概要 - 外部参照で重複する名前を解決する

外部参照をアタッチすると、外部参照内のブロック、寸法スタイル、画層、線種、文字スタイルの名前は、現在の図面内にあるものと区別されます。

一般的な外部参照定義には、線分や円弧などのオブジェクトが含まれます。また、ブロック、寸法スタイル、画層、線種、文字スタイルの従属定義も含まれます。外部参照をアタッチすると、プログラムは、これらの外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトの名前の前に、外部参照図面の名前と縦棒(|)を付けて、外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトの名前を、現在の図面内にあるものと区別します。たとえば、[画層プロパティ管理]では、外部参照図面 stair.dwg の画層 STEEL の外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトは、STAIR|STEEL という名前で表示されます。

外部参照をアタッチしても、その従属する名前の付いたオブジェクトの定義は図面に永続的に追加されません。これらの定義は、外部参照を再ロードするたびに参照ファイルからロードされます。

外部参照に従属する定義をバインドする

外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトの定義は、参照図面ファイルが修正された場合に変更されることがあります。たとえば、参照図面の画層名は、参照図面が修正された場合に変更されることがあります。画層名は、参照図面から名前削除されると表示されなくなることがあります。このため、外部参照に従属する画層や他の名前の付いたオブジェクトを直接使用することはできません。たとえば、外部参照に従属するブロックを挿入したり、外部参照に従属する画層を現在の画層にして新しいオブジェクトを作成することはできません。

外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトの制限を回避するには、それらのオブジェクトを現在の図面にバインドします。バインドすると、選択した外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトは、永続的に現在の図面の一部になります。

外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトをバインドして図面に合成すると、図面自体の名前の付いたオブジェクトを使用するのと同じように外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトを使用できます。外部参照に従属する名前の付いたオブジェクトをバインドすると、その名前から縦棒(|)が除去され、数字(通常 0)で区切られた 2 つのドル記号に置き換わります。たとえば、参照画層 STAIR|STEEL は STAIR$0$STEEL となります。これで、RENAME[名前変更]コマンドを使用して、STAIR$0$STEEL を STEEL に変更することができます。

関連付けられた線種が CONTINUOUS(実線)でない画層を指定した場合、参照先の線種もバインドされます。XBIND コマンドをブロックに適用した場合、そのブロックの中のオブジェクトが参照している、すべての名前の付いたオブジェクトも一緒にバインドされます。ブロックに外部参照への参照が含まれている場合は、その外部参照とその外部参照のすべての従属定義がバインドされます。