フォトンをトレースするとフォトン マップが作成され(フォトン マップを参照)、グローバル イルミネーションとコースティクスをレンダーするために mental ray for Maya によって使用されます。
フォトンの動作は次のとおりです。
フォトン トレーシングをオンにするには、光源に対してフォトン放出をオンに設定するを参照してください。
フォトンは、次の条件に適合する場合にのみ格納されます。
Maya マテリアル(Lambert、Blinn など)は、拡散(Diffuse)アトリビュートが 0 に設定されていない限り、フォトンを格納します。
mental ray for Maya のカスタム シェーダには、フォトンを格納しないものもあります。
最初にサーフェスがぶつかると、直接(間接ではありません)照明によって処理され、マップに格納されません。
フォトンは方向と位置の両方を持ちます。一方向ライトは方向しか持っていないので、mental ray for Maya はフォトンの位置を判断できません。結果として、大量のフォトンが放出されますが、フォトン マップには記録されません。レンダリング リソースは消費されてアーティファクトが表示される可能性があります。
フォトン トレーシングの一般情報については、フォトン マップを参照してください。
フォトン シェーダ パラメータには、Maya とは少し異なる機能を持つものもあります。パラメータの中には、カラー情報(または他の関連情報)を伝達するだけでなく、フォトンがオブジェクトと相互作用する確率を定義するものもあります。
以下はこれらの確率(P)の算出方法を表しています。
P3 = P(transmission) = INTENSITY(transparency) P(diffuse transmission) = translucence P(specular transmission) = 1 - translucence P2 = P(specular reflection) = reflectivity * INTENSITY(specularColor) P1 = P(diffuse reflection) = diffuse * INTENSITY(color) * (1 - INTENSITY(transparency)) P0 = P(absorption) = absorbs * (2.0 - P1 - P2 - P3)
最高値 P をもつ相互関係が最も選択されやすくなっています。このようにして P 値の比率により、入射フォトンがそれぞれ屈折(伝送)、反射、吸収される割合を決定します。Maya から派生したものが満足な結果を得られるように、確率は Maya マテリアルに合致します。
フォトンは拡散サーフェスにぶつかったときのみ格納されることに注意してください。つまり、特定のインスタンスに対して P1 が 0 である場合、フォトンは格納されません。 パフォーマンスを向上させるには、コースティクスとグローバル イルミネーション(Caustic and Global Illumination)を無効化する必要があります。
半透明により屈折(伝送)されるすべてのフォトンのどの部分が拡散して伝送されるかが定義され、translucenceFocus により拡散が制御されます。
含まれる各カラーの輝度がそれよりも小さく、拡散と反射率が前述の範囲内である場合のみ、吸収が発生します。
スペキュラ反射の確率 P2 が 0 よりも大きい場合、ゼロ以外の光沢またはゼロ以外の spreadX と spreadY を指定する必要があります。
赤色拡散伝送付きの拡散緑色反射
absorbs on diffuse 1.5 color 0.0 1.0 0.0 transparency 1.0 0.0 0.0 translucence 1.0 1/6 diffuse transmission 1/6 diffuse reflection 2/3 absorption
フル スペキュラ屈折(コースティクス)
refractions on refractiveIndex 1.5 transparency 0.9 0.9 1.0 1/1 specular transmission
スペキュラ等方性青色反射付きの拡散緑色反射
reflectivity 0.8 specularColor 0.7 0.7 1.0 whiteness 1.0 1.0 1.0 shinyness 20.0 diffuse 0.2 color 0.4 1.0 0.4 3/19 diffuse reflection 16/19 specular reflection