電極のファミリーを指定するには

1 つの電極から、電極ファミリーを定義することができます。同じ領域に対して、異なる段階で放電する場合にファミリーを使用します。異なる段階とは、「荒加工」、「準仕上げ」、「仕上げ」を指します。荒加工の段階で、電極は、領域から大まかにマテリアルを除去します。 準仕上げの段階で、電極は、領域から更にマテリアルを除去してより滑らかに仕上げます。 仕上げ段階の電極は、リージョンからマテリアルの最終的な破片を除去し、サーフェスに最適な仕上げを行います。

[電極の面積]の値は、電極のサーフェスの面積であり、PowerShape が自動的に算出します。

  1. 最後の仕上げを指定するには、[表面仕上げ]に値を入力します。次のいずれかを実行します。
    • このリストから値を選択 します。 利用可能な値は、選択されている[アンダーサイズのデータセット]によって決まります。
    • カスタム値を入力します。これにより、[ユーザー定義]アンダーサイズ オプションが選択されます。

    大まかな目安として、値が低いほど滑らかな仕上がりを得ることができます。

  2. 表面仕上げの単位として VDI、Ra、Rz のいずれかを選択します。利用可能な単位には、選択されている[アンダーサイズのデータセット]が反映されています。
  3. [電極のマテリアル]の値には、電極で使用されているマテリアルが表示されます。エイリアスファイルにマテリアルを追加して、カスタム マテリアル名を電極のいずれかのマテリアルと関連付けることができます。ワークピースのマテリアルを指定するには、[ワークピースのマテリアル]リストからオプションを選択します。表示されるリストには、選択されている[アンダーサイズのデータセット]が反映されています。
  4. [アンダーサイズ データセット]ドロップダウン リストから、電極のアンダーサイズに使用するデフォルトのデータセットを選択します。
    注: electrode_undersizes.con を使用して、ウィザードで利用できるアンダーサイズデータセットを制御します。 ファイルのインストール先は、次の通りになります。

    C:\Program Files\Autodesk\PowerShapexxxxx\file\electrode

    xxxxx は PowerShape のバージョン番号であり、C は PowerShape がインストールされているディスクです。

    環境設定ファイルを編集して、競合他社のロゴやデータセットを表示しないようにすることができます。ファイルには、環境設定をカスタマイズするための情報が含まれています。既定では、[アンダーサイズのデータセット]リストにはすべてのデータセットが含まれていて、選択したデータセットのロゴが表示されます。

    注: MPP アンダーサイズデータセットは、+GF+ MPP ソフトウェアがお使いのコンピューターにインストールされている場合にのみ表示されます。MPP オプションを使用する場合、(上記のパスから)次のファイルを共有データベース(shareddb)にコピーします。
    • mpp_workpiece_materials.txt - このファイルが、MPP システムと同じワークピースマテリアルリストを含むことを確認します。
    • mpp_interface.con - このファイルを修正して、PowerShape と MPP 間の接続を構成します。
  5. このページの[アンダーサイズ]領域を使用して、ファミリ内の各電極のアンダーサイズを指定します。次から選択します。
    注: 電極ウィザードは、現行の電極で使用するのに適したアンダーサイズオプションのみを表示します。適した既定のオプションがない場合は、自動的に[ユーザー定義]オプションが選択されます。
    • [最小値]: 荒加工、準仕上げ、仕上げの電極に対するアンダーサイズの推奨値が自動的に挿入されます。推奨値は、製造業者指定の値になります。シャープコーナーを保持する場合、このオプションを使用します。
    • [規格]: 荒加工、準仕上げ、仕上げの電極に対するアンダーサイズの推奨値が自動的に挿入されます。この値は、AGIE により提供されています。
    • 注: アンダーサイズの推奨値はマテリアルによって異なります。銅、グラファイト -1、およびグラファイト -2 では同じ表面仕上げの値に対するアンダーサイズが異なり、グラファイト -2 とグラファイト -3 ではアンダーサイズが同じです。
    • [ユーザー定義]: 独自の値を入力できます。次の方法で、今後使用するためのアンダーサイズ値を保存します。
    1. [ユーザ定義]を選択し、アンダーサイズ、量、およびマテリアルを指定します。[マテリアル]リストは、[アンダーサイズのデータセット]リストで MPP を選択した場合にのみ使用できます。
    2. [保存]をクリックます。

      保存したオプションが自動的に選択され、情報の保存者と保存日時の情報が表示されます。

      次回、同じ設定(放電領域、マテリアル、表面仕上げ)を持つ電極を作成する際、保存した設定がデフォルトで使用されます。

      ヒント: 電極のファミリーを定義しない場合は、[ユーザー定義]を選択し、値は入力しません。

    注: 電極ファミリーを定義すると、モデルには 1 つの電極のみが作成されます。ファミリーのアンダーサイズ値を PowerMill に転送できます。その後、同じ電極から複数の異なるツールパスを作成します。
  6. 各ファミリ メンバーに必要な数量を指定するには、[量]に値を入力します。これらの量は、設定シートとエクスポートされた HTML で使用されます。