プロップの使用

Biped が保持または所持できるオブジェクト(銃、剣、ブリーフケースなど)をプロップと呼びます。プロップはボックスで表されます。このボックスは、Biped 階層内の追加リンク(Biped 構造の拡張部分)になっており、作成時またはフィギュア モードでアクセスできます。プロップ情報を含むモーション キャプチャ データを読み込むと、Biped プロップに転送されます。

各 Biped は、最大 3 つのプロップを持つことができます。プロップ データは、character studio の高度な機能(ミキサー、モーション フロー、統一されたモーションの作成、レイヤ編集など)でシームレスに動作します。

プロップは[構造](Structure)ロールアウト内に定義されます。

プロップは、Biped 階層内にボックスとして表示されます。その他の Biped パーツと同様に、フィギュア モードでの移動、伸張、スケールが可能です。プロップは、Physique によってサポートされ、その他のオブジェクトと同様に、Biped の変換コントローラでアニメートされます。フィギュア モードでプロップを作成し、Biped に関連付けて配置します。プロップの位置と回転の座標スペースをキーフレーム化することにより、プロップを一方の手の動きに従わせることができます。

複数のプロップ(剣)を持つ Biped

プロップのリンクのアニメート

プロップは、任意のキーフレームでリンクされた親(3ds Max の[リンク](Link)コントローラと同様)を変更できます。この処理には、[キー情報](Key Info)ロールアウトの[プロップ](Prop)セクションの[スペース位置](Position Space)リストと[座標空間](Coordinate Space)リストが使用されます。指定のフレームでプロップにキーが設定されたら、ドロップダウン リストから新しいスペースを選択して、変換先の座標スペースを設定または変更できます。回転と位置の座標スペースは、別々に設定します。

スペース位置とスペース回転のコントロール

モーション キャプチャ プロップ データの読み込み

モーション キャプチャ ファイルにプロップ データが含まれている場合、character studio はそのデータを読み取り、プロップ オブジェクトに適用することができます。

モーション データは、CSM (character studio marker)ファイルの読み込み時にプロップに適用されます。プロップを持つ手を切り替えると、character studio は、プロップの座標スペースの切り替えを自動的に特定します。これは、データがシーン内に読み込まれた後、簡単に変更できます。具体的には、適切なフレームに移動し、前の項の説明に従って新しい座標スペースを選択し、キーを設定します。その他のキャラクタに再ターゲットする BIP ファイルを読み込むとき、プロップはそれぞれの手とともに移動します。転送中、手はプロップ上の正確な位置に置かれます。

プロップは 3ds Max コントローラでアニメートできます。このアニメーションをモーション フローまたはミキサーで編集するため、プロップの変換コントローラ上に集約することができます。

手順

例: 片方の手でプロップを振る Biped をアニメートするには:

  1. プロップを 1 つ持つ Biped を作成します。

    プロップを 1 つ持つ Biped が表示されます。このとき、プロップは、Biped の右手近くのボックスとして表されます。

  2. [モーション](Motion)パネル [Biped]ロールアウトで、 ([フィギュア モード](Figure Mode))をオンにします。
  3. 剣としての正しいサイズおよび形状になるように、プロップを スケールします。
  4. 右手に合わせて正しい方向を向くように、プロップを 回転および 移動します。
  5. ([モード フィギュア](Figure Mode))をオフにします。
  6. フレーム 0 でプロップのキーを設定します。このためには、プロップを選択して、[キー情報](Key Info)ロールアウトから ([キーを設定](Set Key))をクリックします。
  7. 好みに合わせて Biped をアニメートします。または、剣を振るキャラクタの BIP ファイルを開きます。
  8. をオンにして、プロップを選択します。
  9. 標準の 3ds Max の変換を使用して、プロップをアニメートします。

例: プロップをもう一方の手に持ち替える Biped をアニメートするには:

  1. 前の手順に従って、プロップを振る Biped をアニメートします。
  2. Biped がプロップを持ち替えるフレームに移動します。
  3. Biped の一方の手を移動してプロップに触れさせます。その後、 この手のキーを設定します。
  4. プロップを 選択し、 そのキーを設定します。
  5. タイム スライダを 1 フレーム進めて、 プロップのキーをもう 1 つ設定します。
  6. [キー情報](Key Info)ロールアウトの[プロップ](Prop)セクションを展開します。

    位置と回転の座標スペースのリストが表示されます。右手から左手へ位置を変更し、[キーを設定](Set Key)を再度クリックします。

    プロップは、フレーム内の左手の動きに従うようになります。

    注: 既定値では、プロップの回転は引き続きボディ スペース内にあります。アニメーションによっては、切り替え前のスペース回転が右手、切り替え後のスペース回転が左手になるようにキーを設定することもできます。

プロップの変換を集約するには:

  1. 任意のプロップをアニメートします。Biped のその他のパーツの場合と同様にして、プロップにリスト コントローラを追加します。
  2. アニメーションが正しい場合は、プロップを 選択します。
  3. [モーション](Motion)パネルの階層リストから、集約したいプロップ変換リストを選択し、右クリックします。

    クアッド メニューが表示されます。

  4. クアッド メニューから[プロパティ](Properties)を選択します。
  5. ダイアログ ボックスが表示されたら、ここから適切な項目を選択し、[集約](Collapse)をクリックします。

    しばらくすると、トラック バーに追加されたキーが表示されます。

    ヒント: ユーザの階層内の位置が低すぎる場合は、[集約](Collapse)ボタンのない[プロパティ](Properties)ダイアログ ボックスが表示されます。1 つ上の階層を選択して再試行してください。