このセクションの情報は、Autodesk Simulation のデスクトップ製品にのみ適用されます。Autodesk Simulation Mechanical 360 には適用されません。[リモート実行を設定]オプションは、360 バージョンの[プログラム オプション]ダイアログ ボックスの[解析]タブには表示されません。
コマンドの起動方法:
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アプリケーション メニュー
[オプション]
[解析]タブ
[リモート実行を設定]ボタン
[リモート ホスト]タブ
[ツール]
[オプション]
[アプリケーション オプション]
[解析]タブ
[リモート実行を設定]ボタン
[リモート ホスト]タブ
別のコンピュータにリモートで解析を送信するための 2 つ目の設定タスクは、[リモート ホスト]タブで、リモート コンピュータを特定することです。
新しいリモート ホストを定義する
- [新規]ボタンを押します。リモート ホストの名前を入力するよう促されます。
- ホスト コンピュータを識別しやすいような(鈴木課長のワークステーションや Linux クラスタなど)一意の名前を入力します。
- [OK]ボタンをクリックすると、[リモート システムを編集]ダイアログ ボックスが表示されます。
- リモート ホストに関して次のパラメータを指定します。
システム セクション:
- タイプ: このドロップダウン ボックスを使用してリモート コンピュータのシステム タイプを選択します。2 つの選択肢が用意されています。どちらを選択したかによって、必要な追加データが異なります。
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単一のリモート コンピュータで解析を実行するには、[ユニプロセッサ/SMP]を使用してください。このオプションを選択した場合は、次の項目も定義します。
- 使用可能な CPU: リモート システムで使用できるプロセッサの総数を入力します。解析中に使用されるプロセッサの数が、ジョブの送信時に解析画面で設定されます。解析制御パネルでこのコントロールが使用できるかどうかは、選択したソルバーのタイプに依存します。
- Windows または Linux のコンピュータ クラスタに解析を分散するには、MPI クラスタ(Message Passing Interface Cluster)を使用してください。このオプションを選択した場合は、次の項目も定義します。
プロセッサ セクション:
- タイプ: 解析を実行するリモート システムに使用するプロセッサのタイプを指定します。[Algor]オプションを選択します(Autodesk Simulation Mechanical のプロセッサ)。サードパーティ製のプロセッサは今後サポートされません。
- パス: プロセッサの実行可能ファイルへのパスを指定します。このパスは、ユーザがあたかもリモート コンピュータの前に座って目的のアプリケーションのあるフォルダを参照しているかのように指定されます。たとえば、Windows ホストの場合は「c:\Program Files\Autodesk\Simulation 2014\」と、Linux ホストの場合は「/opt/algor」と指定します。実際と異なる場合は、実際のインストール フォルダのパスに置き換えます。この文字列は、Windows 以外のほとんどのプラットホームで大文字小文字が区別されます。
- 実行可能: このフィールドで、サードパーティ製ソルバーに対し実行可能なファイル名を指定します。これは、Algor (Autodesk Simulation Mechanical)ソルバには使用されません。サードパーティ製ソルバーがサポートされなくなったため、このフィールドは使用できません。
- コマンド ライン マスク: このフィールドには、次のタスクの実行に使用されるプレースホルダのリストが含まれています。
- リモート コンピュータ上でアプリケーションを起動します。
- モデル名をアプリケーションに渡します。
- プロセッサにランタイム オプションを指定します。
この入力の形式は次のとおりです。
"%remoteprogname%" "%remotemodelname%" %execoptions%
ここで
作業パス セクション
