Vault に接続する

VDF 接続は、VDF から提供されるサービスへの主要なアクセス ポイントの 1 つです。

VDF 接続は VDF.Vault.Currency.Connection.Connection クラスのインスタンスによって表されます。VDF 接続オブジェクトを取得するには、クライアント アプリケーションが Vault サーバにログインしている必要があります。VDF には、GUI を使用するログイン メソッドと、GUI を使用しないプログラミング形式のログインメソッドがあります。これらの各メソッドは、新規作成した VDF 接続または直接的に接続オブジェクトが格納されている結果オブジェクトを返します。

GUI を使用するログインを実行するには、クライアント アプリケーションで VDF.Vault.Forms.Library.Login () メソッドを呼び出す必要があります。このメソッドは、VDF.Vault.Forms.Settings.LoginSettings オブジェクトを取得します。このオブジェクトは、クライアントが VDF のログインの動作を調整できるようにします。GUI を使用するログインでは、ログイン情報の入力をユーザに求めるダイアログやログインの進行状況が表示され、ログイン データなどの永続性が管理されます。この使用例は、Vault SDK に付属しているサンプル アプリケーションの中にあります(VaultFileBrowser のサンプルなど)。

GUI を使用しないログインでは、クライアント アプリケーションが VDF にログインの資格情報を直接提供することができます。ユーザー入力を求めるプロンプトは表示されません。GUI を使用しないログインは、VDF.Vault.Library.ConnectionManager.Login() メソッドを使用して行われます。2 種類のログイン メソッドおよび設定やパラメータの詳細については、SDK のマニュアルを参照してください。VDF 接続が行われると、File Manager サービスなどのサービスを使用したり、接続が必要なライブラリ メソッドに接続オブジェクトを提供することで、クライアント アプリケーションは VDF 接続を使用して、Vault サーバとの双方向の通信を開始できます。

Vault 2013 SDK の WebServiceManager から VDF の接続に移動する

VDF 接続クラスは、同一の Vault サーバ接続を共有する WebServiceManager インスタンスにアクセスできます。このため、2013 SDK の WebServiceManager を使用して記述された既存のコードは、VDF 接続クラスを使用することで簡単に変換できます。方法は、WebServiceManager インスタンスへの参照を、アクティブな VDF 接続インスタンスの WebServiceManager プロパティへの呼び出しに置換するだけです。クライアント アプリケーションで必要となる一方の変更として、接続の取得方法があります。上記のセクションで説明したように、クライアント アプリケーションは VDF 接続を取得するためにいずれかのログイン メソッドを使用する必要があります。最小限の変更が必要なクライアント アプリケーションの場合、GUI を使用しない VDF のログインは WebServiceManager のコンストラクタのすぐ近くにマッピングされています。そのため、クライアント アプリケーションは、VDF ログインで WebServiceManager の作成を容易にスワップできます。たとえば、これらの 2 つのコード スニペットは、基本的に同一の Vault 接続になります。

Web サービス マネージャを使用した場合(C#):

VDF ログインを使用した場合(C#):

クライアント アプリケーションで必要となる他方の事項として、Vault 接続のサインアウト方法および破棄方法の調整が挙げられます。WebServiceManager が IDisposable だった場合、VDF 接続は IDisposable ではありません。ログアウトが必要な VDF 接続を ConnectionManager の Logout() メソッドに渡して、Vault 接続を解放することをお勧めします。