[mParticles フォース](mParticles Force)オペレータ

[mParticles フォース](mParticles Force)オペレータは標準の[フォース](Force)オペレータに類似していますが、シミュレーション用に適しています。通常の[フォース](Force)オペレータは、パーティクルの速度を調整します。[位置または速度の一致](Match Position or Speed) > [速度](Speed)をオンにして、調整した速度情報をシミュレーションに伝えるには、[mParticles スイッチ](mParticles Switch)オペレータを使用する必要があるので、mParticles ワールドを使用してシミュレーションを実行する場合、[フォース](Force)オペレータのこの機能が不都合になります。この方法で速度情報を伝える場合でも、速度データを絶え間なく直接操作すると、シミュレーション ワークフローに歪みが生じる可能性があります。mParticles フォースはパーティクルに影響を与える実際のフォースを定義し、フォース フィールドの情報が MassFX シミュレーションに渡されます。

標準の[フォース](Force)オペレータと同じように、[mParticles フォース](mParticles Force)オペレータとスクリプト ワイヤリングを使用して、影響の設定を定義できます。追加オプションとして、[データ](Data)オペレータのデータ チャネルを使用して、影響のパラメータをワイヤリングすることができます。この操作を行うには、[データ オペレータから](From Data Operator)オプションを選択し、さらに[出力 mParticles](Output mParticles)サブオペレータを使用して、出力を[フォースの影響](Force Influence)タイプに設定します。

ヒント: 一般に、すべての mParticles オペレータをイベント内の[mParticles ワールド](mParticles World)オペレータの上に配置し、オペレータによって定義されている MassFX プロパティが、シミュレーション サイクルの開始前にシミュレーション エンジンに認識されるようにします。

[mParticles ドラッグ](mParticles Drag)オペレータ」も参照してください。

インタフェース

[mParticles フォース](mParticles Force)オペレータはシミュレーション用に設計されているので、標準の[フォース](Force)オペレータよりもオプションが少し多くあります。

スペース ワープを実行(Force Space Warps)
シミュレーションにあるスペース ワープをリスト表示します。

スペース ワープをシミュレーションに追加するには、[追加](Add)をクリックしてスペース ワープを選択します。いくつかのスペース ワープを一度に追加するには、[リスト別](By List)を使用します。スペース ワープを削除するには、リストでそのスペース ワープの名前をハイライト表示して[除去](Remove)をクリックします。

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mParticles フォースで割り当てられているスペース ワープを選択するには、リストでそのスペース ワープをハイライト表示してこのボタンをクリックします。これにより、シーンのスペース ワープが選択され、スペース ワープ パラメータへのアクセスが容易になります。
フォースのタイプ(Force Type)
パーティクルのプロパティに影響されるフォースの絶対値を定義します。標準の[フォース](Force)オペレータは、同じフォース値をパーティクルに適用します。フォースの絶対値は、パーティクルの速度と位置だけに影響されます。標準の[フォース](Force)オペレータでは、2 つのパーティクルの位置と速度が同じ場合、同じフォースがこれらのパーティクルに適用されます。

[mParticles フォース](mParticles Force)オペレータでは、適切な[フォースのタイプ](Force Type)オプションを使用することにより、パーティクルの他のプロパティ(質量とシェイプ)も考慮に入れることができます。

  • 重力(Gravity) フォースの絶対値は、重力の効果にいくぶん類似した方法で、パーティクルの質量に正比例して(質量が大きくなると、フォースも大きくなります)調整されます。このオプションは、標準の[フォース](Force)オペレータに最も類似しています。フォースはパーティクルの質量に比例して調整されるので、2 つのパーティクルは、ガリレオがピサの斜塔から重さの異なる 2 つの重りを落とした有名な実験の場合と同じように、質量が異なっていても同じ速度で進みます。
  • サーフェス(Surface) フォースの絶対値は、フォースの方向から見えるパーティクル サーフェス領域によって調整されます。このタイプは風のフォースの効果をシミュレートします。
  • 均等(Uniform) フォースの絶対値は、パーティクルの質量やサイズによる調整なしに、そのまま適用されます。これは、外部フォースからの限定されたフォースに類似しています。このフォースのタイプでは、サイズの異なる 2 つのパーティクルが異なる質量を持つ場合、サイズの大きい方のパーティクルの加速度がより小さくなる場合があります。