- ローカル: リモート転送を機能させるためには、リモート マシン内の共有フォルダにモデルをコピーする必要があります。(このコピー タスクは解析が始まると自動的に実行されるため、ファイルを手動でコピーする必要はありません。)[ローカル]フィールドは、リモート コンピュータ上のフォルダを指していますが、ローカルのコンピュータから参照した場合と同じように表示されます。リモート フォルダへのパスはネットワークを介してこの文字列で表示されます(例: \\hostname\my analyses\)。
リモート作業フォルダへのローカル パスは、ネイティブの Windows ファイル コピーが使用できるように表現する必要があります。このタスクの実行方法はいくつもありますが、リモート システムで SMB ベースの共有を使用することを推奨します。SMB (Server Message Block)とは、ファイルおよびプリンタを共有するための Microsoft Windows の既定プロトコルです。Windows 以外の一般的なシステムに対しては、Samba という無償の SMB サーバーの実装が使用できます(http://www.samba.org/ 参照)。Samba は、ほとんどの Linux 配布にオプション コンポーネントとして含まれています。その他のシステムの場合、Web サイトのソース コードからサーバーを構築することができます。
Samba サーバーを通じて作成した共有フォルダは SMB とオペレーティング システムの権限の両方によって拘束されますので、ご留意ください。単一のアカウント名を使用してリモート フォルダが共有されている場合、共有をローカル コンピュータのドライブ名にマッピングすることを推奨します。この方法では、代替資格情報が使用できます。[ネットワーク ドライブの割り付け]ダイアログ ボックスで[異なるユーザ名を使用して接続する]オプションを選択すると、接続が起動時に自動的に再確立されるようにすることができます。これを実行するには、同じダイアログ ボックスで[ログイン時に再接続]チェックボックスを有効にします。リモート コンピュータ上でローカルの資格情報を使用しているか、ローカル コンピュータおよび Samba リモート サーバーの両方にドメインベースの資格情報を使用している場合は、ユニバーサル命名規則(UNC)でパスを指定することができます。
この文字列は、Windows 以外のほとんどのプラットホームで大文字小文字が区別されます。
Samba の共有フォルダに Windows でアクセスできるかどうかテストするには、まず[マイ コンピュータ]または Windows エクスプローラを開きます。次に、アドレス バーにパスの名前(\\Hostname\my analyses\ など)を入力し、[Enter]を押します。リモート コンピュータのフォルダが表示されます。(このフォルダに初めてアクセスしようとした場合は、ログイン ウィンドウが表示され、そこにユーザ名とパスワードを入力します。PC が再起動された場合は、このステップをもう一度実行して Samba 共有接続を設定してください。)
- リモート: リモート システムにいることを想定して、共有モデルのフォルダへのパスを指定します。リモート マシンのコマンド プロンプトにフォルダへのパスとして表示されるのが、この文字列です。このパスが、ローカル フィールドのパスと同じ共有場所になる必要があります。この文字列は、Windows 以外のほとんどのプラットホームで大文字小文字が区別されます。
重要: [シミュレーションを実行]コマンドをクリックしたときに表示される解析ウィンドウ内の
[ターゲット コンピュータ]ドロップダウン セレクタを使用して、リモート コンピュータに解析を送信します。
[ターゲット コンピュータ]を指定するには、アプリケーションの
[オプション]ダイアログ ボックスの
[解析]タブ内にある
[解析を自動化する]チェックボックスを
無効にする必要があります。「
解析タブ」ページの「
自動化タスク」のセクションを参照してください。
リモート ホストとして機能させる前に Linux PC で実行しておくべき追加手順
注: 「SU」と入力するか、使用している Linux のバージョンでの同様のコマンドを入力して、自分自身をスーパーユーザに宣言します。プロンプトが表示されたら、必要なアカウントのパスワードを入力します。この宣言を行うことで、サービスの開始や、セキュリティ設定(特にファイアウォールの除外対象の設定)の変更が楽になります。
- Plink または同様の SSH プロトコルに基づいたリモート ホスト クライアントを使用する場合は、SSH サービスを開始します。
- Samba サービスを開始します。
- ファイアウォールの設定にアクセスし、ファイアウォールによってブロックされないように次の 3 つの項目を除外対象として選択します。