表面メッシュ改良

表面メッシュ改良プロセスでは、すべての有効な表面メッシュ (プレート/シェル モデルまたはソリッド モデルの表面)に対して、一度に 1 つのパーツずつ、 自動的に表面メッシュ改良が行われます。このプロセスにより、表面メッシュの一貫性を向上し、要素のシェイプを向上できるとともに、全体的なメッシュ密度を小さくすることができます。たとえば、プレート/シェル モデルを手動で分割するにに 2~3 日を要する作業が、表面メッシュ改良により、わずか数分で実行できます。

表面は、通常、高応力の領域があり、また荷重および拘束を適用する場所であるため、表面メッシュ改良が重要になります。また、ソリッド メッシュの生成には、表面の向上も重要です。ソリッド メッシュ プロセスでは、ブリックが外側から内側に作成され、その構造はモデルの外部表面に基づきます。表面と表面要素がより規則正しく、一貫しているほど、ブリック メッシュの規則性と一貫性が向上します。

表面メッシュ改良プロセスでは、すでに定義されている細分化節点が使用されます。 細分化節点の詳細については、「メッシュ作成の概要」の「CAD ソリッド モデルをメッシュ化する」の「細分化節点」のページを参照してください。

表面メッシュ改良から戻されるファイルには、メッシャによって生成されたメッシュが含まれます。また、黄色のレイヤ 3 の線が含まれることもあります。レイヤ 3 の線は、表面メッシュ改良によって 4 辺形が 3 角形に分割されると必ず発生します。これは、要素の重なりを回避するために実行されます。

表面メッシュ改良は、既存のメッシュから動作します。新しいメッシュは、既存メッシュの表面をベースにします。穴が 10 面を持つような粗いメッシュがモデルで使用されている場合に、メッシュを拡張し、細かいメッシュ サイズを指定すると、細かくメッシュ分割された 10 面の穴になります。拡張のプロセスでは穴が理論的に円形であることは認識されません。CAD モデルを拡張する場合でも同様です。 この理由により、曲面表面を処理する場合の通常の手順は、細かいメッシュから開始し、メッシュ拡張を使用して大きなメッシュ サイズまたはさらに細かいメッシュサイズのいずれかを生成するようになっています。

ヒント: CAD ソリッド モデル アセンブリを処理する場合には、通常の[メッシュ] [メッシュ] [3D メッシュを生成]コマンドの方が、表面メッシュ改良よりも多くの利点があります。表面メッシュ改良は、通常の表面メッシャでは必要なメッシュが得られない場合にのみ使用してください。

表面メッシュ改良は次のように実行してください。

  1. まだ設定されていない場合は、パーツの[要素タイプ]の拡張設定を実行してください。
  2. [メッシュ] [メッシュ] [表面メッシュ拡張機能]を選択してください。 [表面メッシュ改良]ダイアログが表示されます。
  3. 必要に応じて次の設定を実行してください。
    • パーツ番号: 拡張を実行するパーツの番号を入力してください。
      注: ソリッド メッシュが作成されているパーツを拡張しないでください。要素タイプをブリックに設定することはできますが、拡張されるパーツは、表面メッシュのみでなければなりません。CAD モデルを処理する場合、パーツにソリッド メッシュが作成されているかどうかを判別してくだい。そのためには、[作成] [デザイン] [レイヤ コントロール]で、レイヤ 0 上の線がソリッド メッシュかどうかを確認してください。ソリッド メッシュ エンジンにより作成された内部メッシュを確認するには、[表示] [表示設定] [オブジェクト表示設定] [内部メッシュ]を選択します。
    • 絶対メッシュ値(Absolute Mesh): 要素の概算のサイズです。サイズは、左側のフィールドに入力することができます。また、スライダを移動することによって変更できます。メッシュ サイズに対して表示される既定値は、必ずしも現在のメッシュ サイズと関連しているとは限らないことに注意してください。
    • 既定のパーセント(Percentage of Default): 要素の概算のサイズがパーセントとして判別されます。パーセントは、左側のフィールドに入力することができます。また、スライダを移動することによって変更できます。既定のメッシュ サイズは、体積の立方根の 1/6 です。
    • オプション ボタン: 別のオプションを表示する場合は、[オプション]ボタンを押してください(後述の「[オプション]ボタン」を参照)。
      注: メッシュを拡張する前に、[オプション] [フィーチャ レイヤ]を 15 に設定してください。CAD アセンブリのパーツを一度に 1 つしか拡張できないためです。CAD 表面メッシャ([メッシュ] [メッシュ] [3D メッシュを生成])によって、CAD パーツ間で一致する線が自動的にレイヤ 15 に配置されます。
  4. [メッシュ]ボタンを押して、表面メッシュを改良してください。ステータス ボックスに進捗状況が表示されます。また、[詳細 >>]ボタンを押すと、メッシュ拡張機能からの詳細なフィードバックが表示されます。
  5. 拡張されたメッシュは、ダイアログを閉じるまで表示されません。[完了]ボタンを押して、画面を終了してください。
  6. ダイアログを閉じ、改良されたメッシュを確認した後、[表面メッシュ改良]ダイアログを開き、[元に戻す]ボタンをクリックすれば、改良前のメッシュの状態に戻すことができます。 元に戻す機能は、一度だけ実行できます。

表面メッシュ改良プロセスは、既定でウォータータイトな表面モデル(すなわち、体積を完全に密封するメッシュ)を適用するようになっています。通常、このようなメッシュは、後の手順で[ソリッド メッシュ]コマンドを使用してブリック要素で埋められます。ウォータータイト メッシュだけでなく、モデルは内部パーティションも持つことはできません。内部パーティションは、内側の表面です。

ヒント: 表面メッシュ改良は、プレート モデルや、ウォータータイトなメッシュを形成しないその他の表面メッシュにも使用できます。 [プレート モデルを開く]オプションを、後述のとおり、[オプション]ボタン > [メッシュ形状/品質]で設定します。
注: 表面メッシュ改良中にエラーが発生する場合は、「トポロジー上の問題を修正する」のページを参照してください。