画層は、機能や目的によって図面内のオブジェクトを編成する主要な方法です。画層を使用して、同時に表示する必要のない情報を非表示にすることにより、図面の視覚的な複雑さを軽減し、表示性能を改善することができます。
作図を開始する前に、作業に必要な一連の画層を作成します。家屋の平面図では、基礎、フロア プラン、ドア、設備、電気設備などの画層を作成することができます。
この例では、他の画層を非表示にすることにより、表示するオブジェクトをフロア プラン画層のオブジェクトに限定しています。
他の専門分野では、作成する画層の名前や番号が異なります。画層の標準セットを作成した後、その図面を、新しい図面を開始するときに使用できるテンプレートファイル(.dwt)として保存することができます。
複雑な図面では、より緻密な画層名標準を考える必要があります。たとえば、建築物の複数のフロアを含む名前コード、プロジェクト番号、測量や不動産のデータなどを表す数字で画層名を始めることもできます。このような命名規則により、画層の並び順をコントロールしたり、画層リストに表示される画層を限定することも、簡単に行うことができます。
画層を管理するには、[画層プロパティ管理]を使用します。 検索
[画層プロパティ管理]に加えて、リボンの[ホーム]タブの[画層]パネルから画層ツールにアクセスすることができます。
たとえば、[非表示]ボタンを使用すると、選択した任意のオブジェクトの画層が非表示になります。
既定では、すべての新しいオブジェクトは現在の画層に描画されます。[画層プロパティ管理]の緑のチェックマークは、現在の画層を表します。
次の場合、画層を現在の画層にすることはできません。
特定のタイプのオブジェクトでは、システム変数を設定することによって、現在の画層以外の既定の画層を指定できます。これらには、次のオブジェクトが含まれます。
画層の表示/非表示、またはフリーズ/フリーズ解除を切り替えることにより、画層上のオブジェクトの表示/非表示をコントロールすることができます。
必要に応じて、画層の表示/非表示を切り替えることができます。非表示に切り替えられている画層上のオブジェクトは、図面に表示されません。
画層のフリーズ/フリーズ解除は、画層の表示/非表示に似ています。しかし、多くの画層が含まれた図面を使用している場合、不要な画層をフリーズすることにより、表示および再作図を高速に行うことができます。たとえば、フリーズされた画層上のオブジェクトは、[オブジェクト範囲ズーム]では考慮されません。
画層をロックすることにより、選択した画層上のオブジェクトが不用意に修正されるのを避けることができます。既定では、ロックされた画層上のオブジェクトはフェード(暗く表示)され、その上にカーソルを移動すると小さいロック アイコンが表示されます。
ロックされた画層のフェード レベルを設定したり、非表示にすることができます。 検索
ロックされた画層のフェード機能を使用することにより、視覚的に参照したり、オブジェクト スナップ機能をそのまま使用しながら、図面の視覚的な複雑さを軽減させることができます。
この例では、フェード レベルが 90%、50%、25% に設定されています。
ロック画層を使用するときに留意すべき点がいくつかあります。
また、ロックされた画層上のオブジェクトをフェードするのではなく非表示にすることもできます。
この方法なら、フェード レベルを 0% にしたり、すばやく前のレベルに戻すことができます。リボンを使用していない場合は、LAYISO[画層選択表示]コマンドを使用します。
時には、図面に数十または数百もの画層が含まれることがあります。画層フィルタを使用することにより、[画層プロパティ管理]およびリボンの[画層コントロール]の画層名の表示を制限することができます。名前や色などのプロパティに基づいて、画層 プロパティ フィルタを作成することができます。たとえば、画層名に "mech" という文字を含み、赤に設定されているすべての画層を一覧表示するプロパティ フィルタを定義することができます。
グループに含まれる特定の画層を選択するための画層 グループ フィルタを作成することもできます。たとえば、図面内の工具取り付け具に関連するすべての画層を含む「工具取り付け具」というグループを作成したとします。[画層プロパティ管理]で[工具取り付け具]グループをクリックすると、工具取り付け具グループの画層のみが一覧表示されます。
既定では、すべての新しいオブジェクトは現在の画層に作成されます。一部のオブジェクト タイプでは、現在の画層ではなく、オブジェクト タイプに基づいて既定の画層を指定することができます。たとえば、すべての寸法オブジェクトを 040 Dim という名前の画層に作成する場合は、システム変数 DIMLAYER を 040 Dim に設定します。その後に作成される寸法はすべて、自動的にその画層に割り当てられます。
設定できるオブジェクト タイプには、次のものがあります。