CAT のレイヤ システムは、さまざまなレイヤのタイプをサポートしているため、広い用途に使用できます。各レイヤ タイプにはそれぞれ異なる機能があり、それによって用途も異なります。
レイヤ スタックで上から下へとレイヤが評価され、各レイヤが順番に適用されます。レイヤ タイプには次のものがあります。
既定値では、絶対レイヤは前のレイヤのアニメーションを新しいアニメーションで上書きします。つまり、スタックに 2 つの絶対レイヤがある場合は、2 番目のレイヤのみが影響を持ちます。絶対レイヤは、最もよく使用される基本的なタイプのアニメーション レイヤです。
相対ローカルは、レイヤ スタックの前のレイヤに加算される、ローカルなレイヤです。調整レイヤとも呼ばれ、キャラクタのポーズを編集したり、アニメーションに調整を適用する場合に使用されます。前のレイヤの結果の上にその効果を適用します。相対ローカルレイヤの効果は、常にレイヤ スタックの前のレイヤからの影響を受けます。
たとえば、X 軸の回転オフセットを相対、ローカルレイヤに適用すると、前のレイヤのアニメーションが移動して頭が回転するときに、頭は常にそのローカル軸に従って回転します。このレイヤがどのように動作するかをイメージするには、3ds Max のリンクされた 2 つのオブジェクトを想像してください。相対ローカルレイヤには、子オブジェクトと同じ効果があります。親を回転すると、子は親の周りを円を描くように移動します。子のオフセットは常に親の座標空間にあり、これが相対ローカルレイヤの通常の動作です。
相対ワールドは、調整ワールド レイヤとも呼ばれ、調整を適用するときに便利なレイヤで、常にワールド空間でその調整を適用します。つまり、前のレイヤの結果を無視して、常に同じ方法でその効果を適用します。
たとえば、歩行のシーケンスで正確な足の接地位置を編集する場合に相対ワールドを使うと便利です。相対ローカルレイヤを使って足の接地位置を調整し、後で絶対レイヤ上で足をわずかに回転させると、相対ローカルのオフセットも回転するため、足の位置が変化します。このような場合は、相対ワールドレイヤを使用した方がより効果的です。
特定の状況でどのタイプのレイヤを使ったらいいかを判断する最良の方法は、経験を積むことです。ローカル スペースの調整が適切な場合もあるでしょうし、ワールド空間の調整が最適なケースもあるでしょう。実際に試しながらこれらのレイヤ ツールを習得すれば、CAT のレイヤ ツールを最大限に活用できるようになります。
CATMotion レイヤは、歩行サイクル アニメーションの作成に使用します。