sssetfirst (AutoLISP)

選択およびグリップされるオブジェクトを設定します。

サポートされているプラットフォーム: Windows および Mac OS

構文と要素

(sssetfirst gripset [pickset])

gripset

タイプ: nil

AutoCAD は、選択していないオブジェクトをもはやサポートしていません。そのため、この引数は無視されます。ただし、gripset 引数が nil で pickset 引数が指定されている場合、sssetfirst 関数はグリップ ハンドルと以前にオンにされていた選択セットをオフに切り替えます。

pickset

タイプ: ads_name

選択する選択セット。

戻り値

タイプ: リスト

指定された選択セット。

注意

gripset 引数は無視されます。pickset 引数で指定されたオブジェクトの選択セットは、選択かつグリップします。

有効な選択セットを作成しなければなりません。たとえば、背景ペーパー空間ビューポート(DXF グループ コード 69)が選択セットに含まれないように注意する必要があります。選択されたオブジェクトが現在のレイアウトに確実に属するように、次のコードを使用する必要があるかもしれません。

(setq ss (ssget (list (cons 410 (getvar "ctab")))))

例

まず、正方形を描き、3 つの選択セットを作成します。第 1 の辺を描き、描いた線分を含む選択セットを作成します。

(entmake (list (cons 0 "line") '(10 0.0 0.0 0.0)'(11 0.0 10.0 0.0)))
((0 . "line") (10 0.0 0.0 0.0) (11 0.0 10.0 0.0))

(setq pickset1 (ssget "_l"))
<Selection set: a5>

変数 pickset1 は、作成した選択セットを示しています。

第 2 の辺を描き、選択セット pickset1 に追加します。

(entmake (list (cons 0 "line") '(10 0.0 10.0 0.0)'(11 10.0 10.0 0.0)))
((0 . "line") (10 0.0 10.0 0.0) (11 10.0 10.0 0.0))

(ssadd (entlast) pickset1)
<Selection set: a5>

第 2 の辺のみを含む他の選択セットを作成します。

(setq 2onlyset (ssget "_l"))
<Selection set: a8>

第 3 の辺を描き、選択セット pickset1 に追加します。

(entmake (list (cons 0 "line") '(10 10.0 10.0 0.0)'(11 10.0 0.0 0.0)))
((0 . "line") (10 10.0 10.0 0.0) (11 10.0 0.0 0.0))

(ssadd (entlast) pickset1)
<Selection set: a5>

他の選択セットを作成し、第 3 の辺をその選択セットに含めます。

(setq pickset2 (ssget "_l"))
<Selection set: ab>

変数 pickset2 は、新しい選択セットを示しています。

第 4 の辺を描き、選択セット pickset1 と pickset2 に追加します。

(entmake (list (cons 0 "line") '(10 10.0 0.0 0.0)'(11 0.0 0.0 0.0)))
((0 . "line") (10 10.0 0.0 0.0) (11 0.0 0.0 0.0))

(ssadd (entlast) pickset1)
<Selection set: a5>

(ssadd (entlast) pickset2)
<Selection set: ab>

この時点で、pickset1 には辺 1 ～ 1 が含まれ、pickset2 には辺 3 と 4 が含まれ、2onlyset には辺 2 のみが含まれています。

pickset1 内のすべてのオブジェクトを選択し、それらのグリップ ハンドルをオンに切り替えます。

(sssetfirst nil pickset1)
(nil <Selection set: a5>)

pickset2 内のすべてのオブジェクトを選択し、それらのグリップ ハンドルをオンに切り替えます。

(sssetfirst nil pickset2)
(nil <Selection set: ab>)

2onlyset 内のすべてのオブジェクトを選択し、それらのグリップ ハンドルをオンに切り替えます。

(sssetfirst nil 2onlyset)
(nil <Selection set: a8>)

それぞれの sssetfirst 関数呼び出しは、先の sssetfirst 関数呼び出しから、グリップおよび選択された選択セットを置き換えます。

注:  AutoCAD のコマンド実行中に sssetfirst 関数を呼び出さないでください。