概要 - DCL ファイルの文法監査(DCL)

AutoCAD では、DCL ファイルの文法監査を 0 から 3 の 4 レベルで行うことができます。

注: AutoLISP での DCL のサポートは Windows のみに制限されています。

監査を実行しようとすると、DCL ファイルで問題になりそうなコードや不要なコードが検出されます。監査は、DCL をロードするときに行われます。DCL ファイルの監査レベルは、次のような行を DCL ファイル内の任意の場所(ただしタイル定義の外側)に含めることで設定できます。

dcl_settings : default_dcl_settings
{
  audit_level = 3;
}

DCL ファイルで include 指示文を使用して 他の DCL ファイルを参照する場合は、1 ファイルに 1 つの dcl_settings だけを使用してください。定義した監査レベルは、インクルードされるすべてのファイルに適用されます。次の表に、各監査レベルを示します。

文法監査レベル

レベル

説 明

0

チェックを行いません。DCL ファイルを監査してから一度も変更してない場合にだけ使用してください。

1

エラー。AutoCAD の終了につながる DCL のバグを検出します。このチェック レベルは既定で、監査にはほとんど時間がかかりません。エラーには、未定義のタイルの使用やプロトタイプの循環定義などがあります。

2

警告。ダイアログ ボックスのレイアウトや動作が要求どおりにならない原因となるような DCL バグを検出します。DCL ファイルを変更したときは、少なくとも 1 回は、このレベルで監査する必要があります。この警告レベルの監査によって、必要な属性の不足や不適切な属性値などの誤りを見つけることができます。

3

ヒント。不要な属性定義を検出します。

注: 監査機能を最大限に活用するために、プログラムの開発中は audit_level を 3 に設定した方がいいでしょう。DCL ファイルをユーザに出荷する前に、dcl_settings 行を削除するまたはコメントにすることを忘れないでください。