を入力します。この値はパラメータ定義と一致する必要があり、たとえば数値パラメータは指定の間隔に対応している必要があります。0 または 1 で表されるブール値は一覧から選択します。

数値カスタムパラメータは、配置したコンポーネントの寸法を定義できます。たとえば、範囲カスタムパラメータは形鋼の長さを指定できます。

ヒント: 数値のシーケンスを指定するには、[列のプロパティ]ダイアログボックスで[最小値]と[増分]を設定します。

ブール値のカスタムパラメータは、配置したコンポーネントのフィーチャを省略するかどうかを定義できます。

注: 「省略」/「計算」タイプのカスタムのブーリアン列を備えた iPart をパブリッシュする場合、ブール値はコンテンツセンターで 1 および 0 に変換されます。フィーチャを省略するには、[ファミリ]ダイアログボックスで「ブーリアン」カスタムパラメータに対して 1 を選択します。

ヒント: カスタム列としてフィーチャの表示設定や省略を制御するブーリアン列を設定します。ブーリアン列がカスタムである場合は、ファミリメンバを配置する前に、[ファミリ]ダイアログボックスでブール値を変更することができます。ファミリテーブルのブール値が既定値になります。

[ファミリフォルダ名]プロパティ

既定では、パーツファミリごとにファミリメンバファイルを保存する専用のフォルダが作成されます。[ファミリフォルダ名]プロパティはフォルダ名を指定します。必要であれば、複数のファミリに同じファミリフォルダ名を割り当てることができます。これらのファミリでは、ファミリメンバの配置先として同じフォルダが使用されます。これらのファミリのメンバに名前の重複がないことを確認してください。(2 つのパーツファイルを同じ名前で同じフォルダに保存することはできません)。

材料ガイドを使用した材料の追加

材料ガイドは、新しい材料をコンテンツセンターのファミリに追加するために使用します。材料ガイドによって、材料の追加手順が自動化されます。次のいずれかの手順を選択します。

材料を追加するファミリを選択します。次に材料ガイドを実行します。材料ガイドによって、すべてのファミリメンバのコピーが新しい材料ごとに作成され、コピーされたメンバがファミリテーブルに追加されます。次に新しい材料がコピーされたファミリのメンバに割り当てられます。
コピーおよび新しい材料に追加するファミリを選択します。次に材料ガイドを実行します。材料ガイドによって、ユーザライブラリ内の選択したファミリがコピーされます。次に新しい材料がコピーしたファミリに割り当てられます。コピーしたファミリで親ファミリへのリンクを維持するかどうか指定します。コピーしたファミリでリンクを維持する場合、更新ツールを使用して変更を親ファミリからコピーしたファミリに反映することができます。リンクのないファミリは､パブリッシュガイドによってパブリッシュされたファミリと同様に動作します。
ファミリテーブルを開いて、新しい材料を追加するファミリのメンバを選択します。次に材料ガイドを実行します。材料ガイドは、選択したメンバをコピーし、ファミリのテーブルに追加し、新しい材料をそれらのテーブルに追加します。