ファイナル ギャザーはグローバル イルミネーションをシミュレートする方法の 1 つです。
ファイナル ギャザーは、単独で良好な照明結果を実現するための迅速かつ簡単な方法です。これは、建築物の視覚化や、信憑性が必要とされるが物理的に正確なライティングは必ずしも必要でないエンターテイメント シーンに有効です。
ファイナル ギャザーをグローバル イルミネーションと一緒に使用すると、シーンに対して非常にリアルで物理的に正確なライティング状況を作成できます。
ファイナル ギャザーを使用すると迅速かつ有効に良好な結果を得ることができますが、ファイナル ギャザーをグローバル イルミネーションと一緒に使用すると、シーンに対して物理的に非常に正確なライティングを生成できます。
ファイナル ギャザーを使用すると、次のことが可能になります。
- 間接照明がゆっくりした速度で変化する場合に、非常にスムースに拡散するシーンを作成できます。
たとえば、開いているガレージのドアからライトが差し込む様子や、水平線上に太陽が昇る前の曙の様子などです。
- ソフト シャドウを効率的に生成できます。
- 暗いコーナーを取り除いたり、均一にしたりできます。
- グローバル イルミネーションと連動して、効果的に屋内を照らすことができます(グローバル イルミネーションを単独で使用すると、まばらに見えることがあります)。
ファイナル ギャザーを使用してレンダーするには、ファイナル ギャザーでレンダーするを参照してください。
ファイナル ギャザーの動作の仕組み
ファイナル ギャザーを有効にすると、すべてのオブジェクトが実質的に光線放出ソースになり、オブジェクトが周囲のカラーに影響する自然界を模倣します。1 本の光線がオブジェクトにぶつかると、次に続く光線はランダムな角度で方向を変え、周囲のオブジェクトから得るライトのエネルギーを計算します。次に、このライトのエネルギーはレイ トレーシング処理時に評価され、跳ね返ったライトのエフェクトを追加します。
グローバル イルミネーションと違い、ファイナル ギャザーはシーンの特定のポイントでライトを計算するためにフォトン マップを使用しません。代わりに、mental ray for Maya がシーンのすべてのポイント上で周囲の領域をサンプリングします。次に、これらのポイントで照明が直接照明として計算されます。一度にグローバル イルミネーションも使用されている場合は、ファイナル ギャザーはシーンの総入力照明を計算します(放射照度と呼ばれます)。
ファイナル ギャザーの光線は、レンダー設定(Render Setting)ウィンドウのファイナル ギャザリング(Final Gathering)セクションの設定に従って、サンプリング ポイントから多数の方向に放出されて停止します。ファイナル ギャザーの光線は跳ね返らないので、副次的なサーフェスは考慮されません (ただし、光線がジオメトリとぶつかると、副次的な光線がスペキュラまたはグロッシである(拡散ではない)限り、マテリアル シェーダが副次的な反射、屈折、または透明度の光線を投影することがあります)。
ファイナル ギャザリングは、使用されるフォトンが少なすぎる場合に頻繁に発生するグローバル イルミネーションでの低周波の変化を取り除きます(mental ray for Maya は近くのファイナル ギャザーを再利用して補間するので、パフォーマンスは最適化されます)。
ファイナル ギャザーとグローバル イルミネーション
ファイナル ギャザーとグローバル イルミネーションのテクニックを組み合わせると、次のことが可能になります。
- より有効にリアルなライティングとシャドウを実現できます。
- アニメーションのフリッカを低減できます。
- 効果的に屋内を照らすことができます(グローバル イルミネーションを単独で使用すると、まばらに見えることがあります)。
GI フォトンの数、GI エネルギーのレベル、ファイナル ギャザー レイの数を少なくすることによってレンダリング時間が短くなるだけでなく、よりリアルなライティングを実現できます。
グローバル イルミネーションを作成するには、グローバル イルミネーションを使用したレンダリングを参照してください。