VBA は、AutoCAD ActiveX オートメーション インタフェースを使って、AutoCAD にメッセージを送ります。
AutoCAD VBA により、VBA 環境を AutoCAD と同時に実行することができ、ActiveX オートメーション インタフェースを通して AutoCAD をプログラムによってコントロールできます。この AutoCAD、ActiveX オートメーション、および VBA の組み合わせによって、AutoCAD オブジェクトを操作するだけでなく、データを他のアプリケーションへ送り、他のアプリケーションからデータを取得するための非常に強力なインタフェースが提供されます。
AutoCAD で ActiveX および VBA プログラミングを定義する 3 つの基本的な要素があります。第 1 の要素は AutoCAD 自体です。AutoCAD には、AutoCAD の図形、データ、コマンドをカプセル化した豊富なオブジェクトのセットがあります。AutoCAD は、複数レベルのインタフェースを持つオープン アーキテクチャ アプリケーションとして設計されていますので、VBA を効率的に使用するためには、AutoCAD のプログラミング機能に精通している必要があります。AutoLISP を使用して AutoCAD をコントロールした経験があれば、AutoCAD の機能はすぐに理解できます。ただし、VBA オブジェクト ベースのアプローチが AutoLISP のアプローチとまったく異なることに気付くことでしょう。
第 2 の要素は、AutoCAD ActiveX オートメーション インタフェースです。これは、AutoCAD オブジェクトとのメッセージ(対話)を確立します。VBA でのプログラミングには、ActiveX オートメーションについての基本的な知識が必要になります。AutoCAD ActiveX オートメーション インタフェースの詳細は、『ActiveX/VBA リファレンス』に記載されています。経験豊富な VB プログラマにとっても、AutoCAD ActiveX オートメーション インタフェースは AutoCAD VBA アプリケーションを理解し、開発する上で非常に価値があります。
第 3 の要素は、プログラム フロー、コントロール、デバッグ、実行に関わる独自のオブジェクト、キーワード、定数などのセットを持つ、VBA プログラミング環境です。AutoCAD VBA ヘルプには、Microsoft 独自の充実した VBA ヘルプが含まれており、次のいずれかの方法で VBA IDE からアクセスできます。