[フォースのタイプ](Force Type)オプションの効果を示したビデオについては、「フォースのタイプ(Force Type)」を参照してください。

フォースバリエーションしきい値(Force Variation Threshold)
オンにすると、パーティクルに適用したフォースが、パーティクル シェイプのすべての頂点に適用される累積フォースとして計算されます。したがって、不均等フォースはトルク モーメントを作成できます。

標準の[フォース](Force)オペレータは、パーティクルの位置と速度を使用して、適用するフォースを計算します。パーティクルの次元プロパティは考慮されません。パーティクルはポイントと見なされます。

[mParticles フォース](mParticles Force)オペレータは、不均等フォース(スペースの値が変化するフォース)を扱うときに、パーティクルのサイズを考慮に入れることができます。パーティクルのサイズが非常に大きい場合、パーティクルの一端に適用されるフォースともう一方の端に適用されるフォースが異なる場合があります。また、フォースの違いは、パーティクルに適用されるトルク フォースを生成します。

[フォースバリエーションしきい値](Force Variation Threshold)オプションの効果を示したビデオについては、「フォースバリエーションしきい値(Force Variation Threshold)」を参照してください。

シェイプ サイズ(Shape Size)
適用されるフォースがパーティクル シェイプのすべての頂点に適用される累積フォースとして計算される最小のパーティクル サイズです。このオプションを使用すれば、十分に小さいパーティクルに適用されるフォースがパーティクル ポイントに適用されるフォースとして計算されるように指定して、計算をスピード アップすることができます。[フォースバリエーションしきい値](Force Variation Threshold)がオンになっているときだけ使用できます。
[フォース空間のオーバーラップ]
同量のスペースを占める複数のフォースがパーティクルに影響を与える方法を決定します。[結合](Additive)を選択すると、フォースが相対的な強さに応じて結合されます。[最大](Maximum)を選択すると、最大の強さを保持するフォースだけがパーティクルに影響を及ぼします。
影響 %(Influence %)
1 つまたは複数のフォースがパーティクルに適用される強さを、パーセンテージで指定します。既定値は 1000.0 です。
指数(10**N)(Exponent (10**N))
この設定は、異なるフォース タイプを扱うときに便利です。適用されるフォースの全体的な効果はパーティクルの質量/サイズに影響されるので、小さなパーティクルを扱うときは大きなフォース値を適用する必要がある場合があります。プロセスを単純化するために、[影響 %](Influence %)値を格段に増加させる必要はありません。その代わり、指数スピナーを 1 つずつ増加させてください。
影響オフセット(Offset Influence)
アニメートされたパラメータを適用するタイム フレームを選択します。標準の[フォース](Force)オペレータと同じように動作します。オプションは次のとおりです。
  • [絶対値時間](Absolute Time) パラメータに設定された任意のキーが、設定対象の実際のフレームで適用されます。
  • [パーティクル エージ](Particle Age) パラメータに設定された任意のキーが、各パーティクルが存在する対応するフレームで適用されます。
  • [イベント期間](Event Duration) パラメータに設定された任意のキーが、各パーティクルがイベントに最初に入ったときから、パーティクルに適用されます。
イベント エントリ上の衝撃(Impulse On Event Entry)
パーティクルがイベントに入ったときに、フォースを一度だけ適用します。適用されるフォースの値は、[タイム ワープ](Time Warp)値で指定した間隔の間、フォースが絶え間なく適用されるかのように計算されます。
重要: 密度によって質量を定義するように mParticles シェイプが設定されている場合、および[mParticles フォース](mParticles Force) > [フォースのタイプ](Force Type)が[重力](Gravity)に設定されている場合(前述を参照))は、シミュレーション エラーが発生する可能性があるので、[イベント エントリ上の衝撃](Impulse On Event Entry)を使用しないでください。

オフになっていると、[mParticles フォース](mParticles Force)オペレータを含んでいるイベントにパーティクルが存在している間、フォースが絶え間なく適用されます。[イベント エントリ上の衝撃](Impulse On Event Entry)は、「振動」または「衝撃」がパーティクルに適用されてその速度とスピンが変化するときなど、パーティクルがイベントに入ったときだけフォースを適用する必要がある場合に便利です。

[タイム ワープ]
[イベント エントリ上の衝撃](Impulse On Event Entry)がオンのときフォースが計算される持続時間です。パーティクルがイベントに入ったとき、算出されたこのフォースが各パーティクルに即座に適用されます。

[タイムワープ](Time Warp)値の効果を示したビデオについては、「タイムワープ(Time Warp)」を参照してください。